JSCRS感想、安保関連法案についても少し・・・ by B

ご無沙汰しております!!月に一回の更新を死守しておりましたが、ついに崩れてしまいました・・・。

6月はJSCRSに参加しており、ネタには困らなかったにも関わらず、「明日書こう」「明日書こう・・」と言ってる間にズルズルと7月に。7月に入ってからも油断をしていると、あっと言う間に20日じゃありませんか!今日は何としても更新せねばとの思いでパソコンの前に座っている次第でございます。

JSCRSの印象ですが、学会発表中にツイートが横に出てくるのは良かったですね〜。今まで、学会場での質問というと、決まった人しか手を挙げなかったのですが、まぁそれはそれで良いのですが、Bをはじめとするtoo shy shy boy(girl)は、なかなか手を挙げて質問となると、敷居が高いですね〜。今回、名も無き(?)先生方のつぶやきから、素朴な疑問を質問する形になっていたので、あれは良かったと思います。shyな日本人向けのスタイルではないでしょうか。

あと、CTRがH社から発売され、個人輸入しなくても使えるようになったので、一気に広がってますね。T先生は、なんと全症例の6割近くに使用しておられるとのことでしたので、Bもケチケチせずに、ちょっとでもチン小帯が怪しいと感じるような症例は積極的に使用すべきと思いました。Bは何度も痛い目にあっているわけですが、CTRを入れる手間と、万一チンが弱かった場合の精神的肉体的苦痛を天秤にかけると、やっぱバンバン入れた方が良いですね。

で、何事にも影響されやすいBは、学会から帰ってから、3手術日連続でCTRを1例ずつ挿入した次第でございます〜。(^^;)

新しい系では、遠中近のトリフォーカルレンズの話を興味を持って聞いておりました。セミナーでは大御所のN先生がかなりの高評価をしておられましたが、お話や原理を聞いていると、二重焦点IOLの無駄になっている光パワーを中間距離が見えるように再利用しているという実にエコな発想のレンズです。少なくともこれまでの回折型二重焦点より劣ることはないということで、近方用度数も+3.5D入っておりますから、結構普及するのではないでしょうか?Bの感触では、日本人はアングロサクソンより多数の文字を解読せねばならないため、近方度数は出来れば+4D、最低+3.5D欲しい所でしたので、そこは良かったです。Bのクリニックでも導入することに決め、早速先日勉強会をやってもらいました〜。

さて、本日は久々に政治系のネタにも触れさせてください。

もっちろん、安保関連法案についてでございます。

Bのブログを長らく愛読して頂いている方々は、Bがやや右曲りであることを十分御承知かと思いますが、当然ながら、Bはあの法案に賛成に決まっております。そもそも、中国共産党北朝鮮、(なぜか)韓国の3か国以外のほぼ全ての国々が理解を示し、賛成している法案なのですから、反対している日本の政治家達は、彼の3国に内通している政治家と言ってもよいでしょう。民主党は今回も迷走です。終わっております。

案の定、最近面白くなかった左翼系の人々が嬉々としてバッシングを開始しておりますね。

様々なバッシングがありますが、唯一耳を傾けるに値するのが、

憲法を改正してからやるのが筋」

という議論ですね。これは正論です。ただ、ここからやろうとすると、時間が掛かりすぎます。学者さんたちの「憲法違反」という指摘に関しては、官邸の真意は、憲法を易々と変えられないからこその苦肉の策に決まってると、わかる人はわかってます。「憲法栄えて国滅ぶ」という事態になればどないしてくれんねんっていう話です。

強行採決」に対する疑問の声は、そもそも公平な選挙で国民が過半数を与えた結果の自民党安倍政権ですから、何をかいわんやです。民主党政権時代、不毛な大衆迎合法案をビッシバシ強行採決していた際は、左翼マスコミは全く批判しなかったじゃありませんか。こういうのをダブルスタンダードと言います。

「日本が遠くに戦争に行く国になる」「徴兵制が導入される」「法案可決によって日本も危険視され、テロが起こるかもしれない」との議論(とも言えませんが・・)は、左翼が考えだしそうなデマゴーグですね。民衆を不安に陥らせて政権不信を招こうという、正に卑劣なデマゴーグです。

日本以外の世界中の国々が当然のように保持している集団的自衛権を日本が保持しようとすることがそんなに嫌なのでしょうかね〜。「日本が困ったときには同盟国に助けて欲しいが、向こうが困ったときは日本人のリスクが高まるので知らんぷりしてようぜ!」という形は、はたして誠実な国家と言えるのでしょうか?僕はそんな身勝手な国なら、国民を辞めてどこかに移住しますよ。そもそも、そんな国民性では同盟国も守る気がなくなりますよね。

反対派の中でも、「アメリカの国益追求のための戦争に巻き込まれる可能性がある。アメリカに守ってもらおうという事自体が間違っている。日本は自主防衛できる戦力を保持せねばならない」との立場の方は、B的には理解できます。小林よしのりとかこんな考えのようですね。ただ、現状でいきなりその方向に持って行くのはかなり摩擦があるでしょう。

Bは現在、塩野七生氏の「ローマ人の物語」を熟読している最中でございます。案の定、めっちゃくちゃ面白いし勉強になります。Bは、元々地中海一の隆盛を誇ったカルタゴがローマに滅ぼされてしまった話を読んだとき、反射的に「日本に似ている!」と直感したのですが、同じことを感じた人たちがネットにまとめてくれていたので、長いですが引用させて頂きます。

日本とカルタゴの対比

以下;歴史の玉手箱様より引用

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カルタゴは、フェニキア人が建国した海洋国家で、現在のアフリカ大陸チュニジアに位置しています。

カルタゴは、世界一の造船技術を持ち、スペイン、シチリア島などの海外領土を支配していました。

紀元前3世紀、地中海貿易により富を蓄え、
ローマ帝国と並ぶ強国となります。

BC264年、両者の中間にあるシシリー島で紛争がおこります。そして、これを契機にカルタゴとローマは、世界の覇権を賭けて激突します。この戦いは、23年間の中断をはさんで63年間続きます。(第一次ポエニ戦争、第二次ポエニ戦争

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1867年、島国日本は、長い眠りから覚め、明治維新により近代国家への道を目指します。西洋文明を積極的に取り入れ、富国強兵に邁進します。日清・日露の戦争に勝ち、朝鮮、台湾、南樺太と領土を拡張します。

強国となった日本は、戦艦大和を建造して、世界有数の海軍を持ち、
太平洋をはさみ、超大国アメリカと対峙します。

1941年12月、日本連合艦隊は、ハワイの真珠湾の奇襲に成功します。太平洋戦争が始まります。

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カルタゴの英雄ハンニバルは、象36頭と兵士5万人を率いて、スペインを出発します。象を連れて、アルプス山脈越えに成功、ローマの本拠地イタリア半島を奇襲します。ハンニバルは、イタリアに、なんと15年も踏みとどまり、ローマを一時追い詰めます。

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マレーの虎山下奉文中将は、マレー半島を南下、シンガポールに侵攻します。インド兵への離反策が成功し、1942年2月15日シンガポールは陥落、イギリス軍は降伏します。

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カルタゴは、地力に勝るローマに対して次第に劣勢になります。ついに、名将スキピオ率いるローマ軍が、カルタゴの本拠地に進軍します。カルタゴは、イタリアで善戦していたハンニバルを帰国させ、本土決戦に賭けます。BC202年、天下分け目の戦い(ザマの戦い)が行われます。カルタゴの完膚なき負け戦でした。
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アメリカは、生産力、技術力で日本に勝っていました。ミッドウェー海戦を境に、戦局は逆転します。ガダルカナル硫黄島、沖縄。日本は、敗退を続けます。本土空襲が激しくなり、広島と長崎に原爆が投下されます。日本の完膚なき負け戦でした。


カルタゴは、ローマに無条件降伏します。

全ての海外領土は、放棄され、軍船、象もローマに引き渡されます。軍隊は、自衛のためのものだけが許されました。そして、自衛のためでも戦争する場合、ローマの許可が要ることになったのです。(この許可の項目が、後に大問題となります)

そして、50年賦で1万タラントの賠償金をローマに支払うことが決まります。

ともかく、カルタゴの町は、無事に残りました。100人会は、貴族の世襲制でしたが、戦後まもなく代議員が選挙で選ばれるようになります。

カルタゴは、民主主義の国家に生まれ変わります。
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「忍び難きを忍び、耐え難きを耐え・・・」玉音放送が流れ、日本は無条件降伏します。

日本列島以外の領土は、返還されます。アメリカが決めた平和憲法で戦争が放棄されます。(後に自衛隊が誕生します。)国土は焼け野原、アジア諸国には賠償金の支払いが必要でした。ともかく、本土決戦だけは避けられました。

日本は、天皇主権の国家から、主権在民の民主主義国家に生まれ変わります。

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カルタゴ人(フェニキア人)は、ユダヤ人やアラビア商人と同じセム語族で、最も商才があるといわれている種族です。

軍事国家への野心を棄てたカルタゴ人は、ますます貿易や商売に熱中するようになります。ローマ人は、楽しむために働きましたが、カルタゴ人は働くこと自体が人生の目的でした。奇跡の経済復興が実現します。

戦勝国ローマは、休む間もなく、マケドニアやシリアと戦わなければなりません。軍備費の要らないカルタゴは、次第にローマに匹敵する経済大国に、のしあがります。

BC191年ローマは、シリアを打ち破ります。

無敵の軍事大国ローマにとっての脅威は、経済大国カルタゴに移っていくのです。
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日本人には、勤勉さと物作りの才能がありました。

焼け原から立ち上がった日本人は、ひたすら一生懸命働くことで豊かになろうとしました。エコノミックアニマルと日本人は、陰口を叩かれます。奇跡の経済復興が実現します。

アメリカの核の傘に入り、軍事費もいりません。戦勝国アメリカは、ソ連との冷戦を戦わなくてはなりませんでした。

10%を超す高度経済成長が続きます。日本は、世界第二位の経済大国になります。

ソ連が崩壊し、日米の経済摩擦が激化します。

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BC187年、カルタゴは、50年賦と決められた賠償金を一括払いしたいと申し出ます。いくら叩いても不死鳥のように蘇る、カルタゴ人の経済力に、ローマ人は、羨望と恐怖心を抱きます。ポエニ戦争の悪夢がふと蘇ります。

ローマの元老院の指導者カトーが叫びます。

カルタゴは、滅ぼさなければならない!(デレンダ・エスタ・カルタゴ
◆◆割れんばかりの賛同の拍手が、議場に沸き起こります。◆◆
ローマの元老院議員カトー
カルタゴは滅ぼさねばならない」というセリフで有名。演説の最後を、必ずこの言葉で締めくくったとか。個人的な恨みはなかったようなので、単なる偏執狂ではないかという気もするが、彼のしつこさが、結局ローマ人をその気にさせた。


経済大国カルタゴの最大の悩みは、隣国のヌミディアでした。ヌミディアは、騎馬兵団で有名な、戦争に強い国です。自衛力しか持たないカルタゴを侮り、その領土を侵犯します。

カルタゴは、ローマに調停を頼みますが、黒幕のローマはもちろん取り合いません。ついに、カルタゴヌミディアの間で戦争が起こり、平和の国カルタゴは、敗北します。

ローマの事前許可のない戦争開始は、条約違反でした。

ローマは、カルタゴに対して、突然宣戦布告をします。

驚いたのは、カルタゴです。ローマの許しを得ようと、300人の貴族の子供を人質に差し出します。しかし、8万人の世界最強のローマ兵が、上陸し、カルタゴに進軍します。

カルタゴの使者が、「どうすれば、許していただけるのですか?」とローマの司令官に聞きます。

「全ての武器を差し出せ。」司令官は、答えます。

カルタゴは、20万人分の鎧、投げやり、投げ矢、2000の石弓を司令官に差し出します。

すると、司令官は、最後の要求を使者に言い渡します。

我々は、カルタゴの街を根こそぎ破壊することを決めた。
カルタゴ人には、今の街より10マイル内陸部に
新しい居住地帯を造ることを許可しよう。

使者からローマの意向を聞いた20万人のカルタゴ人は、驚愕して、嘆き悲しみ、最後に激怒します。

「こんなひどい仕打ちがあろうか。街を破壊するだと。
内陸部に引っ込めだと。どうせ死ぬなら戦って死のう!」

カルタゴ人は、丸腰で戦う覚悟を決めます。返事の猶予期間の30日間、密かに戦争準備がすすめられます。
武器職人は、連日徹夜で武器を作ります。
若い女性は、長い髪を元から切って石弓の弦が作られます。


こうして、始まったのが、第三次ポエニ戦争でした。
(戦争というより、ローマによるカルタゴ民族浄化です。)

カルタゴは、ここで奇跡的な粘りを見せます。なんと丸腰で三年間ローマの猛攻を食い止めたのです。

しかし、戦闘と飢えと疫病で、20万人のカルタゴ市民は、10万人に減ります。

そして、ついに、ローマ兵は城壁を破り、街へ進入します。
女、子供までがレンガを投げて抵抗しますが、5万人が虐殺されます。
ビュルサの砦に逃げ込んだ5万人のカルタゴ人は、オリーブの枝を掲げて投降します。
彼らは、一部が処刑され、残りは奴隷として売られます。

カルタゴの街は、十数日燃えつづけ、灰は1メートル積もります。カルタゴの復活を恐れたローマ人は、この地に塩を撒き不毛の土地にします。
700年続いた経済大国カルタゴと世界の富を独占したカルタゴ人は、BC146年こうして滅んだのです。

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カルタゴはローマと戦おうとする主戦派と、ローマと戦いたくなく、あくまで通商国家としてやっていきたい経済派でズーッともめ続けておりました。結局、天才武将ハン二バルが奮闘していても国内では勢力争いが延々と続き、結果、ハンニバルは孤立し最後にボコボコにやられてしまいます。

平和を愛するカルタゴ人はそもそもの国の守りも自分でやろうとせず、軍隊は全て傭兵です。カルタゴ人は、現在の自分の身の回りの平和に安穏とし戦争に関する議論すら避けていたとのことです。現在の日本人の左派の人々にそっくりでございます。

塩野七生氏の本を読んでいても、カルタゴ人は非常に外交下手で、ローマの真意をはかろうともせず、国内の独りよがりの事情でローマに対し、結果、激しい怒りを買って滅亡させられました。

色々考えさせられましたね。

また、カルタゴが外敵(主にオリエントの王国)と戦っていた際、カルタゴは金銭のみで持って、ローマを支援していました。そのことに対して、ローマ人は心の奥でカルタゴを蔑視する人もあったと塩野七生氏の本に書いております。勿論、ローマ人全てがカルタゴに反感を感じていたわけではないのですが、偏執的な反カルタゴの思想を持ったカトーが権力を握った時、ローマはカルタゴを滅亡させました。

日本も同じ轍を踏むわけには行きません。いずれ米国に、反日思想で凝り固まった偏執的な指導者が表れないとは限りません。

小林よしのり氏は安倍内閣のことを、「対米追従ポチ内閣」と罵りつづけておりますが、Bは現状では現実的な選択肢だと思います。国民の国防に関する意識がまだまだ異常に低い現段階で自主防衛路線に切り替えることの方が支離滅裂です。そもそも、昔と違って、一国のみで国家を防衛するなど不可能。どこかとタッグを組まねばなりません。中国共産党やロシアと組むよりも、アメリカと組む方が現実的です。

対米追従しつつ、世論を熟成させて憲法を改正し、そこからジワリジワリと真の独立国家と言える、自主防衛に向けて、舵を切っていくべきかと思います。

集団的自衛権が合憲か違憲かなんて、チッポケな話です。現在の親分である米国が欲しているから、必要なだけです。日本はまだ戦争敗戦国から抜け出せておりません。その第一歩が憲法改正です。それに向けて安倍総理は外野の騒音に気を取られず、ゆっくりでいいので、一歩一歩進めて行って欲しいですね。

本日は長くなりました〜。以上です。