顔面フィードバック仮説とは、「表情がフィードバックされて、その表情の感情を引き起こす」という仮説です。 1880年代中ごろ、アメリカ合衆国の心理学者ウィリアム・ジェームズとデンマークの心理学者カール・ランゲが別々に、人は「刺激を受けて情動が変化し、それに伴って身体的変化が起きる」のではなく、「刺激を受けて身体的変化が起き、それに伴って情動が変化する」のではないかという説を唱えました。 この説は、ジェームズ=ランゲ説と呼ばれ、顔面フィードバック仮説の基盤となったものです。 顔面フィードバック仮説を唱えたのは、心理学者のシルヴァン・トムキンズです。トムキンズは、顔の表情筋を動かすことで、その表情の…