Baatarismの溜息通信 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2015-05-02

なぜ韓国はリフレ政策を採用しないのか

08:23 | なぜ韓国はリフレ政策を採用しないのかを含むブックマーク

黒田日銀が「異次元緩和」「黒田バズーカ」などと呼ばれるリフレ政策を採用し(インフレ目標の達成は消費税増税のために遅れてしまいましたが)、ECBも大規模な金融緩和を発表するなど、今やリフレ政策は世界の主要国に広がりつつあります。

しかし、そんな中でもリフレ政策を採用せずに、白川日銀、民主党政権までの日本のように効果の薄い為替介入を繰り返しているのが、お隣の韓国です。そこでなぜ韓国はリフレ政策を採用しないのか考えてみます。


 米財務省が韓国の不透明な為替介入を世界に暴露した。輸出の不振で経済が低迷するなか、ウォン高阻止のため、先進国はもちろん新興国でもやらないような巨額介入を秘密裏に行ったと指摘、朴槿恵(パク・クネ)政権による対日本円でのウォン高対策も批判した。日本の円安が容認される一方、為替介入で悪名高い中国よりも強いトーンで指弾されるなどさらし者になった韓国では、アジアインフラ投資銀行(AIIB)をめぐる米国の意趣返し、との陰謀論まで出るなど動揺を隠せない。

 報告書は米財務省が議会向けに半年に一度提出しているもので、各国の経済状況や為替政策について言及している。

 これまでの報告書で毎回やり玉に上がるのは中国だ。今回も、制裁の対象となる「為替操作国」への認定こそ見送ったが、人民元が「著しく過小評価されている」との見解を維持した。

 ただ今回の報告書で中国よりも厳しく批判されたのは韓国だ。韓国に関する項目では、「韓国は公式には市場で為替レートを決めている」「2013年2月には他のG20(20カ国・地域)諸国と同様に、為替レートをターゲットとした意図的な通貨切り下げ競争はしないことを約束した」と前置きしたうえで、実際には韓国当局がウォン高を阻止する形で為替介入を行っていると指摘した。

 「他の大半の主要な新興国市場や先進国経済と異なり、韓国は為替介入について公式な報告を行っていない」と厳しい表現で隠蔽体質を批判。14年夏に大規模な介入を実施、同年8月から11月までは小康状態だったが、ウォン高圧力が強まった12月から今年1月にかけて再び介入規模が拡大したと分析した。

 1ドル=1000ウォン突破に近づくと介入するという傾向も指摘、今回の報告書では月ごとの介入額を推定したグラフまで作成する念の入れようで、韓国のやり口が腹に据えかねている様子がうかがえる。

 対ドルだけでなく、対日本円でも、朴政権の当局者が昨年11月、ウォンを安くするよう意図したことも明記するなど批判は詳細かつ具体的で、ウォン安維持のための介入をやめるよう徹底した要求を行った。


米財務省、韓国の不透明な“為替介入”を猛批判 “手口”まで世界に暴露 (1/3ページ) - 政治・社会 - ZAKZAK 米財務省、韓国の不透明な“為替介入”を猛批判 “手口”まで世界に暴露 (1/3ページ) - 政治・社会 - ZAKZAK 米財務省、韓国の不透明な“為替介入”を猛批判 “手口”まで世界に暴露 (1/3ページ) - 政治・社会 - ZAKZAK


 韓国の経済・通貨外交の行き詰まりを映すように、ウォンに上昇圧力がかかってきた。ウォン売りの覆面介入に対し、米財務省のいら立ちは募るばかり。日本としても隣国の苦境は他山の石としたい。

 「7年2カ月ぶりの100円=900ウォン突破」。4月23日の韓国メディアは対円でのウォン高進行に大騒ぎとなった。日本の民主党政権時代の2012年6月には100円=1500ウォン台の円高・ウォン安だったから、7割近くウォン高になった勘定である。

 これに対し韓国政府・企画財政部は23日、「円・ウォン為替レート900ウォン台崩壊」は事実ではないと説明した。韓国紙「中央日報(電子版)」はそう伝える。裁定相場の計算違いというのだが、「崩壊」などと大仰な言葉を用いるあたり、直近のウォン高に神経をとがらせている様子がうかがえる。

 そもそも直近のウォン高のきっかけは、米財務省が4月9日に発表した「為替問題議会報告」だ。年2回の報告は韓国の為替政策に対する批判を強めてきたが、今回は為替介入によるウォン安誘導への非難を一層強めた。

 「競争的な通貨安政策をとらず、為替相場を競争力強化の道具にしない」。13年2月の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議でうたったこの約束を、韓国も受け入れたはずである。それなのに、ウォン高を防止するための介入を、韓国はその後も繰り返している。

 為替報告はウォンと円の関係にも言及している。韓国当局は昨年11月にウォン安誘導の意図を宣言。実際の相場も100円=940〜950ウォンの狭い範囲に押し込めてきた、というのだ。

 米財務省が腹を立てているのは、韓国が依然として介入の情報を開示せず、事実上の為替操作をしている点だ。しかも国際通貨基金(IMF)による14年7月時点の評価では、ウォン相場は依然として割安なのだ。

 先進国になったのなら、もっと政策運営の透明性を高めるべきだ、というのが米国の言い分。残念ながら、韓国はその辺の雰囲気が読めないようだ。為替報告の発表後も、介入継続の方針を示している。


韓国ウォンを呪縛する通貨外交のつまずき :日本経済新聞 韓国ウォンを呪縛する通貨外交のつまずき :日本経済新聞 韓国ウォンを呪縛する通貨外交のつまずき :日本経済新聞


 ウォン相場の上昇基調が続いている。輸出への依存度が高い韓国にとっては負の影響の方が多いとの見方が一般的で、通貨当局は断続的に市場介入をしているようだ。ウォンの取引は韓国内に限定されており規模も小さいため、介入は相場に大きな影響を与えることがあるが、今回の局面では威力を発揮できていないのはなぜなのか。

 「ウォンの実質実効相場は低評価区間にあったがいまや高評価区間に入った。主要交易相手国である中国と日本の緩和基調が続く場合、我が国の対外競争力が低下する可能性がある」

 韓国銀行(中央銀行)が公表した議事録によると、3月12日に開いた金融通貨委員会である委員はこんな見解を述べた。このとき同委員会は政策金利を年1.75%と史上最低水準への引き下げを決めている。ウォン高警戒一色というわけではないが、為替は重要な検討テーマの一つになっていたことがわかる。

 実質実効相場はウォンとドルなど特定の通貨ペアだけでなく、様々な通貨に対する相場を貿易額に比例するように組み合わせて計算したものだ。物価も勘案しており、貿易上の対外競争力を示す。国際決済銀行(BIS)によるとウォンの実質実効相場は2月時点で113.44。1月よりはやや低下したが、中期でみれば7年ぶりの高値圏だ。

 「最近も通貨当局は市場でウォン売り介入をしている」。韓国のある国内銀行関係者は証言する。それにもかかわらずウォン高が止まらないのは、ウォン相場が交換相手の通貨ごとに異なった動きをしているからだ。

 年内の利上げが取り沙汰されるドルに対してはウォンは下落している。韓国銀行によると3月の平均は1ドル=1112ウォン。半年前に比べ7%低い。一方で、円やユーロに対しては上昇が続いている。日銀や欧州中銀は量的緩和政策を継続しており、ウォン以上に対ドルで下落している。


http://www.nikkei.com/dx/content/pic/20150418/96958A9F889DEAE7E5EBEAE2E0E2E3E5E2E6E0E2E3E7E2E2E2E2E2E2-DSXMZO8580176017042015000001-PN1-8.jpg


韓国、市場介入でも止まらぬウォン高 :日本経済新聞 韓国、市場介入でも止まらぬウォン高 :日本経済新聞 韓国、市場介入でも止まらぬウォン高 :日本経済新聞


このように、韓国は米国から激しく批判されながらも、ウォン売りドル買いの為替介入を行ってウォン高を阻止しようとしていますが、その結果対ドルレートは下がっても、それ以外の通貨も含めたウォンの価値を示す実質実効相場(実質実効為替レート)はウォン高のままです。これでは国際的な批判を受けるだけで、ウォン高阻止には何の効果もありません。

かつては日本もこのような為替介入を行って米国から批判されてましたが、アベノミクス以降は金融緩和により円安が進み、国際的にもその行動は容認されています。従って、韓国も為替介入ではなく、金融緩和をすれば良いように思えます。

しかも韓国はインフレ目標(韓国は3%)を達成できず、インフレ率は大きく目標を下回っています。普通に考えれば、高橋洋一氏が指摘するように日本と同様の大規模金融緩和を行うべき状況でしょう。

ウォン円レートは、日韓のマネタリーベースでかなり説明できるので、アベノミクスで韓国経済が相対的に日本経済に後れをとっているのは明らかだ。


http://gendai.ismedia.jp/mwimgs/8/d/600/img_8d86627ee18ea46851eef54bea7497c9145237.jpg


2年前から、アベノミクスのよる金融緩和の影響について、韓国はかなり真剣に考えていた。筆者に対して、韓国のメディアは日本のメディアより、しばしば取材にきていた。実は、韓国大使館やその関係者からも今後の見通しを聞かれた。その際、韓国はどうしたらいいのかとも聞かれたので、日本と同じ金融緩和すればいい、韓国はインフレ目標なので、日本と同じ金融緩和すればいいといった。ところが、筆者の相手の韓国人はどうも歯切れが悪かった。

実際、韓国のインフレ目標は、2013年から15年まで2.5〜3.5%である。ところが、2012年6月以降、この目標はまったく達成されていない。2015年2月のインフレ率は0.5%であり、このままでは目標期間で一度も目標達成していないということになりそうだ。つまり、この間、金融緩和が不十分だったのだ。利下げをしているが、そもそも為替が安くならないように、つまり経済効果があまりでない範囲での、言い訳程度の利下げしかしていないわけだ。


http://gendai.ismedia.jp/mwimgs/7/5/600/img_752e9f68e822922c4090ab925118e172125945.jpg


シャープへの金融支援は功を奏するかもしれない。その理由を示そう  | 高橋洋一「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社] シャープへの金融支援は功を奏するかもしれない。その理由を示そう  | 高橋洋一「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社] シャープへの金融支援は功を奏するかもしれない。その理由を示そう  | 高橋洋一「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社]


また、韓国国内でも、今の韓国経済がかつての日本のような「氷河期」「失われた20年」だという、深刻な記事が出ています。

 韓国メディアのアジア経済は20日、「日本に似ていく韓国」というタイトルで記事を掲載し、現在の韓国経済は「少消費病」であると同時に「春來不似春」(春がきたが、春らしくないという意)だと紹介した。

 記事は、現在の韓国経済は「氷河期」であり回復の兆しが見えないと指摘。「低金利・低物価・低成長基調は“日本の失われた20年"を踏襲しているようだ」と報じた。

 また、現在「日本の失われた20年」と類似していると言われている韓国経済は、韓国史上初となる国内基準金利1%時代が到来し、消費者の財布の紐も緩まないと指摘。さらには、消費者物価上昇率までも0%台にとどまっており、OECD(経済協力開発機構)の調査において、韓国の2014年の消費者物価上昇率は「1.3%」で、41年ぶりに日本の2.7%」よりも低く、OECD(経済協力開発機構)の2014年の平均値である1.7%にも及ばなかったと報じた。

 また記事では、この現在の韓国経済の姿は、日本が不況に入り始めた時期と酷似していると指摘。実際、「韓国の実質金利(名目金利―物価上昇率)が2008年の金融危機以降、最高値となる現象が現れている」と論じた。

 続けて記事は、現在の韓国の消費パターンも1990年代の日本と類似点が多いと分析した。バブル崩壊直後の日本の20年間は、消費者が「低価格製品を好み、自社ブランド商品やアウトレット・食べ物のバイキングや超低価海外ツアー」など人気を集めた一方、日本のデパート業界では内需低迷により売上の伸び率がGDPの伸び率を大幅に下回ったと指摘。これは、現在の韓国流通産業も似ていると論じた。


韓国経済は「氷河期」・・・かつての日本のように=韓国メディア<サーチナ・モバイル> 韓国経済は「氷河期」・・・かつての日本のように=韓国メディア<サーチナ・モバイル> 韓国経済は「氷河期」・・・かつての日本のように=韓国メディア<サーチナ・モバイル>


それにも関わらず韓国が不十分な金融緩和しかしていない理由として、高橋氏は韓国の対外債務は短期ものが多く、ウォンが安くなると外資は韓国から引き揚げやすいからだと言っています。つまりウォン安がキャピタルフライトを招きかねない状況だということです。

その理由は、韓国では思い切った金融緩和ができにくい事情があるのだ。韓国の対外債務は短期ものが多く、韓国ウォンが安くなると外資は韓国から引き揚げやすいからだ。ちなみに、日本は対外資産が対外債務よりかなり大きくGDP比でみて6割程度の純債権国であるが、韓国は5%程度の純債権国にすぎない。


シャープへの金融支援は功を奏するかもしれない。その理由を示そう  | 高橋洋一「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社] シャープへの金融支援は功を奏するかもしれない。その理由を示そう  | 高橋洋一「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社] シャープへの金融支援は功を奏するかもしれない。その理由を示そう  | 高橋洋一「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社]

これについては、東京三菱UFJ銀行系のシンクタンクである国際通貨研究所でもレポートが出ています。このレポートは、韓国と中国や東南アジア諸国の対外純資産ポジションを比較しているのですが、韓国は「足の遅い」海外からの直接投資が少なく、「足の速い」(経営権取得目的でない)株式・債権の投資や銀行からの借り入れが多いことが分かります。

対外純資産からみた韓国ウォンの脆弱性 - 国際通貨研究所 対外純資産からみた韓国ウォンの脆弱性 - 国際通貨研究所 対外純資産からみた韓国ウォンの脆弱性 - 国際通貨研究所


ただ、このような議論についてはやや疑問も感じます。なぜなら、かつてアジア通貨危機の時、韓国はウォンへの通貨アタックを招いたドルへの通貨ペッグ制(固定相場)を放棄し、それに替わる通貨安定策としてインフレ目標を採用した経緯があるからです。なのに、インフレ率が目標を大きく下回っているのに十分な金融緩和を行わず、キャピタルフライトを恐れて対ドルレートの維持を最優先とするのは、まるで通貨ペッグ制への回帰のように見えるからです。それが不可能であるというのが、アジア通貨危機で得られた教訓ではなかったのでしょうか。


この疑問を解く鍵は、アジア通貨危機への対策として作られた日韓通貨スワップ協定が、韓国の反日政策によって崩壊したことにあると思います。アジア通貨危機のあと、日中韓とASEAN諸国は、チェンマイ・イニシアティブという相互通貨スワップ協定を策定しました。それに加えて、日韓は独自に通貨スワップ協定を行い、最も多かった2011年には合計700億ドルに達しました。

しかし、2012年の李明博韓国大統領の竹島(独島)上陸、今上天皇への謝罪要求などをきっかけに、日韓の通貨スワップ協定は次々に廃止され、2015年2月には全て終了しました。これによって韓国の通貨スワップの主要な相手国は中国となり、通貨危機の際、西側諸国が韓国を支える仕組みは失われました。

この日韓通貨スワップ廃止について、日経新聞編集委員で韓国に詳しいジャーナリストの鈴置高史氏と、真田幸光・愛知淑徳大学教授の対談で面白い記事がありました。アジア通貨危機の際、日本は最後まで韓国を助けようとしましたが、IMF救済を主張するアメリカの圧力に屈し、救済を断念しました。それにもかかわらず韓国では日本が通貨危機の原因だという主張が出てきたため、「恩を仇で返された」という不信が日本に広がり、韓国を助けようという動きがなくなっていったというのです。

−今後、韓国が金融面で困った時に日本は助けないのですか?

真田:容易には助けないと思います。日本の金融界には「恩を仇で返された」との思いが強いからです。韓国人は、あるいは韓国メディアは「1997年の通貨危機は日本のために起きた」と主張します。

 でも、それは全くの誤りです。あの時は、欧米の金融機関が韓国から撤収する中、最後まで邦銀がドルを貸し続けたのです。韓国の歴史認識は完全に誤っています。

鈴置:当時、真田先生は東京三菱銀行で韓国を担当しておられました。私も日経新聞のデスクとしてアジアをカバーしていました。

 あの頃は、韓国人の中でも分かった人は「日本は最後まで面倒を見てくれた」と語っていました。1998年と思いますが、危機の原因を追及した韓国国会でも、それを前提にした質問があったそうです。

 でも今やそんなことを語る人はいない。韓国では日本が悪者でなければならないからです。当時をよく知るはずの記者も「日本の貸しはがしが危機の引き金となった」と書きます。

真田:米欧が貸しはがす中、我々は最後まで引かなかった。「日本が引き金になった」とは言いがかりも甚だしい。これだけは記録に留めていただきたい。邦銀の担当者は本店を説得し、欧米が逃げた後も最後まで韓国にドルをつないだのです。

 韓国が国際通貨基金(IMF)に救済を申請した後でも、KDB(韓国産業銀行)とIBK(中小企業銀行)へは日本輸出入銀行がドルを融資しました。我々、邦銀の韓国担当者が走り回った結果です。

 それなのに「我が国の通貨危機は日本が起こした」と世界で吹聴する韓国。そんな国を助ける気になるでしょうか?

 麻生太郎財務相が2014年10月に「韓国から申し出があれば、スワップの延長を検討する」と国会で答弁したのも、恩を仇で返す国への不信感が背景にあったと思います。


「人民元圏で生きる決意」を固めた韓国:日経ビジネスオンライン 「人民元圏で生きる決意」を固めた韓国:日経ビジネスオンライン 「人民元圏で生きる決意」を固めた韓国:日経ビジネスオンライン

また、韓国は米国に対しても、中国カードを使ったチキンゲームを行っており、そのことが米国とのすれ違いを招いているとも指摘しています。

真田:韓国は米国に対しては「中国カード」を使えると考えているフシがあります。いざという時は「中国に人民元スワップを発動してもらう」と言えば、米国がドルを貸してくれる、と計算していると思います。

鈴置:そこの、米韓の心理的なすれ違いに注目すべきですね。韓国は「中国側に行くぞ」と脅せば米国が言うことを聞くと考えている。なぜなら「米国は自分を手放せないはずだから」です。

 一方、米国は「そんなに中国が好きなら、そっちへ行け」と放り出せば、韓国は戻ってくると信じている。「韓国は自力で国を守れないから」です。

 先生が指摘されたMD、ことに終末高高度防衛ミサイル(THAAD=サード)の韓国配備の問題でもそうですが、米韓はチキンゲームを始めています。

 中国の怒りを避けようと韓国は「配備計画など米国から聞かされていない」と言い張る。「THAADで追い詰められた韓国が中国側に行ったら大変」と米国が思うはず、と考えているからです。

 これに対し米国は「もう、韓国と相談を始めている」などと“勇み足の発言”をしては「米中どちらの味方なのか」はっきりするよう、韓国に迫っています。

真田:そこが分析のポイントです。ただ、米国のハラが読みづらい。韓国を脅せば戻ってくると計算しているのか、あるいは「戻ってくればよし、戻ってこなくてもよし」と達観しているのか――。

 レームダック化したこともあり、オバマ政権は朝鮮半島に関し思考停止した感があります。問題は肝心の、米国を本当に動かしている金融と軍事の2つのパワーセクターが、この半島をどうしようとしているのか、迷っているように見えることです。

鈴置:ことに米国の金融界がどう動くかが注目ですね。ウクライナ問題でもそうですが、最近の米国は軍事力での勝負を避け、金融力で相手を圧倒しようとします。

 そして仮に米国が「朝鮮半島を捨てる」時も、単に捨てるのではなく中国と交渉するための「カード」にするのだろうと思います。


「人民元圏で生きる決意」を固めた韓国:日経ビジネスオンライン 「人民元圏で生きる決意」を固めた韓国:日経ビジネスオンライン 「人民元圏で生きる決意」を固めた韓国:日経ビジネスオンライン


このように、日本も米国も、韓国経済を本気で助けようという意志はもうありません。また、中国についても、韓国が米国へのカードとして使っているのであれば、本気で中国に助けを求めるのは躊躇するでしょう。

ということは韓国が再び経済危機に陥ったとき、韓国が頼れる国はありません。日本も米国も(韓国がそれを嫌がっていることをわかっていながら)冷淡にIMF支援を要請するでしょうし、中国に頼った場合は、どんな交換条件を押しつけられるか分かったものではありません。韓国はこの点で完全に孤立していると言って良いでしょう。

韓国が自分でもそれを認識しているのであれば、何が何でも経済危機を避けようとして、少しでも経済危機に繋がる政策は避けようとするでしょう。日本の例を見ても、金融緩和は大幅な通貨安を伴いますから、韓国はそのようなウォン安が通貨危機を招くのではないかと恐れ、インフレ目標が有名無実になっても、国内がどれだけ不況になっても、金融緩和に踏み出せないのでしょう。

しかし一方で、ウォン高が進むと輸出依存度の高い韓国経済は大きなダメージを受けるので、何とか通貨介入でそれを防ごうとするのでしょう。その結果、皮肉なことに、韓国はアジア通貨危機以前に似た、事実上の通貨ペッグ制になりつつあります。

しかし、通貨ペッグ制は市場から足下を見られるため維持不可能というのが、多くの経済危機の歴史と経済理論(国際金融のトリレンマ)から得られた教訓です。

もしウォン高要因が大きくなれば、韓国はデフレに陥り、かつての日本のような長期不況に陥るでしょう。

逆にウォン安要因が大きくなれば、韓国は通貨アタックを受けて、金融危機に陥るでしょう。しかも韓国を救済する国は、下心を持った中国だけです。


結局、韓国が自分勝手な外交によって日本と米国の信頼を失ったことが、韓国がリフレ政策を採用できない理由だということになります。韓国はなんとも愚かなことをしたものだと思います。

これを解決するには、韓国がその夜郎自大な態度を改め、日米との和解を進めるしかないのでしょう。例え韓国がそれを、日米への屈服だと感じたとしても。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Baatarism/20150502

2015-05-01

最近の日銀と金融政策について

23:07 | 最近の日銀と金融政策についてを含むブックマーク

エイプリルフール記事を除けば、4ヶ月ぶりの更新です。


この間に日銀審議委員人事が2回あり、原田泰氏と布野幸利氏が選ばれました。

原田氏は岩田副総裁と並ぶリフレ派の代表的な経済学者であり、これまで政策委員会の票数確保に苦しんできた執行部にとって、これ以上は望めない人選だったと言えるでしょう。その見識も確かであり、今後金融緩和政策を進めてインフレ目標を目指す上で、大きな力になることは間違いありません。

布野氏はトヨタ自動車の出身で、いわゆる「産業枠」での人選でした。ただ、これまで審議委員だった森本宜久氏が東京電力出身で、輸入産業側の立場だったのに対し、トヨタ出身の布野氏は輸出産業側の立場です。従って、この人事も金融緩和政策にマイナスになることはないでしょう。


ただ、その一方で、2%のインフレ目標達成は2年で実現できず、達成時期を16年度前半ごろに遅らせることになりました。

日銀の黒田東彦総裁は30日の金融政策決定会合後の記者会見で、物価安定の目標とする消費増税の影響を除いた消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く)の上昇率2%の達成時期について「(エネルギー価格の影響がほぼなくなる)2016年度前半ごろ」と、これまでの「15年度を中心とする期間」から後ずれさせた。物価の中心的な見通しについては「不確実性が大きく、下振れリスクが大きい」とした。


日銀総裁、2%の物価目標「16年度前半ごろに」  :日本経済新聞 日銀総裁、2%の物価目標「16年度前半ごろに」  :日本経済新聞 日銀総裁、2%の物価目標「16年度前半ごろに」  :日本経済新聞

こうなってしまった要因としては、消費税増税と原油価格下落が考えられます。

前者については、もし黒田総裁が財政再建など財政政策への発言を控え、消費税増税賛成発言を繰り返していなければ、インフレ目標未達の要因として消費税増税があったと主張できたでしょう。

また、後者については、エネルギー価格を含む「コアCPI」ではなく、エネルギー価格を除いた「コアコアCPI」をインフレ目標の指標とすべきでした。そうすれば、「原油価格下落は経由に良い影響を与えるのに、なぜ金融緩和をするのか」という批判を受けずにすんだでしょう。

これらはいずれもリフレ派が以前から指摘していた点であり、黒田日銀の金融政策はリフレ派の主張から逸脱した部分でボロを出してしまいました。

これらの点で逸脱していなければ、今回のインフレ目標未達についても、はっきりと説明責任を果たすことができたと思います。


さて、このどちらが主要な要因だったかについてですが、高橋洋一氏はインフレ率がマネタリーベースの推移と消費税増税の影響でかなり説明できると分析しています。

 2%インフレ目標がすぐには達成できないのは明らかである。その理由として、黒田総裁は、物価上昇の基調は変わりないものの、原油価格下落で当面のインフレ率が伸び悩むと説明していた。

 黒田日銀が2年たったので、その前の2年とあわせた4年間における、インフレ率(消費者物価指数総合の対前年同月比)の分析をしてみよう。それによれば、インフレ率は、マネタリーベース対前年同月比(3ヵ月ラグ)と消費増税(半年ラグ)でかなり説明できる。


http://dol.ismcdn.jp/mwimgs/f/7/600/img_f78bda90aaa8b5a909f0a53c2a03a09f146516.jpg


インフレ率=−0.68+0.044*マネタリーベース対前年同月比(3ヵ月ラグ)

      −0.54*消費増税(半年ラグ)

相関係数0.94

 やはり、消費増税の影響は大きかったと言わざるを得ない。もし消費増税が行われなかったら、2%インフレ目標は2015年度の早い段階で確実に達成できただろう。


「2%インフレ目標未達」の批判は誤解で的外れ|高橋洋一の俗論を撃つ!|ダイヤモンド・オンライン 「2%インフレ目標未達」の批判は誤解で的外れ|高橋洋一の俗論を撃つ!|ダイヤモンド・オンライン 「2%インフレ目標未達」の批判は誤解で的外れ|高橋洋一の俗論を撃つ!|ダイヤモンド・オンライン


また、片岡剛士氏によると、消費者物価指数に対するエネルギー価格の寄与は、2014年は減少しているもののまだプラスであり、2015年になってからマイナスになると予測しています。

インフレ目標政策−その正しい理解のために− | 片岡剛士コラム | 片岡剛士のページ | レポート・コラム | シンクタンクレポート | 三菱UFJリサーチ&コンサルティング インフレ目標政策−その正しい理解のために− | 片岡剛士コラム | 片岡剛士のページ | レポート・コラム | シンクタンクレポート | 三菱UFJリサーチ&コンサルティング インフレ目標政策−その正しい理解のために− | 片岡剛士コラム | 片岡剛士のページ | レポート・コラム | シンクタンクレポート | 三菱UFJリサーチ&コンサルティング

(このレポートはPDFファイルなので、具体的な内容は6ページ以降を参照して下さい)


これらの分析から考えると、やはりインフレ目標未達の主因は消費税増税であったと見なすのが適切でしょう。

従って、黒田総裁が金融政策の責任者でありながら、財政再建の持論のために財政政策に口を出して、消費税増税を支持する発言を繰り返した結果、インフレ目標未達の理由が消費税増税であったと認められなかったことは、今回の事態における日銀の説明責任を不十分なものにしたと思います。

この点については高橋洋一氏が手厳しく批判していますが、僕もこの通りだと思います。

4月7〜8日(2015年)、日銀の政策決定会合が行われた。その後の記者会見では、毎度のことであるが、昨年4月からの消費増税の影響はほとんど語られていない。このため、最近の物価の見通しについて、かなりトンチンカンな説明になっている。

消費増税の影響を除いた消費者物価対前年同月比は「当面はゼロ%程度で推移する」というものの、なぜそうなったのかの説明がないので、今後の展開や追加緩和の見通しがはっきりしないのだ。

筆者なりに説明すれば、消費増税によって需要が落ち込んだが、1年経過してその影響が和らぎつつあるので、需要が盛り返し、物価も上がるということだ。

この単純さに引き替え、黒田総裁の説明は複雑だ。個人消費は賃上げなどで雇用・所得環境が着実に改善している、設備投資も企業の景況感がいいから期待できる、海外も経済回復している、と消費増税という言葉を使わない。海外要因を除くと、国内要因の根っこにあるのは消費増税の影響がなくなりつつあることなのだが、根っこを説明しないで、枝葉を説明するから、まどろっこしくなる。

黒田総裁が、消費増税を需要落ち込みの原因と言えないのは、黒田総裁自身が消費増税に積極的で、消費増税の影響は軽微であると言ったからだ。その影響は軽微どころではなく、黒田総裁の見通しは大外れであったが、それを認められないということだ。

記者会見に出ているマスコミも、消費増税に賛成した大手紙などは、今さら消費増税の影響が大きかったとは言えない。だから、4月8日の記者会見では、消費増税の話を避けて、お互いが話すので、第三者からみれば、かなり滑稽な会話になっている。しかし、当事者はそれぞれ過去を背負っているからか、滑稽だということすら気がついていない。


高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ 日銀の物価見通し説明はトンチンカン 消費増税の影響、マスコミなぜ避ける : J-CASTニュース 高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ 日銀の物価見通し説明はトンチンカン 消費増税の影響、マスコミなぜ避ける : J-CASTニュース 高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ 日銀の物価見通し説明はトンチンカン 消費増税の影響、マスコミなぜ避ける : J-CASTニュース

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/Baatarism/20150501

2015-04-01 今日はエイプリルフールです。

ギリシャ、人民元を通貨に採用

| 00:01 | ギリシャ、人民元を通貨に採用を含むブックマーク

[北京 1日]中国を電撃訪問したギリシャのチプラス首相は習近平主席と会談し、ギリシャがユーロと平行して人民元を通貨として採用することで合意した。

 会談後の記者会見で、チプラス首相は4月にも政府の資金が底を突く状況であり、そのための支援を中国に要請したことを明らかにした。会談の席で、中国がギリシャにEUやIMFへの返済資金を融資すると同時に、ギリシャが人民元を通貨に採用することでユーロ圏から段階的に離脱することを提案、EUとの交渉が行き詰まっていたギリシャ側もこれに応じて、人民元圏入りと中国からの援助で経済を再建する方針を決定した。

 当面、緊急に必要となる支援は中国政府が行うが、AIIB(アジアインフラ投資銀行)の発足後は、AIIBが財政支援と経済再生のための融資を行う方針である。

 また、中国はギリシャへの支援国として、ギリシャの債務軽減に協力する。ギリシャは第二次世界大戦中のナチスドイツによる被害に対する賠償金や、当時ナチスドイツからに強制された融資の返済をドイツに要求しているが、中国はギリシャの立場を支持し、ドイツに支払いを要求する方針である。

 中国にとっては、ギリシャを人民元圏に加えることで、人民元を国際通貨にしようとする目標に近づくことになる。今後もギリシャのように経済危機になった国に対して人民元採用を提案する方針であり、ユーロ参加で苦境に陥っている南欧や東欧の諸国がギリシャに続いて人民元圏入りし、ユーロに匹敵する巨大通貨圏が誕生する可能性もある。

 これに対して、3月にAIIB参加を決めたばかりのイギリス・フランス・ドイツなどは一斉に反発し、「AIIBはアジアのインフラ投資を行うための組織であり、アジアではないギリシャに、インフラ投資以外の融資を行うことは、設立の趣旨に反する」と批判している。

 これらの批判の本当の理由は、AIIBにはこれらのEU諸国も出資するが、その資金の一部がギリシャに回ることでEUはギリシャに圧力を加えることができず、要求してきた緊縮政策が行われない結果となるためである。さらに欧州に人民元採用国が増えることは、EUにとって悪夢でしかない。特にドイツは、第二次世界大戦時の賠償問題を取り上げられることも懸念している。

 しかしAIIBには常設の理事会が置かれないため、中国人の総裁の決定に対して出資国が意見を言う機会は限られており、AIIBがギリシャに融資しても、EU諸国がそれを止めることは事実上不可能である。「バスに乗り遅れるな」とばかりに、中国からの商業的利益だけを考えて拙速にAIIB参加を決めたEU諸国は、今回の合意によって手痛い打撃を受けることになる。

 この決定に対して米国政府は「EUとの交渉が行き詰まり、ギリシャ財政の破綻が目前に迫っている状況では、中国がギリシャを支援することを容認せざるを得ない。その結果EUが不利益を受けることになっても、それは米国とは関係が無いことである。」と突き放したコメントをした。

 この決定について経済学者のポール・クルーグマン教授は、「最適通貨圏を超えて拡大してしまったユーロは、やがて崩壊する運命だった。その運命をもたらしたのが中国だったにすぎない。しかし中国が作ろうとしている「人民元圏」も、最適通貨圏の理論に反している。だからいずれ「人民元圏」も崩壊するだろう。こんな経済圏に参加するの愚か者だけだ」と皮肉に満ちたコメントをした。


ギリシャ、人民元を通貨に採用 - フィナンシニカル・タイムズ

3月になって英国を皮切りに世界中の国がAIIBに参加し、米国と日本は孤立しているという意見もありました。しかし主要国が参加を決めた途端に、中国がこのような一方的な決定を行うとは驚きました。AIIBのガバナンスに対する米国や日本の懸念が、早速裏付けられた形です。

AIIBがギリシャ支援を行うことは「アジアインフラ投資銀行」という名前には反しますが、中国がAIIBを設立する本当の理由が、米国が中心となって設立されたIMFや世界銀行への対抗であることは明らかですから、この名前自体が単なる名目に過ぎなかったことになります。

IMFやEUが失敗しているギリシャ支援に中国が成功すれば、米国中心の経済体制は正当性を失い、計り知れない打撃を受けるでしょう。

しかしギリシャへの支援そのものは、ギリシャ危機を沈静化させて世界経済の安定に貢献することも事実です。欧州がこの問題を解決出来ない中、渦中の栗を拾って支援を打ち出した中国の決定は高く評価すべきだと思います。その裏に通貨覇権への野望があったとしても、中国の支援で多くのギリシャ国民が救われることは間違いないのですから。

北方領土、独立を宣言

| 00:01 | 北方領土、独立を宣言を含むブックマーク

[クリリスク*1 1日]本日、択捉島、国後島、色丹島、歯舞諸島から成る南クリル諸島は、「南クリル共和国」として独立を宣言した。同時に大統領選が行われ、初代大統領に南クリル友愛党のゴールーピー氏が就任した。首都は択捉島のクリリスクに置かれる。

 南クリル諸島は1945年にソ連によって日本から解放された地域であるが、今でも日本は「北方領土」と称して領有権を主張している。この状況に心を痛めたゴールーピー氏は南クリル友愛党を結成し、プーチン大統領との交渉の結果、独立を認められた。

 南クリルの人々の総意によって独立が達成されたことで、日本の領有権主張は根拠を失うことになる。ゴールーピー大統領は日本に対し、独立の承認と国交樹立を呼びかける声明を発表した。

 この声明に対して日本のハトヤ元首相は、「南クリルの人々の総意によって民主的に独立が決定され、ロシアが独立を承認したことで、北方領土問題解決への道が開かれた。日本政府も南クリル共和国の独立を承認し、北方領土問題を解決させるべきである。必要ならば私自身が政府特使として南クリル共和個を訪問し、外交交渉に当たりたいと思う。また個人的にも南クリル共和国との民間交流を活発に行い、南クリルを平和の島、平和の海とすることに貢献したい」と、歓迎のコメントを述べた。


南クリル、独立を宣言 - オソ・ロシアの声

この「南クリル共和国」というのは、併合前のクリミアやウクライナ東部のドネツク、ルガンスクの「共和国」、モルドバの沿ドニエストル、グルジアの南オセチアやアブハジアと同じく、ロシアの影響力の元に作られた「国家」だと思われます。ロシアはこれまで紛争状態にある他国の領土の一部を「独立」させるという方法を取っていましたが、今回は自国が支配している地域を「独立」させることで、ロシア影響下の国家として国際的に認めさせようという、新たな外交的方法を採用しました。

もちろん日本政府がこの「国家」を認めることはありませんが、中国など日本と対立している国がこの「南クリル共和国」を認めると、外交的に難しい状況になります。またこの記事の元首相のように、日本国内でも「南クリル共和国」の承認を求める勢力は出てくるでしょう。

今回の「独立」はロシアが打った外交的奇手ですが、日本としては対応が難しい状況に追い込まれたと思います。

*1:「クリリスク」とは、択捉島の紗那のロシア名です

松尾匡松尾匡 2015/04/01 10:13 ソクラテスの「無知の知」のオリジナリティが、孔子の「知らざるを知らずと為す。是れ知るなり」にあることを認めるという条件がついていたので、破談になったと聞きましたが、嫌中デマかもしれません。

BaatarismBaatarism 2015/04/01 23:09 >松尾さん
会談中にチプラス首相が「司馬遷がヘロドトスのアイデアを盗んだ」と発言してしまったために、習近平主席が激怒して破談になったという噂も聞きましたが、こっちはCIAの陰謀かもしれませんw

2015-01-01

デフレ主義からリフレ主義へ

00:02 | デフレ主義からリフレ主義へを含むブックマーク

あけましておめでとうございます。新しい年、2015年が始まりました。実はこのブログは2005年1月29日に始めたので、今年でちょうど10周年となります。リフレ政策を中心に細く長く続けてきたこのブログですが、今年もマイペースで更新していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

前回の記事はまだ総選挙前でしたが、その後の総選挙で自民党はほぼ現状維持、公明党も含む与党全体で3分の2の議席を確保し、争点となったアベノミクスが国民から信任された結果になりました。前回の記事で、この解散総選挙は財務省や与党内増税派の動きを押さえて消費税増税を延期するのが目的だと書きましたが、安倍政権はその目的を達成したと考えて良いでしょう。

ただ、その一方で野党側は、民主党がやや議席増、みんなの党の一部が合流した維新は現状維持、共産党が躍進した一方、維新から元「たちあがれ日本」の議員が分離してできた次世代の党は激減しました。安倍政権よりも右派で、なおかつリフレ政策を否定する次世代の党が壊滅的打撃を受けたことは、国民が望んでいるのはナショナリズムの強化や民族的な偏見に基づいた政策ではなく、金融緩和や増税の停止による景気回復であることを示していると思います。安倍総理がこの選挙で国民が示したこのような民意を理解してくれることを期待します。


話は変わりますが、去年の12月、Wall Street Journalのサイトに興味深い記事がありました。国内のマスコミではなかなか見られない視点ですので、今回はその記事を紹介したいと思います。

 2009年の終わりに私が日本に越してくる以前、日本が「景気後退」、「停滞」、「不振」といった不吉な言葉で表現されるのをよく目にしていた。ところが、引っ越しを終えて落ち着くと、私にとってより適切だと思われたのは英語の「comfort」に意味が近く、便利、信頼性、安全性、魅力など幅広い美徳が表せる「快適」という言葉だった。私は世界の日本に対する認識と国内で感じる雰囲気、並外れた豊かさの格差に衝撃を受けた。その繁栄ぶりは、前回私がここに住んだ20年前に知ったバブル時代の日本だけではなく、その後に私が米国で経験したいくつかの好況と比較しても引けを取らなかった。

 景気後退期の東京には、同じような状況下の欧米で見られるような経済的困窮の象徴、たとえば板が打ち付けられた店舗、割れた窓ガラス、積み上がったゴミ、物乞い、舗装道路のくぼみ、荒廃した地下鉄の駅、深刻な路上犯罪の気配などが全くなかった。図書館や公園といった公共サービスの閉鎖もなかった。それどころか、私がいなかった「失われた20年」に東京はかなりおしゃれになっていた。大手町にある私のオフィスの界隈では、古ぼけたコーヒーショップが入った軽量コンクリートブロック造りのみすぼらしい事務所ビルが、客で賑わうグルメ向けレストランや高級デザイナーのブティックなどが入っているきらびやかなオフィスタワーに取って代わられていた。下町にある自宅の周辺では、古い店舗が頻繁に閉店したが、週末のあいだに大急ぎで改装工事が行われ、月曜日の朝には新しい看板を掲げた店が開店していた。

 データはうそをつかない。多くの指標によると、日本経済は歴史的な衰退をたどり、特に増加傾向にある不完全雇用者という底辺層や人口減少地域に弊害をもたらした。それでも日本は、全般的に見て、比較的苦痛が少ない、穏やかな衰退でどうにかしのいできた。これは、アベノミクスという形の積極的な行動を伴う反応が現れるまでにあまりにも長い年月がかかったこと――そしてあまりに早く日本国民がそれを考え直すことになった原因の一つでもあるだろう。


 こうしたことから、過去5年にわたって日本の混乱した政治、金融、経済をウォール・ストリート・ジャーナルで記事にしてきた私はある結論にたどり着いた。日本の現代の政治経済には、デフレ主義対リフレ主義という特徴的な緊張関係があり、それぞれが思い描く日本の将来像も全く異なっているというものだ。

 デフレ主義者たちは安定を優先させ、人口動態を運命と見なし、日本の人口の高齢化と減少は必然的に経済停滞を招くと考えている。彼らの反応はリスク、混乱、分裂を最低限にとどめ、その移行にできるだけ苦痛が伴わないようにするというもので、国が引退生活の計画を立てるかのようである。一方のリフレ主義者たちは、そうした見通しを無用な敗北主義と捉え、より発展性があり、活力に満ちた未来を求めているので、あらゆるリスクを冒すこと、さまざまな混乱を受け入れることにも前向きである。


 日本の衰退期のイメージとして心に残っているのが、2011年3月11日の衝撃的な地震、津波、原発事故の三重災害である。そこには自然の脅威と無能なリーダーシップになすすべがない日本があった。より明るい未来の象徴としては、2020年の夏季オリンピックの東京開催決定があった。

 過去20年間の大半で幅をきかせてきたのはデフレ主義者たちだが、安倍政権が発足してからの2年間ではリフレ主義者たちが優勢となっている。しかし、首相になって1年間は高い支持率を享受した安倍氏も今では高まりつつある疑念に直面しており、自分の名前を冠した経済再生プログラムの是非を問う国民投票として、12月14日に総選挙を実施することにした。その投票結果は、2つの統治哲学の勢力バランスを再調整し、向こう数年間に日本が――経済や市場だけではなく、外交や防衛の分野でも――進む方向を決める一因となるだろう。

 日本の安倍政権以前の体制を「デフレ主義者」と呼ぶ一方で、私は物価、賃金、消費、投資の低下という経済を弱体化させる悪循環に陥ることが彼らの意図だったと示唆しているわけではない。それは主に、失策と麻痺状態の結果として起きたことだった。とはいえ、1990年代の終わりにこのような状況に陥った時、日本の指導者たちは、これはそれほど悪いことではなく、一般的に処方される対策は利益以上に害をもたらすリスクがあるという判断を暗黙のうちに下していたのだ。

 考えてみてほしい。日本の国民1人当たりの国内総生産(GDP)成長率は、他の先進国と同等、あるいはそれ以上だった。平均寿命は伸び続け、世界最高水準であり続けた。その一方で犯罪発生率は世界最低水準を維持した。失業率は「失われた20年」のあいだにピークの5.5%に達したが、欧米の景気後退期の水準である2ケタを大きく下回っており、景気回復期に入って久しい米国の現在の失業率よりも依然として低い。

 日銀の白川前総裁は退任半年後の2013年9月のスピーチで、穏やかなデフレは、ある程度において、雇用の最大化を確保するために日本社会が支払った代償だ、と述べた。慎重な白川前総裁はデフレ主義者たちの看板的存在となり、リフレ主義者たちの主な攻撃対象となった。白川前総裁によると、デフレは衰退を均一に分散させるための日本の「社会契約」の一環だという。大量一時解雇という欧米の慣習とは対照的に、日本企業は景気低迷期に賃金削減を通じて人件費を節約することができた。

 おそらく米国のエコノミストたちにとっては苛立たしいそうした態度は、無秩序な市場への不信感が根深い日本ではむしろ主流なようだ。米シンクタンクのピュー・リサーチ・センターは今年、43カ国で経済に対する考え方を調査した。「富める人もいれば貧しい人もいるが、ほとんどの人は自由主義経済の方が幸せになれる」という意見に賛成か反対かを聞いたところ、日本では51%が反対だった。半数以上が資本主義の純便益を疑った国は日本を含めて4カ国しかなかった。


アベノミクスのジレンマ―破壊的再生か安楽な衰退か - WSJ アベノミクスのジレンマ―破壊的再生か安楽な衰退か - WSJ アベノミクスのジレンマ―破壊的再生か安楽な衰退か - WSJ


このように、現在の日本を「リフレ主義」と「デフレ主義」の対立として分析した記事は、リフレ派の論者によるものを除けばこれが初めてだと思います。

もちろんデフレ(デフレーション)というのは、継続的な物価の低下(=継続的な通貨価値の上昇)を示す言葉であり、リフレ(リフレーション)というのは、そのようなデフレからの脱却を示す言葉です。それを実現するための政策、具体的には期待インフレ率の上昇を目指すためのインフレ目標の導入や大規模な金融緩和、レジーム転換などの金融政策や、財政出動や増税の停止、減税といった財政政策から成る政策パッケージがリフレ政策と呼ばれます。

ただ、最近リフレ政策の実現を目指すリフレ派は、インフレ目標や金融緩和に反対したり、消費税増税を目指す勢力をデフレ派と呼ぶことがあります。このような言葉もあるのでこの対立は党派的にも見られがちですが、このWSJ記事で使われている「リフレ主義」と「デフレ主義」はもっと深い意味を持たせているようです。

この記事によれば「デフレ主義」は安定を優先させてリスクを避け、経済停滞を受け入れる考え方であり、「リフレ主義」はリスクを冒してでも、より発展性があり、活力に満ちた未来を求めている考え方だと定義されています。


 約5年前に人口が減少に転じ、「高齢化社会」という自国像、そうした未来に合った政策や優先事項の新たな方向付けが定着すると、日本の危険回避傾向が強まった。デフレ主義者たちの最後の大きな行動は、3年後に消費税率を倍にするという2012年に可決した消費増税法案だった。目的は、欧州を襲ったソブリン債務危機のようなものが起きる可能性に対して追加的な防御策と、ベビーブーマー世代の引退に備えて老齢年金を補強することにあった。増税で成長が妨げられるということに疑問の余地はなかった。支持した人々は景気の減速を、老年期に入る人口の社会保障、そして国を維持するのに必要な代償だと感じていた。

 当然だが、デフレにはマイナスの側面もあり、害悪と考える人々もいる。今や日本人の6人に1人が貧困線以下の生活を送っている。企業が従業員を一時解雇することをタブーにした「社会契約」は、給与と手当が保証された正社員の採用もより難しくした。日本の低い失業率は、低賃金の非正規雇用者の急増で維持されており、今やその割合はすべての労働者の3分の1以上に達している。デフレの時代に成年になった20代、30代の日本人の多くには、待遇が良く安定した職を見つけるチャンスがなかった。高齢者を保護するために将来の野心を縮小した日本は、若者の夢を台無しにしてしまったのだ。

 リフレ主義者の関心は経済的苦難を通り越して、国際社会における日本の存在感の低下にある。地域のライバルである中国の台頭がそれに影響していれば、なおさらだ。中国の経済規模は日本の2倍になった。両国の経済成長率には大きな差があるため、日本に追いついてからわずか4年で達成された。領有権をめぐる2国間の緊張が高まり、最近、中国政府が高圧的にその経済力を誇示した――2010年には日本が必要としていた素材、レアアースの供給を絞り、2012年には巨大な国内市場で日本製品をボイコットした――ことは、リフレ主義者たちが景気停滞による経済上の危険と安全保障上の危険を結び付けるのに役立った。

 そうしたチャイナショックの後に、休眠しているかのようだったリフレ主義の理念が一気に高まったのは偶然ではないだろう。そうした運動の政治的リーダーが、短命に終わった最初の首相在任期間に日本の失われたプライドを取り戻そうとしたことでよく知られている安倍首相になったのもやはり偶然ではあるまい。日本の平和主義は、いろいろな意味でデフレ主義――国家的影響力の低下と相伴うリスク回避の外交政策――と二つで一組になってしまった。再び首相に就任した安倍氏は、国家主義とリフレ主義の理念を融合させ、より活発な経済と同時に、より力強い外交と安全保障上の役割を目指してきた。

 アベノミクスには、概念的に「新しいもの」はほとんどない。そのアイデアの大半は外国のエコノミストたちが長いあいだ日本に採用を促してきたことか、以前のデフレ主義政権が実施されなかった無数の「成長戦略」の一環としておざなりに支持したものだ。

 新しかったのは、安倍首相が成長を加速させ、デフレを終わらせることが日本の最優先課題だと宣言したこと、そして、そのために必要とみられている措置の少なくともいくつかについてはやり遂げると決断したことである。両陣営の人々をよく知っている私の印象だが、デフレ主義者たちとリフレ主義者たちは実際には、アベノミクスの3本の矢(短期的な成長を促すための金融と財政面の刺激策、長期的な成長を後押しする構造改革など)がもたらし得る恩恵と波紋に関して共通の理解を持っていると思う。


 両者を分かつのは、リスクに対する許容度の違いである。


 安倍首相の下、成長を追い求める日本は刺激策を新たな極限まで押し進めた――これは日本に限った話ではなく、世界的に見ても極限と言える。

 今や日銀はそのポートフォリオに、日本のGDPの約6割――他の先進国の中央銀行が達した水準の2倍――に相当する資産を保有している。安倍氏が首相に就任する以前でさえ、日本政府の債務残高はそのGDPの2倍以上という世界最高水準に達していた(これに近いのはジンバブエぐらいである)。それでも、来年に予定されていた消費増税――デフレ主義の前任者たちが成立させた法案――を先送りにすることで成長をさらに促進させようという安倍首相の最近の決断には、日本の記録破りの借り入れに対する市場の許容度を試すことへの猛烈な意欲が示されている。

 日本のリスク回避からリスク負担への急転換は、約130兆円の資金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)にも拡大した。あまり慎重ではない国でさえ、保守的に扱う傾向がある老後の支えだが、GPIFは今や安全だが低利回りの国債の比率を減らし、より利益性は高いが値動きが激しい株式の比率を増やしている。

 安倍政権以前の日本はどうしてそうした賭けに出なかったのか。世界の投資家が日本の経済政策は不安定になったという結論を下し、その結果の資金逃避で経済を衰弱させるような何らかの相場崩壊――金利の急騰、底なしの円安、株価の暴落など――が引き起こされるのをデフレ主義者たちは恐れていたのだ。そうした大惨事が起きる確率は測定できるものではないが、その可能性が、より大胆な刺激策への意欲をそぐものとして長く機能してきた。

 安倍首相の大博打にもかかわらず、少なくとも今のところは、デフレ主義者たちが長く恐れてきた市場の大混乱は引き起こされていない。一方で、夏場に景気後退に陥るなど、リフレ主義者たちが約束した停滞からの決別も実現していない。今やリフレ主義者たちの運動は、政治と政策において岐路に立たされている。


アベノミクスのジレンマ―破壊的再生か安楽な衰退か - WSJ アベノミクスのジレンマ―破壊的再生か安楽な衰退か - WSJ アベノミクスのジレンマ―破壊的再生か安楽な衰退か - WSJ


このように、この記事は「リフレ主義」と「デフレ主義」の違いを「リスクに対する許容度の違い」と言っています。「デフレ主義」は「金利の急騰、底なしの円安、株価の暴落」といった市場の混乱を恐れる考え方だと述べています。

また、この記事はデフレが高齢者を保護するために若者の夢を台無しにしたことも書いていますし、中国の台頭が「リフレ主義」と日本の影響力低下を危惧する安倍総理のような国家主義勢力を結びつけたことや、逆に日本の平和主義(日本で言う「リベラル左派」と同じと言って良いでしょう)が「デフレ主義――国家的影響力の低下と相伴うリスク回避の外交政策――と二つで一組になってしまった」ことも指摘しています。日本の平和主義がいつの間にか外交的にも経済的にもリスク回避ばかりするようになってしまったことを指摘した部分でしょう。日本でリベラル左派が国民の信頼を失ってしまった本質的な理由は、このようなリスク回避の姿勢にあるのかもしれません。


このようにこの記事はいろんな論点を含んでいて、様々なことを考えさせてくれる記事です。一流のジャーナリストというのはこのような記事を書くのかと、改めて感心させられました。


僕は「デフレ主義」をリスクを避けて、安定の中の衰退を受け入れ、日本の未来を閉ざす考え方、「リフレ主義」をリスクを取って、社会の不安定化を受け入れてでも、日本の成長を目指し未来を開く考え方だと受け取りました。今回の総選挙で、有権者は安倍政権の国家主義的な姿勢に釘を刺しつつも、「リフレ主義」のリスクを取る考え方を選んだのだと思います。

リベラル左派はこの結果に反発するのでしょうが、これに対抗するには平和主義と「デフレ主義」の組み合わせを解いて、国家主義的ではないがリスクを受け入れる「リフレ主義」と平和主義の組み合わせを作るしかないと思います。

「リフレ主義」と「デフレ主義」、国家主義と平和主義、この2軸で日本の諸勢力を分析してみると、これまでの右派、左派の枠組みだけではない新たな見方が得られるのではないでしょうか。

emmy_hilanderemmy_hilander 2015/01/03 11:07 経済的議論に対してはそれほど異論はないのですが、安倍首相が平和主義の対立者の位置に置かれるのはいささか疑問を感じてしまいます。
平和主義に対する意味で用いられる国家主義で最も分かりやすいのは「マース川からメーメルまで」「ISISの黒い地図」のような領土要求と移民排斥です。
しかしそこに関しては領土要求は従来通りのものに収まっており、移民排斥は政権だけではなく与党関係者ですら何も語ってはいません。
日本ではなぜか平和主義は中朝韓重視外交を指すことが多いのですが、それを行った「無能なリーダーシップ」が居座った3年3か月の間にどれだけ安全が脅かされたかは記憶に新しいでしょう。
平和(というか安定)は本来抑止力の均衡とさまざまな外交手法などによって得られるものです。
ですが日本で語られる「平和主義」はこれら三ヶ国には恭しく頭を垂れなければならず、掣肘することはとうてい許されないと説くのです。それがマクロで見た平和をどれだけ侵害しているかは考えもせず。
このコラムもその罠に陥りかけているように思えましたのでだらだらと長いコメントをさせていただきました。

なお、安倍首相に対する「国家主義者」というレッテル貼りは、10年ほど前に彼によって大きく損害を被った国がありますのでそこの策謀ではないかと思われます。
伝統的に日本国内に大きなコネクションを有しておりますので。

BaatarismBaatarism 2015/01/04 22:23 >emmy_hilanderさん
このWSJの記事では、「国家主義」という言葉を領土要求や移民排斥ではなく、日本の国際的影響力の向上や日本の失われたプライドの奪還を目指す考え方として使っていると思います。安倍首相にそのような志向があるのは明らかでしょう。

emmy_hilanderさんが指摘するような日本の「平和主義」のあり方は、外交面におけるリスク回避志向の表れなのでしょう。この記事でも「国家的影響力の低下と相伴うリスク回避の外交政策」という言葉で言及してますね。

2014-11-23

なぜ消費税増税延期と解散総選挙が連動したのか

23:26 | なぜ消費税増税延期と解散総選挙が連動したのかを含むブックマーク

11月18日、安倍総理は消費税の10%への引き上げを来年10月から1年半延期し、17年4月からの増税とすることを表明しました。また、同時に衆院を解散することを表明し、21日に衆院は解散され、12月14日に衆院選を行うことになりました。*1

その前日の17日に発表された7〜9月期の国内総生産(GDP)速報値は、事前の民間予測を大きく下回る年率換算1.6%減となっていて、消費税増税による景気後退の凄まじさを示したばかりでした。

この状況で消費税を再増税することは無謀としか言いようがなく、延期を判断したのは当たり前のことでしょう。ただし、これまでの政権ではしばしば当たり前のことが行われなかった事を考えれば、安倍政権の決定は賞賛されるべきだと思います。

 17日に発表された7〜9月期の国内総生産(GDP)速報値が、事前の民間予測を大きく下回る年率換算1.6%減となり、国内のみならず海外にも衝撃が走っている。米国の著名な経済記者デイビッド・ウェッセルはツイッターで「リセッション(景気後退)!」と書いた。経済統計的にも2四半期続いての成長率の落ち込みはリセッションとなり、ショックを受けた東京株式市場でも日経平均株価の終値が前週末比517円03銭安の1万6973円80銭にまで落ち込んだ。

 かねてから財務省や同省と近しい政治家、エコノミストたちは、「4月の5%から8%への消費増税による成長率反動減はせいぜい夏前までに終わり、その後日本経済は回復経路に乗る」と楽観的な見通しを示し、来年10月に予定される10%への再増税を正当化していた。しかし今回の実質GDP大幅減は、そのような楽観的な見通しがいかに間違ったものかを明らかにした。


景気後退局面か GDP速報値大幅減が示唆 消費増税で深刻な経済悪化を招いた財務省の罪 | ビジネスジャーナル 景気後退局面か GDP速報値大幅減が示唆 消費増税で深刻な経済悪化を招いた財務省の罪 | ビジネスジャーナル 景気後退局面か GDP速報値大幅減が示唆 消費増税で深刻な経済悪化を招いた財務省の罪 | ビジネスジャーナル


しかし、消費税増税延期は分かるとしても、なぜ同時に解散を行う必要があるのか、疑問に思っている方も多いと思います。

実はこのブログでは、昨年9月の消費税を8%に上げるかを判断する前の時期に、増税を延期するには解散総総選挙が必要だと書いたことがありました。

このように、自民党内部が消費税増税賛成一色では、安倍総理もその声を無視するのは難しいでしょう。

かつて、小泉総理は、自民党内部が郵政民営化反対一色の状況で、あえて郵政民営化を公約にして解散総選挙を行い、反対派を離党させて「刺客」候補を立てて追い詰め、その結果大勝しました。安倍総理が消費税増税反対を貫くのであれば、同じ事をやる覚悟が必要になるでしょう。

ただ、今は野党がボロボロの状況ですし、世論調査では消費税を8%に上げることについては反対の方が多いですから、そこまでやっても安倍総理は勝てるでしょう。ただ、その覚悟が安倍総理にはないのでしょう。

だから総理は増税実施に傾いているのだと思います。


安倍総理は財務省の「歳出権」の前に屈するのか? - Baatarismの溜息通信 安倍総理は財務省の「歳出権」の前に屈するのか? - Baatarismの溜息通信 安倍総理は財務省の「歳出権」の前に屈するのか? - Baatarismの溜息通信


この記事にも書いたように、自民党内部は元々財務省の影響下にある増税派が多数派で、増税に反対する勢力は少数派です。連立を組んでいる公明党も似たような状況でしょう。僕はこのような状況を打開して増税を止めるためには、郵政解散のような手法で強引に総理の言うことを聞かせるしかないと考えていました。

今回、11月に入ってから急に解散があるという観測が広がり、これまで予定通りの増税を主張していた議員達が一人残らず増税延期に賛成してしまったのは、まさにこの見方が正しかったことを裏付けていると思います。

今回の解散については様々な内幕記事が出ていますが、いずれも総理官邸と財務省や増税派の議員達の間で対立や政争があったことが書かれています。このような反対を押さえつけるための解散だったと言って良いでしょう。

焦点:増税と閣僚辞任絡んだ解散の決断、追加緩和も後押しに | Reuters 焦点:増税と閣僚辞任絡んだ解散の決断、追加緩和も後押しに | Reuters 焦点:増税と閣僚辞任絡んだ解散の決断、追加緩和も後押しに | Reuters

消費税率再引き上げ 財務省「予定通り」に固執し、官邸激怒 - 産経ニュース*2 消費税率再引き上げ 財務省「予定通り」に固執し、官邸激怒 - 産経ニュース 消費税率再引き上げ 財務省「予定通り」に固執し、官邸激怒 - 産経ニュース

財務省に敗北感濃く 財政健全化 巻き返し狙う(1/2ページ) - 産経ニュース 財務省に敗北感濃く 財政健全化 巻き返し狙う(1/2ページ) - 産経ニュース 財務省に敗北感濃く 財政健全化 巻き返し狙う(1/2ページ) - 産経ニュース

解散決断の“裏事情” 反安倍派長老と野党の「消費税政局」阻止へ正面突破 (1/2ページ) - 政治・社会 - ZAKZAK 解散決断の“裏事情” 反安倍派長老と野党の「消費税政局」阻止へ正面突破 (1/2ページ) - 政治・社会 - ZAKZAK 解散決断の“裏事情” 反安倍派長老と野党の「消費税政局」阻止へ正面突破 (1/2ページ) - 政治・社会 - ZAKZAK


ただ、今回の増税延期で一つだけ残念なのは、今回の増税延期の根拠となった景気条項の削除が決定されてしまい、今後は経済状況によって増税を延期することができなくなりそうなことです。大きな金融危機や大災害が起こったときは新規立法で延期すると安倍総理は言ってますが、今回の消費税増税による景気後退の大きさを考えると、2年半後に一度に2%も上げて大丈夫なのか、不安が残ります。

 安倍晋三首相は18日夜、首相官邸で記者会見し、2015年10月に予定される消費税率10%への引き上げを1年半延期し、17年4月に変更するとともに、21日に衆議院解散・総選挙に踏み切る意向を正式に表明した。17日に公表した7〜9月期の実質国内総生産(GDP)が2四半期連続でマイナス成長となったことや、有識者による政府の点検会合での意見などを踏まえて最終判断した。ただ「再び延期することはない」と断言した。

 17年4月の再増税に関しては「(経済情勢を踏まえて増税の可否を見極める)景気判断条項を付すことなく確実に実施する」と表明。2020年度の財政健全化目標は「しっかり堅持していく。来年の夏までにその達成に向けた具体的な計画を策定する」と述べた。


首相、消費再増税「景気条項付すことなく確実に実施」1年半延期で :税金HOTニュース :年金・保険・税 :マネー :日本経済新聞 首相、消費再増税「景気条項付すことなく確実に実施」1年半延期で :税金HOTニュース :年金・保険・税 :マネー :日本経済新聞 首相、消費再増税「景気条項付すことなく確実に実施」1年半延期で :税金HOTニュース :年金・保険・税 :マネー :日本経済新聞

 安倍晋三首相は18日夜、TBSの報道番組に出演し、将来リーマン・ショック級の金融危機や巨大な天変地異が発生して消費税率10%引き上げを再延期する場合、「国会で議論して法律を新たに出す。めったに起きないが、そうなったらやるのは当たり前だ」と述べた。

 首相は、消費税再増税の1年半延期と同時に、経済情勢が悪い時に消費税率引き上げを先送りできる消費税増税法の景気条項の削除を表明した。同番組では「今回のような景気判断をして先送りはしない」と語った。


時事ドットコム:金融危機なら増税再延期=法改正で対応−安倍首相 時事ドットコム:金融危機なら増税再延期=法改正で対応−安倍首相 時事ドットコム:金融危機なら増税再延期=法改正で対応−安倍首相


また、今回の選挙で与党が大きく議席を減らした場合、増税派の議員達もすでに賛同してしまった増税延期を覆すことはできないでしょうが、その代わりに倒閣運動が広がる可能性もあります。前回の記事にも書いたように、今後、日銀にリフレ政策に賛同する審議委員を送り込むためには、安倍政権が存続する必要がありますから、今後も安倍総理が与党内部を掌握できるかが焦点となるでしょう。


今回は解散総選挙について論じてきましたが、ここまでの話で出てきたのは与党内部や財務省との対立の話ばかりで、野党の話が全く出ていません。今回の選挙は与党が議席をどれだけ減らすのかは注目されても、野党がどれだけ議席を増やすかはほとんど注目されていません。

2012年の年末、民主党政権が崩壊して安倍政権が誕生した頃に、僕はこんな記事を書いたことがあります。

このように振り返ってみると、リベラル左派政権だったはずの民主党政権は、結局リフレ政策に否定的で、消費税増税を進めて、リーマンショック以降の日本経済を衰退させてしまいました。一方で、自民党の中でも右派と言われる安倍氏は、リフレ政策を推進し、消費税増税にも慎重です。

しかし考えてみれば、リフレ政策そのものは需要管理政策ですから、本来はリベラルな政策だと言えるでしょう。アメリカでも、この政策を理論づけたポール・クルーグマン教授は、リベラル派の代表的な学者です。

ところが日本では、リベラルな政策のはずであるリフレ政策や公共事業を右派が推進するという、ねじれた構図になっています。

なぜこうなってしまったかと言うと、日本ではリベラル・左派の経済学に対する無理解があまりにも酷く、その影響を受けていた民主党の議員達が、財務省や日銀の説明をあっさりと受け入れてしまったのでしょう。id:finalventさんが今日のブログで日本のリベラルや知識人を批判していましたが、僕もそれに同感します。


(中略)


一方、右派は中国や韓国の台頭に対する危機感もあって、日本経済の立て直しを本気で考えざるを得なくなり、リフレに好意的になってきたのだと思います。安倍総理自身は前回の政権の頃から、高橋洋一氏を起用するなどリフレに近い立場でしたが、最近はそれが右派に広く広がってきたように思います。

安倍政権のような右派政権は、生活保護などの社会保障削減や、教育政策にトンデモな考え方が入り込む、マンガやアニメなどの表現規制が強まるのではないかという懸念もあるので、一概に歓迎ばかりもできないのですが、ここまでリベラル・左派の経済音痴が酷いと、他に選択肢がなくなってしまいます。

今年の民主党の迷走と崩壊は、そのことをはっきりさせてしまったのだと思います。


2012年を振り返って - Baatarismの溜息通信 2012年を振り返って - Baatarismの溜息通信 2012年を振り返って - Baatarismの溜息通信


ここに書いたように、あのとき日本はリベラル・左派という政治的選択肢を失ってしまったのだと思います。その理由は、リベラル・左派が本来自らのものであるはずのリフレ政策を否定し、安倍政権がリフレ政策を取り入れて、(少なくとも消費税増税までは)景気を回復させてきたことにあると思います。

リベラル・左派の人達がその過ちに気づかない限り、日本がリベラル・左派という政治的選択肢を取り戻すことはないでしょう。

そこに気づかずに安倍批判を繰り返している勢力は、いずれ消費税増税に邪魔な安倍総理を排除しようとする財務省に利用されるだけでしょう。財務省は消費税増税を10%で終わらせるつもりは全くないのですから。


11/24 補足その1

この記事の最後でポール・クルーグマン氏の話を出しましたが、今回の消費税増税延期の判断でも、クルーグマン氏は安倍総理に増税延期を助言してます。

本来ならばリベラル派であるクルーグマン氏が、米国のリベラル派からは歴史修正主義者という批判をされている安倍総理に助言するというのは奇妙な話なのですが、日本のリベラル派や左派がクルーグマン氏の声に耳を貸そうとしないために、このようなことになっているのでしょう。

日本の「リベラル」というものが、いかにアメリカのリベラルと異なっているかを示す、良いエピソードだと思います。

11月6日(ブルームバーグ):米国の経済学者でノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン氏が6日、安倍晋三首相と会談し、2015年10月からの消費税率10%への引き上げを先送りするよう促した。本田悦朗内閣官房参与がブルームバーグ・ニュースの取材に明らかにした。

本田氏によると、クルーグマン氏は予定通りに増税した場合にアベノミクスが失敗する可能性を指摘。これに対し、安倍首相は自分の考えは明言しなかった。会談には本田氏のほか、浜田宏一内閣官房参与も同席した。

首相は7−9月期の国内総生産(GDP)などを見た上で、年内に最終判断する意向。本田氏や自民党の山本幸三衆院議員は1年半延期するよう求めている。本田氏によると、クルーグマン氏は安倍首相との会談で、いつまで延期すべきかについては言及しなかった。


クルーグマン氏が安倍首相に消費増税延期を促す−本田内閣官房参与 - Bloomberg クルーグマン氏が安倍首相に消費増税延期を促す−本田内閣官房参与 - Bloomberg クルーグマン氏が安倍首相に消費増税延期を促す−本田内閣官房参与 - Bloomberg

11月21日(ブルームバーグ):ノーベル経済学賞受賞者、ポール・クルーグマン氏の訪日予定を耳にした際、本田悦朗内閣官房参与は、再増税をめぐる議論を慎重派に有利な方向に導く好機が到来したと思った。

安倍晋三首相にとって、消費税率を2015年10月に10%に引き上げることの是非を決断する期限が近づきつつあった。今年4月の8%への引き上げの影響で、日本の景気は四半期ベースとして世界的な金融危機以降で最も深刻 な落ち込みに見舞われ、その後の回復の足取りもおぼつかない状況だった。

安倍首相と30年来の知己である本田氏(59)は、4月の増税反対に続き、15年の増税延期を首相に助言。そこに登場することになったのが、自身のコラムで日本の増税延期が必要な理由を説いていたクルーグマン氏だった。

本田氏は20日、オフィスを構える首相官邸でインタビューに応じ、「あれが安倍総理の決断を決定づけたと思う。クルーグマンはクルーグマンでした。すごくパワフルだった。歴史的なミーティングと呼べるものだった」と、首相とクルーグマン氏の会談を振り返った。


クルーグマン氏が決定的役割−安倍首相の増税延期の決断で - Bloomberg クルーグマン氏が決定的役割−安倍首相の増税延期の決断で - Bloomberg クルーグマン氏が決定的役割−安倍首相の増税延期の決断で - Bloomberg


11/24 補足その2

今回の記事で僕が言いたかったことを、より詳しく言っている記事を紹介しておきます。

長谷川幸洋氏は、今回の消費税増税延期と解散総選挙の可能性を最も早く主張したジャーナリストであり、高橋洋一氏は財務省が政治家、エコノミスト、マスコミ、経済学者などに利益供与を行うことで、自らの代弁者としていることを長年主張している学者です。高橋氏は元財務官僚であり、その内側を熟知していることでも知られています。

増税派たちは「解散」で総崩れ 安倍首相が削除表明した「景気条項」とは何か  | 長谷川幸洋「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社] 増税派たちは「解散」で総崩れ 安倍首相が削除表明した「景気条項」とは何か  | 長谷川幸洋「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社] 増税派たちは「解散」で総崩れ 安倍首相が削除表明した「景気条項」とは何か  | 長谷川幸洋「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社]

衆院解散「大義なし」批判は財務省からのアメを失った増税派の遠吠えにすぎない!   | 高橋洋一「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社] 衆院解散「大義なし」批判は財務省からのアメを失った増税派の遠吠えにすぎない!   | 高橋洋一「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社] 衆院解散「大義なし」批判は財務省からのアメを失った増税派の遠吠えにすぎない!   | 高橋洋一「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社]


11/30 補足その3

安倍総理自身が「解散の背景に財務省の増税多数派工作があった」と発言したそうです。

「財務省が善意ではあるが、すごい勢いで対処しているから党内全体がその雰囲気になっていた」。安倍晋三首相は30日のフジテレビ番組で、衆院解散・総選挙を決めた背景に財務省による消費増税の多数派工作があったことを明らかにした。


解散の背景に財務省の増税多数派工作 首相明かす  :日本経済新聞 解散の背景に財務省の増税多数派工作 首相明かす  :日本経済新聞 解散の背景に財務省の増税多数派工作 首相明かす  :日本経済新聞

*1:この時の総理声明の全文が公開されています。「【全文】「総選挙で過半数を得られなければ退陣します」安倍総理が会見 (1/2)

*2:余談ですが、この記事の財務官僚の発言はひどいですね。いかに財務省が甘やかされて増長してきたかがよく分かります。このような財務省には国民が鉄槌を下す必要がありますね。→「社会保障費が膨れ上がる中、消費税率がこんなに低いのは、国民を甘やかすことになる。経済が厳しくても10%に上げるべきだ」

べっちゃんべっちゃん 2014/11/25 21:12 私も、当たり前の方針転換がなされたことを評価したいです。ここ10年くらい、非合理的な判断でも押し通すことが「ぶれない」とか言って変に評価されて、そういう人達がもてはやされる風潮が内外で続きましたからね。

論壇では財政再建派は増税先送りをしたゆえに、福祉国家を目指す人や公共事業による景気回復を目指す人も景気条項がなくなるゆえに安倍総理の今回の決断を非難しています。

しかし、財政再建派がいかに権力を持っているかは、麻生政権の崩壊(公共事業をやり過ぎた)と民主党政権の崩壊(財務省に乗せられて増税をした)を私は思い知りましたので、牛の歩みでも増税が延期され、それが選挙によって追認されることで私は満足したいです。

中福祉中負担を目指す身としては、福祉国家派にも多少経済が悪化しても構わないから消費税を引き上げろとか、どう考えても消費税以外に原因がない今回の景気の低迷に別の原因を見つけようとする言動は止めてもらいたいんですよね。かえって国民に福祉へ反感を醸成します。

少しづつでも進んでいることを評価したいです。

BaatarismBaatarism 2014/11/29 22:44 >べっちゃんさん
本当にもどかしいくらいゆっくりとした歩みですが、それでも当たり前の決定が行われ、とんでもない政策が止められたことは素直に評価したいですね。
白川日銀と民主党政権は大きな過ちを犯しましたが、同時にそれが過ちであることに気づいた人も増えていると思います。アベノミクスも安倍総理だけの力で可能になったわけではなく、そのような過ちに気づいた人が増えてきたために支持され、続いているのでしょう。今度の総選挙でそのことが証明されることを期待したいですね。

アレキアレキ 2014/12/03 21:58 初めまして。

>財務省が政治家、エコノミスト、マスコミ、経済学者などに利益供与を行うことで、自らの代弁者としている

このご指摘に関してですが、財務省高官2名が実名で意見を開陳している雑誌記事があります、古いものですけれど。

ジュリスト 2011年10月15日号(No.1431)
◇〔座談会〕日本財政のゆくえ●金子 宏●眞砂 靖●古谷一之●中里 実(司会)……14
http://www.yuhikaku.co.jp/jurist/detail/018465

また、自分は未読ですが、次のような号もありました。
シリーズ化してくれると面白いですね。

ジュリスト 2013年6月号(No.1455)
◇〔座談会〕新政権下の経済政策●中里 実●田中一穂●佐藤慎一●米田 隆……12
http://www.yuhikaku.co.jp/jurist/detail/018868

ちなみに「ジュリスト」は法律系では有名な雑誌ですので、どこの図書館にも置いてあると思います。

BaatarismBaatarism 2014/12/06 21:58 >アレキさん
情報ありがとうございます。
ただ、なかなか図書館に行く暇が取れないんですよ。