どうも麻雀には苦痛ばかりが伴う。そのくせまた打ってしまう。打てばまた時間とお金を浪費することになるし、人と喧嘩する元にもなる。私の場合、麻雀を打ってろくなことにはならないのだった。 その日も私は大変な苦痛を抱えながら麻雀を打っていたのだが、雀荘に入ってきた一人の女性を見て、自分の考えが間違っていたことを知った。その女性は40代中頃か。どこかの品のいい奥様という感じで、おそらくはデパートでのパートタイマーの帰りとかなんかそんな感じだった。 その女性は雀荘の待ち席の椅子に座ると、 「あ~帰って来た。ここが一番ほっとする。だってここは天国なんだもん」 そういうお顔で雀荘を見回した。 とてもハッピーな…