閉門ぎりぎりにやってきた大窪寺。殆ど駆け足で山内を回った。 五大明王にも十分なお参りはできなかった。 山門も正面から見ることは出来なかった。 大師堂も夕暮れで淋しげだ。 最後に梵鐘を打ち、山を去る。 四国最後の霊場大窪寺での参拝を終えて、先刻走らせてきた山間の県道を下り降りるが、先刻追い抜いた歩き遍路の初老の人には結局行き違わなかった。どこか目立たたない場所で休んでいたのか、それとも、案外歩みは早く既にお寺の前の宿坊に着いて,部屋で一休みしているのか、いずれにしても彼は彼なりに、歩き遍路の達成に満足しているだろう。今日のホテルは昨日と同じ丸亀駅前のアパホテル。予定がこれ程早く済んで、満願達成が…