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2014-04-01 今日はエイプリルフールです。

INFが日本経済に関する2014年の年次審査報告書を公表

00:04 | INFが日本経済に関する2014年の年次審査報告書を公表を含むブックマーク

INFは1日に公表した日本経済に関する2014年の年次審査報告書で、日本は政府総債務残高が1100兆円を超え、対GDP比でも240%に達している危機的状況であり、一刻も早い財政赤字の削減が必要であると指摘した。

そのための方法として、まず日本政府が600兆円を超える資産を保有していることを指摘し、その中でもまず政府が保有する金融資産を全て売却し、国債の返済に充てることを求めている。政府が保有する年金運用預託金を除く金融資産は民間に売却し、出資金や貸付金については出資先、融資先である特殊法人を民営化して株式や債権を売却し、外為資金についても日銀に売却することで、300兆円以上の資産を現金化でき、財政赤字の圧縮が可能であるとしている。また、政府が保有する土地などの実物資産についても、公務員宿舎など売却可能なものは売却することを求めている。

また、社会保険料と税金の徴収を一元化するため、年金機構と酷税庁を統合して歳入庁を設立し、社会保険料の徴収率を上げることを求めている。これによって年間数兆円の収入が見込めるとしている。

さらに、これらの改革を阻害する最大の要因として、日本の債務省の反対があると指摘している。債務省は政府資産を使って多数の特殊法人を作ることで役人の天下り先を確保し、保有資産の運用先選定で金融機関に利益を与えることでやはり天下り先を確保するなど、国家予算を私物化していると指摘している。さらに酷税庁の人事を左右して支配下に置くことで、脱税摘発を政治家やマスコミの反対派を押さえ込むための脅しに利用しているとして、このような権力の行使は典型的なレントシーキングであると批判している。

消費税増税についても、「債務省が予算規模を大きくして財政支出を差配する「歳出権」を拡大することが目的であり、増税分は財政支出を増やしたり、特殊法人を設立することに使われるだろう。そのため財政赤字削減に役立つとは思えない」と批判している。

最後に、日本の債務省はINF自体にも多数の官僚を送り込んでいて、これまで債務省を批判する報告書の作成を阻止してきたと指摘している。そのため、「この報告書も日本に知られないように、例年とは別の時期に秘密裏に作成された」と書かれている。

このように、今回の報告書は債務省を日本の財政赤字削減を阻害する最大の要因であると名指しで批判しており、これまでにない異例の内容となっている。

この報告書の記者会見には多数の記者が出席していたが、何故か日本のマスメディアの記者は一人もいなかった。


この報告書について、ある債務省高官は「よりによって消費税増税のめでたい日に、なぜこんな報告書が出たのだ!INFに送り込んでいる工作員は何をしていたのだ!何のためにINFに多額の出資金を出しているのか分かっているのか。何としてもこの報告書が日本で報道されることは避けなければならん。この報告書を報道したマスコミは全部税務調査して、脱税でしょっ引いてやる!………そうか、タハカシの仕業だな。あの忌々しい奴め。三度殺しても飽き足らぬ。今度こそ奴の尻尾を捕まえて、刑務所にぶち込んでやる!」と叫んでいた。


IMFが日本経済に関する2014年の年次審査報告書を公表、財政再建を要求 - Wallet Street Journal


この記事のタイトルを見たときは、INFがいつも言っている緊縮財政の要求かと思っていたのですが、中身を読んでびっくりしました。INFも日本の財政のおかしさには気づいていたんですね。財政赤字削減を最優先とすることには僕は賛同しませんが、個々の指摘は納得できるものばかりであり、日本にとって非常に重要な報告書だと思いました。

画期的なビットコイン採掘法が発表される

00:04 | 画期的なビットコイン採掘法が発表されるを含むブックマーク

4月1日、米ゴールドラッシュ大学のリーバイス教授は、ビットコインの「採掘」を飛躍的に効率化する新たなアルゴリズムを開発したと発表した。

このアルゴリズムは、19世紀に金の精錬に技術革新をもたらした青化製錬法にちなんで、「シアン・アルゴリズム」と名付けられている。

ビットコインの「採掘」とは、ビットコインの取引を承認する作業であり、ブロックチェーンと呼ばれるビットコインの取引記録に新たな取引のブロックを繋げて追加していく作業である。ブロックを取引記録の末尾に正しくつなぐためには、繋ぐためのキーとなる値を見つけないといけないが、そのためにはランダムな値に対してハッシュ関数を何度も計算して、偶然キーとなる値が得られるまで繰り返すしかなかった。

今回のアルゴリズムは、このキーを探索する過程を効率化して、ハッシュ関数計算の回数を大幅に削減するものである。詳細については特許申請中ということで説明されなかったが、すでに単純な繰り返しに比べて100倍以上の効率化が達成されており、今後アルゴリズムの改良によって1万倍の効率化も目処がついているとのことであった。


リーバイス教授はすでにこのアルゴリズムを商業化するための企業を設立しており、今後はこの技術を使ったビットコイン採掘ソフトの販売や、クラウドサービスの提供を行う予定である。

リーバイス教授は「かつてのカリフォルニアのゴールドラッシュでは、金を採掘する人よりも、ジーンズを発明して彼らに売った人の方が、富を築いたと言われている。私もビットコインの採掘人にジーンズを売っていきたい。」と語り、会場の笑いを誘っていた。

このアルゴリズムが実用化されると、従来の方法によるビットコイン採掘者は、新アルゴリズムを導入した採掘者に太刀打ち出来ないのは明らかである。そのためこの発表に対してビットコイン支持者達は反発しており、「リーバイス教授は「シアン・アルゴリズム」をオープンソースとして公開すべきだ」という声が相次いでいる。


画期的なビットコイン採掘法が明らかに - Tired.com


ちょっと疑問に思ったのですが、ビットコインのブロックチェーンを繋ぐためのキーの探索は、アルゴリズム次第で効率化可能なのか、それとも効率化は数学的に不可能であると証明されているのか、どちらなんでしょうね?ハッシュ関数を逆計算することはできないようですが。

通りすがり通りすがり 2014/04/01 00:09 誤字発見。1行目。政府総債務残高1100億円→1100兆円

BaatarismBaatarism 2014/04/01 00:14 >通りすがりさん
ありがとうございます。さっそく修正しました。

KoichiYasuokaKoichiYasuoka 2014/04/01 00:24 「アルゴリズム次第で効率化可能」でも「効率化は数学的に不可能」でもなくて、「効率化できるアルゴリズムが発見されていない」あたりかな。私もBitcoinでエイプリルフールネタを書いてみたので、よければ http://slashdot.jp/~yasuoka/journal/579516 にもお越し下さい。

BaatarismBaatarism 2014/04/01 07:10 >KoichiYasuokaさん
教えていただきありがとうございます。まだこの分野はアルゴリズム的にもいろいろ可能性がありそうですね。

2014-03-22

消費税増税直前に思うこと

23:47 | 消費税増税直前に思うことを含むブックマーク

前回の記事から、ずいぶん長い間更新していませんでした。

気がつけば、消費税が8%に増税される日はもうすぐそこです。


安倍政権が増税を決定した頃に分かっていた昨年前半の経済成長率は高かったのですが、増税決定後に判明した昨年後半の経済成長率は下がってしまいました。高成長を理由に増税を決定した安倍政権の判断は、間違っていたと思います。

 安倍政権の経済政策アベノミクスで、想定していなかった経済統計の「変調」が起きている。10日には昨年10〜12月期の実質経済成長率が年率0・7%に下方修正されたほか、今年1月の経常赤字額は過去最大を更新した。消費増税を控え、経済政策のかじ取りは一段と難しくなっている。

 10日に発表された2013年10〜12月期の国内総生産(GDP)の2次速報値では、物価の変動をのぞいた実質成長率(年率)が前期比0・7%増に下方修正され、1%台を割り込んだ。先月発表された1次速報よりも0・3ポイント下げた。4月の消費増税前の「駆け込み需要」が成長率を押し上げると見られていたが、想定外の急ブレーキがかかっている。

 昨年7〜9月期の実質成長率も1・1%から0・9%に下方修正された。1〜3月の4・5%、4〜6月の4・1%に比べると、昨年後半からの減速ぶりが際立っている。


アベノミクス、相次ぐ想定外 経済指標「変調」:朝日新聞デジタル アベノミクス、相次ぐ想定外 経済指標「変調」:朝日新聞デジタル アベノミクス、相次ぐ想定外 経済指標「変調」:朝日新聞デジタル


消費税増税後の景気については、リフレ派の中でも意見が分かれています。浜田政府参与や黒田日銀総裁のように政府・日銀に入った人達は強気の見方をしていますが、この片岡氏の記事のように、景気悪化を懸念している人も多いようです。片岡氏は2014年度の実質成長率が民間予測期間の平均値0.8%を下回る可能性もあると言っています。

安倍首相が提唱した経済政策「アベノミクス」によって、ここまで日本経済は回復軌道を歩んできた。最大の牽引車は民間消費支出だ。その点で4月からの消費税増税はこれからの日本経済が抱える最大のリスクである。本稿では、消費税増税の影響を考える際にポイントになるであろう5つの視点を定め、直近時点で把握できる動きからどのような事が言えるのかを、2回にわたって考えていくことにしたい。


5つの視点で考える消費税増税後の日本経済(上) 反動減と実質所得減のインパクトを読む――三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員 片岡剛士 (マクロ経済編第3回)|消費税増 5つの視点で考える消費税増税後の日本経済(上) 反動減と実質所得減のインパクトを読む――三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員 片岡剛士 (マクロ経済編第3回)|消費税増 5つの視点で考える消費税増税後の日本経済(上) 反動減と実質所得減のインパクトを読む――三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員 片岡剛士 (マクロ経済編第3回)|消費税増

 昨年末に政府と民間予測機関の成長率見通しの違いが話題になったが、こうした可能性を考慮すると、2014年度の実質GDP成長率は民間予測機関の平均値0.8%をさらに下回る可能性も十分にあり得るのではないだろうか。


5つの視点で考える消費税増税後の日本経済(下) 政府の経済政策と日銀の金融政策の効果を読む――三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員 片岡剛士 (マクロ経済編第4回)|消 5つの視点で考える消費税増税後の日本経済(下) 政府の経済政策と日銀の金融政策の効果を読む――三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員 片岡剛士 (マクロ経済編第4回)|消 5つの視点で考える消費税増税後の日本経済(下) 政府の経済政策と日銀の金融政策の効果を読む――三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員 片岡剛士 (マクロ経済編第4回)|消


僕も昨年10月の消費税増税決定後にこのような記事を書いていますが、やはり来年度の実質成長率は1%を切るとみた方が良いでしょう。

この時(補足:2012年7月)の記事では消費税増税の2014年のGDPへの影響がマイナス2.1%だという記事を紹介しました。今でもこの数字の前提は大きく変わってないでしょう。

また、先ほど述べたように、補正予算もせいぜい2013年度と同程度なので、成長率に与える影響はゼロと考えて良いでしょう。マイナスでないだけマシかもしれません。

その一方で、黒田日銀の大規模緩和やインフレ2%目標による成長率への影響はかなり大きいでしょう。その結果、最近の成長率は年率換算で2〜3%くらいにはなっていると思われます。

従って、これらを差し引いた来年の成長率は、マイナスにはならないものの、1%には届かず、0.x%というオーダーになると思われます。

ここで、欧州や中国などの金融危機、あるいは最近噂されている米国の債務上限問題によるデフォルトが発生すれば、日本経済はマイナス成長に沈むでしょう。そんな事態が起こらないことを祈りますが。


消費税増税決定について - Baatarismの溜息通信 消費税増税決定について - Baatarismの溜息通信 消費税増税決定について - Baatarismの溜息通信


昨年の時点では「欧州や中国などの金融危機、米国の債務上限問題によるデフォルト」を心配していましたが、今はウクライナの政変をきっかけとなって、ロシアがウクライナ領である(「であった」と言うべきかもしれませんが)クリミアを併合し、新たなる冷戦の勃発も懸念されています。また、ウクライナ問題でアメリカがロシアに対して効果的な対抗を取れないという状況を見て、中国がアメリカを見くびって日本や台湾、東南アジアに対して何か行動を起こすことも考えられます。日本と韓国は歴史問題で相互不信に陥ってしまい、囚人のジレンマにも例えられる状況で、アメリカはそんな両国をもてあましていると言えるでしょう。北朝鮮も昨年末に張成沢氏が処刑されてから中国との関係が悪化し、もはや金正恩体制がどうなるのか誰にも予測できません。今や経済危機の要因は、世界のあちこちに存在していると言っても良いでしょう。

この中の一つでも経済危機に発展すれば、日本は間違いなくマイナス成長に陥るでしょう。

つくづく消費税増税は悪い時期に行うことになってしまったと思います。*1


昨年後半から失業率は改善してきて、最新のデータである今年1月は3.7%まで改善しました。*2様々な分野で人手不足が起こっているという話も聞きます。リフレ政策は明らかに雇用状況を改善しつつあるのは間違いないでしょう。

そのような時期に景気悪化を余儀なくされるのは、非常に残念です。もしアベノミクスが失敗するとすれば、その最大の原因がこの消費税増税であることは、間違いないでしょう。

今回消費税増税についての記事を書いて思ったのは、2年前に消費税増税が議論された時に予測されていたことが、今でもそのまま通用するということです。このようにはっきり結果が予測されていたにも関わらず、誰も消費税増税に突き進む財務省を止めることができなかったということが、日本の抱える大きな問題点だと思います。

*1:ただ、景気悪化を国際要因のせいにできるという意味では、財務省にとっては好都合かもしれませんが。

*2:参考:「統計局ホームページ/労働力調査(基本集計) 平成26年(2014年)2月分結果

2013-12-31

「リフレの年」だった2013年

23:29 | 「リフレの年」だった2013年を含むブックマーク

2013年の金融・証券市場は歴史的な株高・円安となった。日経平均株価は年間で57%上げ、41年ぶりの上昇率を記録。円は対ドルで34年ぶりの下落率になった。世界の投資マネーが新興国から先進国へと向かうなか、大規模な金融緩和などで日本が長引くデフレから脱するとの期待が浮上。内外の投資家が取引を活発に膨らませた。来年もこの流れが続くかどうかは、景気の持続的な拡大がカギを握る。


株高41年ぶり、円安34年ぶり… 歴史的値動きの1年  :日本経済新聞 株高41年ぶり、円安34年ぶり… 歴史的値動きの1年  :日本経済新聞 株高41年ぶり、円安34年ぶり… 歴史的値動きの1年  :日本経済新聞

アベノミクス三本の矢の中で政策が十分な形で実行され、成果が出ているのは第一の矢たる「大胆な」金融政策である。4月4日に公表・実行された量的・質的緩和策では、消費者物価の前年比上昇率2%の「物価安定の目標」を、2年程度の期間を念頭においてできるだけ早期に実現すべく、長期国債、ETF、J−REIT、CP・社債等の買取りを通じてマネタリーベース(2012年末実績138兆円)を2013年末に200兆円、2014年末に270兆円まで拡大するとしている。

量的・質的緩和策公表時のマネタリーベースやバランスシートの見通しと実施動向を比較すると、日銀が当初見通したとおりの緩和がなされている。今年も日銀の想定通りの経済動向が続くのであれば、見通し通りに緩和が行われるはずだ。

第一の矢は予想インフレ率を引き上げ、円安・株高をもたらした。昨年11月14日の野田前首相の解散発言から11月14日における日経平均株価・ドル/円レートの動きを比較すると、株価は72%上昇し、ドル/円レートは25%の円安となった。

4月時点では、大胆な金融政策を行っても株高や円安といった資産市場の好転しか生じず、実体経済には影響しないという指摘もなされたが、第二の矢の効果も相まって、実質GDP成長率(前期比年率)は、2012年10-12月期の0.6%から2013年1-3月期には4.5%と大きく上昇し、その後2013年4-6月期3.6%、7-9月期1.1%と回復が進んだ。

実質GDPが回復することで2012年10−12月期に17兆円であったデフレギャップは、2013年7-9月期には8兆円まで減少した。そして完全失業率は昨年12月から11月までに0.3ポイント(4.3%→4.0%)、有効求人倍率は同じ期間に0.17ポイント(0.83倍→1.00倍)回復しており、マクロでみた雇用も改善が進んだ。企業利益も輸出企業を中心に大幅に改善している。


第二次安倍政権の経済政策を振り返る | SYNODOS -シノドス- 第二次安倍政権の経済政策を振り返る | SYNODOS -シノドス- 第二次安倍政権の経済政策を振り返る | SYNODOS -シノドス-


この記事にもあるように、今年、2013年は大幅に株高と円安が大きく進み、実質成長率も上昇、デフレギャップも縮小し、景気回復が鮮明になりました。それに伴い雇用状況も改善しています。安倍政権と黒田日銀執行部によるリフレ政策の結果であることは、もはや明白でしょう。

2013年はリフレ政策が実施されて、それが大きな成果を上げた年であったと言えるでしょう。まさに今年は「リフレの年」でした。

正直言って、これほど早く景気が改善するとは僕も予想していませんでした。インフレ期待が景気に与える影響は、長年リフレ政策を支持してきた僕の予想も超える素晴らしいものであったと言えます。

その一方で、リフレ政策反対派が懸念していた長期金利暴騰やハイパーインフレは、その兆しすら見えません。少なくとも「インフレ誘導政策」はコントロール不可能な事態になるという主張は、現実によって否定されたと思います。

しかし、同時に消費税増税が決定され、来年4月からは8%に上がることが確定してしまいました。再来年10月に予定されている10%への再増税も阻止できるかは分かりません。

従って来年はリフレ政策による景気回復効果と、消費税増税による景気落ち込み効果がせめぎ合い、どちらが勝つか分からない状況です。

2014年の日本経済の最大の懸念点が消費税増税であることは間違いないでしょう。


また、ちょうど1年前の大晦日、僕はこんな記事を書きました。

このように振り返ってみると、リベラル左派政権だったはずの民主党政権は、結局リフレ政策に否定的で、消費税増税を進めて、リーマンショック以降の日本経済を衰退させてしまいました。一方で、自民党の中でも右派と言われる安倍氏は、リフレ政策を推進し、消費税増税にも慎重です。

しかし考えてみれば、リフレ政策そのものは需要管理政策ですから、本来はリベラルな政策だと言えるでしょう。アメリカでも、この政策を理論づけたポール・クルーグマン教授は、リベラル派の代表的な学者です。

ところが日本では、リベラルな政策のはずであるリフレ政策や公共事業を右派が推進するという、ねじれた構図になっています。

なぜこうなってしまったかと言うと、日本ではリベラル・左派の経済学に対する無理解があまりにも酷く、その影響を受けていた民主党の議員達が、財務省や日銀の説明をあっさりと受け入れてしまったのでしょう。id:finalventさんが今日のブログで日本のリベラルや知識人を批判していましたが、僕もそれに同感します。


(中略)


一方、右派は中国や韓国の台頭に対する危機感もあって、日本経済の立て直しを本気で考えざるを得なくなり、リフレに好意的になってきたのだと思います。安倍総理自身は前回の政権の頃から、高橋洋一氏を起用するなどリフレに近い立場でしたが、最近はそれが右派に広く広がってきたように思います。

安倍政権のような右派政権は、生活保護などの社会保障削減や、教育政策にトンデモな考え方が入り込む、マンガやアニメなどの表現規制が強まるのではないかという懸念もあるので、一概に歓迎ばかりもできないのですが、ここまでリベラル・左派の経済音痴が酷いと、他に選択肢がなくなってしまいます。

今年の民主党の迷走と崩壊は、そのことをはっきりさせてしまったのだと思います。


2012年を振り返って - Baatarismの溜息通信 2012年を振り返って - Baatarismの溜息通信 2012年を振り返って - Baatarismの溜息通信


参院選で自民党が大勝し、ねじれ現象が解消した後の政治は、まさにこの言葉通りになっていると思います。特定秘密保護法案や靖国参拝を巡っては左派・リベラル派を中心に批判の声が上がりましたが、リフレ政策で景気を回復させた安倍政権への支持は根強く、彼らの反対は無力でした。内閣支持率も概ね50%程度を維持しています。経済政策を軽視し、経済成長や金融政策を敵視すらしてきた左派・リベラル派や民主党は、すでに政治的な選択肢から外れてしまっているのでしょう。

もちろん、このように選択肢が1つしかないという状況は好ましくないですが、それを脱却するためにはまず民主党がリフレ政策を受け入れて、景気回復を止めないことをはっきりさせる必要があるでしょう。そうしないと、民主党や左派・リベラル派が求める、社会保障の充実や中国・韓国との緊張緩和も実現できないでしょう。


繰り返しますが、2013年はリフレ政策が大きな成功を収めた年でした。それはマクロ経済学の知見に基づく経済政策が正しいことが実証されたということでもあります。

そのような政策を理解して推進したのが右派の安倍政権であったため、衆参両院で多数を得た安倍政権によって、経済政策以外の分野では右寄りの政策が進むことになりました。もしリフレ政策を実施したのが民主党政権であったなら、経済政策以外でも多くの分野で左寄りの政策が進むことになったでしょう。

安倍政権はこの成功に奢らず、今後も日本経済の再建を最重要課題として欲しいと思います。中国の軍事的膨張が進んでいるので防衛力の強化は必要だと思いますが、貧困層を増やしたり人権を制限したり、日本を国際的孤立に追い込むような政策は止めて欲しいものです。

一方、民主党や左派・リベラル派には、自らの経済音痴を反省して、マクロ経済学の知見に基づいた政策を取り入れて欲しいと思います。そうすれば彼らも再び政治的選択肢として復活するでしょう。


来年は消費税増税などの不安要因もありますが、日本経済がそれに負けずに力強く復活することを願います。

2013-10-12

消費税増税決定について

23:27 | 消費税増税決定についてを含むブックマーク

非常に残念なことですが、10/1、安倍総理は消費税を来年4月から8%に増税することを発表しました。

その一方で安倍総理は5兆円規模の補正予算を組むので、実質的には3%増税のうち2%は負担増にはならないという話があります。リフレ派として知られる、内閣参与の浜田宏一氏、本田悦朗氏もそう考えているという記事もあります。*1

 8月30日の金曜日。首相の安倍晋三(59)は、官邸で2人の内閣官房参与を昼食に誘った。米エール大名誉教授の浜田宏一(77)と静岡県立大教授の本田悦朗(58)。その週は政府が消費増税を巡り有識者の意見を聞く「集中点検会合」を開き、27日に浜田は出席。本田は31日に参加を控えるはざまのタイミングだった。

 アベノミクスの理論的な支柱として別格の扱いを受ける浜田は安倍に持論を改めて述べた。「3%をいきなり上げる例は諸外国にもありません。ショックが大きくなる可能性があるからです。それを避けるやり方もいろいろあるんじゃないでしょうか」。浜田は増税の1年先送りや税率を1%ずつ上げる方法、段階的に上げて様子をみるやり方などを列挙した。

 一方の本田は夏休み中の安倍に意見を直接伝えていた。8月11日、山梨県鳴沢村の安倍の別荘を訪れた本田は税率を1%刻みで上げるなどの試算を提示。その数字の作成は旧知の三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員、片岡剛士(40)に頼んだ。エコノミストの片岡は「慎重派も入れるように」と求めた官邸の意向を受け、内閣府の当初のリストにはなかったものの集中会合に参加。「増税はデフレから完全に脱却した後で」と訴えて、本田らの先送り論に加勢した。

 財務省OBで安倍と古くから親交を結ぶ本田は増税を着実に決めたい古巣の役所から「ノイズ(雑音)」(幹部)と批判されても受け流した。「アベノミクスを成功させる思いの強さが、ほかの人とは違うんです」

 意気盛んだった本田から9月中旬、内閣府幹部に要請が入った。「首相の消費増税を巡る発言を整理してほしい」。増税を前提にしたような物言いを受け霞が関では「首相の決断が近い」との観測が拡大。逆に本田の言動は目立たなくなってきた。

 消費増税が決まった今、2人の参謀に敗北感はない。税率3%の増収分のうち2%分を経済対策で国民に返して1%の負担増とするのは、本田が主張した1%ずつの増税案に沿う。

 米国に戻った浜田は安倍を励ますメールを送り続けた。「うれしい誤算だが、景気は思ったよりも良くなっている。ほとんどの指標が改善していて、アベノミクスが勝利した」。安倍の決断を受け浜田は「金融政策をうまく使ってほしい。法人税も下げないといけない」と語る。関心は早くも次の政策課題に移っている。(敬称略)


消費税8%、慎重派も「うれしい誤算」(ルポ迫真) :日本経済新聞 消費税8%、慎重派も「うれしい誤算」(ルポ迫真) :日本経済新聞 消費税8%、慎重派も「うれしい誤算」(ルポ迫真) :日本経済新聞


しかし、この補正については、昨年度も同程度の補正を行っているので、消費税増税のダメージを減らす効果は無いという意見もあります。そうなると、3%増税のダメージはもろに日本経済を襲うことになります。

 今年は真水で5兆円の補正予算を打った。だから、今度、5兆円規模の補正を打ったにしても、今のレベルを維持するに過ず、来年の消費増税のデフレインパクト8.1兆円は、そのままかかってくる。経済は素直なもので、需要を抜けば、その分、景気は悪くなる。そこに幻想はない。筆者も残念で仕方がないが、やったとおりの結果が出てくるだろう。

 思い返せば、2010年には、リーマンショック対策を一気に10兆円も切って、景気を後退させ、管政権は評判を下げ、補正予算の編成に追い込まれた。大震災の後は、阪神の際のように、すばやく応急復旧と経済対策の2本立ての補正をすべきところを、復興増税の論議をして遅らせ、景気を沈滞させてしまう。野田政権は、消費税法案を優先し、剥落を補う補正予算を打てぬまま、景気を悪くしたところで自爆解散に至った。

 日本の経済運営は堪え性がない。景気回復に応じて徐々に経済対策を減らすことができず、すぐに需要を切ってしまい、成長の芽を摘んでしまう。また、繰り返されるのだ。放漫財政なのにデフレという不思議が生じるのは、こうしたゴー&ストップの特異な経済運営の結果である。またも救われなかった背景には、当初と補正を連結して前年度と比較する需要管理の基本中の基本が浸透していないことがある。

 いつも、前年の補正はなかったことにされ、つねに、今年の補正はプラスと宣伝される。前年の補正の剥落を埋めるだけで、放っておけばマイナスになるものを、ただゼロにしただけで、景気をテコ入れをした気になってしまう。そして、なぜだか分らないままに、景気後退を迎えて首を捻り、景気対策には効果がないと文句を言い、人口減のせいにするのである。


経済運営に幻想は無用 - 経済を良くするって、どうすれば 経済運営に幻想は無用 - 経済を良くするって、どうすれば 経済運営に幻想は無用 - 経済を良くするって、どうすれば

 補正5兆円のうち、公共事業2兆円、低所得者給付0.3兆円、住宅ローン給付0.3兆円の計2.6兆円は需要として見込めるが、復興事業1.3兆円は過去のものの再計上だから、カウント外だろう。復興法人税0.9兆円の廃止による需要創出効果は、第一生命研の熊野英生さんの分析ではGDP比0.1%弱の押し上げ効果があるそうだから、一応0.5兆円としておく。投資減税は、新規分の額そのままの0.3兆円分の効果があるとして、しめて3.4兆円だ。これで、前年補正の剥落の5兆円と消費増税8.1兆円のデフレインパクトに対応することになる。約10兆円、GDP2%分の緊縮財政をしたら、無事では済むまい。


10/2の日経 - 経済を良くするって、どうすれば 10/2の日経 - 経済を良くするって、どうすれば 10/2の日経 - 経済を良くするって、どうすれば


昨年、僕は消費税増税の影響について記事を書きました。

消費税関連のニュースでは政局絡みの話ばかり報道されますが、本当に重要なのはこの増税で私たちの生活や日本経済がどうなるかでしょう。今回はまずそのことを考えてみたいと思います。

ニッセイ基礎研究所で、消費税が実質GDPに与える影響が試算されています。

それによると、2013年度は駆け込み需要で成長率が0.7%押し上げられるものの、2014年度は実質GDPが1.4%押し下げられ、成長率への影響はマイナス2.1%となるそうです。その後も2015年度は1.5%、2016年度は1.9%押し下げられますので、かなり大きなマイナスの影響を日本経済に与えることは間違いないでしょう。


消費税増税後の日本 - Baatarismの溜息通信 消費税増税後の日本 - Baatarismの溜息通信 消費税増税後の日本 - Baatarismの溜息通信


この時の記事では消費税増税の2014年のGDPへの影響がマイナス2.1%だという記事を紹介しました。今でもこの数字の前提は大きく変わってないでしょう。

また、先ほど述べたように、補正予算もせいぜい2013年度と同程度なので、成長率に与える影響はゼロと考えて良いでしょう。マイナスでないだけマシかもしれません。

その一方で、黒田日銀の大規模緩和やインフレ2%目標による成長率への影響はかなり大きいでしょう。その結果、最近の成長率は年率換算で2〜3%くらいにはなっていると思われます。

従って、これらを差し引いた来年の成長率は、マイナスにはならないものの、1%には届かず、0.x%というオーダーになると思われます。

ここで、欧州や中国などの金融危機、あるいは最近噂されている米国の債務上限問題によるデフォルトが発生すれば、日本経済はマイナス成長に沈むでしょう。そんな事態が起こらないことを祈りますが。

その結果、アベノミクスでようやく伸びてきた法人税や所得税の伸びはなくなりますから、それで消費税増税分が相殺されてしまうかもしれません。消費税による増収は14年度が5.1兆円、15年度以降が8.1兆円と見積もられていますが、さて、このうちどれだけが本当の増収になるのでしょうか。*2


ここでもう少し消費税増税を待てば、景気回復が進んで増税しなくても税収が増え、デフレ脱却後に消費税増税をすれば日本経済に与えるダメージも少なくなっただろうと思うと、残念でなりません。

まあ、財務省はこんな論理で動くところではなく、自らの「歳出権」の最大化が本当の目的ですから、財務省やその「ポチ」にとってはこれで良いのでしょう。問題はその目的がほとんどの日本人のためにならないことですが。


すでに消費税の10%への増税や、さらにその先の増税を睨んだ発言も、増税派からは出てきています。財務省の「歳出権」の最大化を目指す動きは止まることがありません。*3

麻生副総理兼財務大臣は、法律で再来年10月に予定されている消費税率の10%への引き上げについて、予算案の編成などを考慮すれば、引き上げるかどうかの判断は、来年の年末までに決めるのが望ましいという考えを示しました。


(中略)


菅官房長官は閣議のあとの会見で「さまざまな方がいろいろ発言しているが、法律の規定にしたがって適宜適切に判断していくというのが政府の基本的な考え方だ。安倍総理大臣も『判断時期を含めて適切に判断したい』と記者会見で述べており、それがすべてだろう」と述べました。


(中略)


谷垣法務大臣は、宇都宮市で開かれたみずからが顧問を務める自民党のグループの研修会で講演し、消費税率の引き上げについて、「社会保障の財源を確保し、財政の硬直化を乗り越えていかなければならず、来年4月から8%に引き上げる決断をしたのは良かった。ただ、8%で終わりではなく、次に10%に引き上げることが法律で決まっているので、どう道筋をつけていくかが極めて大事だ」と述べ、法律どおり、再来年10月に10%に引き上げることを目指すべきだという考えを示しました。


麻生氏 消費税10%判断は来年末に NHKニュース 麻生氏 消費税10%判断は来年末に NHKニュース 麻生氏 消費税10%判断は来年末に NHKニュース

自民党の野田税制調査会長は、名古屋市で講演し、安定した社会保障制度を実現するためには、将来的に、消費税率を10%を超えるまで引き上げることも検討すべきだという考えを示しました。

この中で、自民党の野田税制調査会長は「民主党などからは、『年金制度の抜本改革を』という話があるが、消費税率10%を前提にしてはとてもできない。安定した社会保障制度をつくるためには、中長期的に、10%を超える税率を前提にしなければならない」と述べました。


野田税調会長「消費税率10%超も検討を」 NHKニュース 野田税調会長「消費税率10%超も検討を」 NHKニュース 野田税調会長「消費税率10%超も検討を」 NHKニュース


止まることがない財務省の消費税増税と「歳出権」への欲望。これをどこかで止めないと、日本の未来は果てしなく暗くなっていくと思います。まるで今の中国のように。

追伸

最終的に安倍総理は消費増税を決定したため、今回の消費増税に関する記事で、僕が「安倍総理が消費税増税決定」という記事を「誤報」だとしたことを批判する声があります。

ただ、あの時点では菅官房長官が内閣を代表して「総理はまだ決定していない」と公式に言っていたのですから、「決定」と決めつける記事が誤報だったのは明らかでしょう。「安倍総理は最終的に消費税増税を決断するだろう」という推測記事なら、僕も批判はしませんでした。

この件についてはid:finalventさんがすでに的確な意見を言っているので、そちらをご覧下さい。僕もこの意見に全面的に賛成です。

単純に情報操作にひっかかる人々について: 極東ブログ 単純に情報操作にひっかかる人々について: 極東ブログ 単純に情報操作にひっかかる人々について: 極東ブログ

消費税問題は、大手紙の飛ばし記事の研究によい事例でもあった: 極東ブログ 消費税問題は、大手紙の飛ばし記事の研究によい事例でもあった: 極東ブログ 消費税問題は、大手紙の飛ばし記事の研究によい事例でもあった: 極東ブログ

*1:すでに消費税に関するマスコミ報道は眉につばを付けて読むのがデフォルトでしょうから、ここではこの日経記事が事実であるという断定は避けます。

*2:消費税増税による14年度の増収が低いことについては、この記事が参考になるでしょう。「消費増税、3兆円が消えるカラクリ  編集委員 滝田洋一 :日本経済新聞

*3:野田税調会長は社会保障制度を理由にしていますが、今回の8%への増税でも最終的に社会保障の問題がないがしろにされたのは明らかでしょう。だから社会保障は増税の口実に過ぎないと思います。

リフレ派日銀ウォッチャーリフレ派日銀ウォッチャー 2013/10/13 01:43 首相か主張するように、財政再建と経済成長は両立可能なので、早く潜在成長率をあげるための、三本目の矢である、構造改革と成長戦略を断行して欲しいですね。
財政再建は構造改革と表裏一体なので、次は歳出削減が望ましいでしょう。公的年金のカットや公的健康保険の自己負担割合5割や公務員給与の賞与カット議員給与のカットなど歳出削減はまだまだ出来ることが多いですね。特殊法人もドンドン民営化し、市場メカニズムがしっかり機能する日本経済にする必要があります。

首相 経済成長と財政再建強調
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131007/k10015084521000.html

リフレ派日銀ウォッチャーリフレ派日銀ウォッチャー 2013/10/13 01:50 日本の構造改革実施、物価目標達成に不可欠=IMF
http://jp.reuters.com/article/JPbusinessmarket/idJPTJE99701Y20131008

shavetail1shavetail1 2013/10/13 06:52 リフレ派日銀ウォッチャーさん
>三本目の矢である、構造改革と成長戦略を断行して欲しいですね。

今の日本経済に不足しているのは総需要ですよね。
消費税増税は総需要抑制策だし、構造改革・成長戦略って、どちらも需給ギャップを拡大させまんせんか?

ここで必要なのは、第一の矢・金融政策と第二の矢・財政政策の拡大による、需給ギャップの解消だと思いますよ。

リフレ派日銀ウォッチャーリフレ派日銀ウォッチャー 2013/10/13 12:48 shavetail1さん

多少のマイナス面があるにせよ、潜在成長率を上げない限り、自然利子率も財政政策乗数も上がりませんので金融政策と財政政策の効果もその分減殺します。短期的な処方箋も重要ですが、早めに経済の基礎体力(潜在成長率)を上げないと、経済の免疫力(実質GDP成長率)も上がらないわけです。
また現在の成長率は潜在成長率(内閣府試算で0%半ば)を上回っていますので、財政金融政策の一段の効果は限定的です。

参考:潜在成長率の各種推計法と留意点
http://www.boj.or.jp/research/wps_rev/rev_2009/data/rev09j13.pdf

名無しの投資家名無しの投資家 2013/10/13 16:11 >リフレ派日銀ウォッチャー さま

>次は歳出削減が望ましいでしょう。公的年金のカットや公的健康保険の自己負担割合5割や公務員給与の賞与カット議員給与のカットなど歳出削減はまだまだ出来ることが多いですね。特殊法人もドンドン民営化し、市場メカニズムがしっかり機能する日本経済にする必要があります。

これで本当に「潜在成長率」とやらが上昇するとお思いですか?

リフレ日銀ウォッチャーリフレ日銀ウォッチャー 2013/10/13 18:18 名無しの投資家さん

名無しの投資家さん

財政再建の一例として挙げただけなので、分かりません。
たたし、一般的には財政再建の取り組み自体が成長に貢献する可能性はあります。
つまり、公的部門に代わってより生産性の高い民間部門が進出すれば、潜在成長率も上がると言えます。しかし、そのためには規制緩和が十分にされ、改革に対する国民世論の成熟が必要であり、それが中途半端だと失敗するでしょう。

参考:経済財政運営と改革の基本方針〜脱デフレ・経済再生〜
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2013/0613/shiryo_03.pdf

BaatarismBaatarism 2013/10/14 10:28 >皆様
ここは問題を経済安定化政策、成長政策、所得再分配政策に分けると整理しやすくなるのではないでしょうか?
消費税増税は逆財政政策と言えますから、経済を不安定化させるリスクがあります。だからこれに対処するための政策は、経済安定化政策である、金融政策、財政政策でしょう。
一方、アベノミクスの「第三の矢」である三本目の矢である構造改革、成長戦略は成長政策になりますから、これを消費税増税への対処に割り当てるのは不適切で、デフレを脱却して経済が安定化した後に、潜在成長率を上げて長期的な成長への対処とするための政策とするが適切だと思います。
もう一つの所得再分配政策は、アベノミクスに抜けているところですね。消費税は逆進性の問題もありますから、何とか安倍政権に対処を考えて欲しいと思いますが、こういう問題を軽視するのが保守勢力の特徴ですからねえ。

リフレ派日銀ウォッチャーリフレ派日銀ウォッチャー 2013/10/14 12:41 Baatarismさん

おっしゃる通りですね。
アベノミクスは所得再分配の視点が欠けていますね。
構造改革や成長戦略は必要不可欠です。しかし、所得再分配を置き去りにしたまま徹底的に実施すると格差拡大を招き、ひいては国民の批判と反発を招き必要な構造改革自体が頓挫するおそれがあります。そのためにも、失業保険制度の拡充や職業訓練の充実、就業意欲を削がない程度に低所得者への各種給付措置実施などのセーフティーネットの充実は福祉政策というよりも構造改革の潤滑油としての経済政策として考えるべきでしょうね。

名無しの投資家名無しの投資家 2013/10/15 20:47 Baatarismさま

承知しました。

リフレ派日銀ウォッチャー  さま

これからは成長戦略に関してお話したいと思います。

>財政再建の一例として挙げただけなので、分かりません。

承知しました。

>たたし、一般的には財政再建の取り組み自体が成長に貢献する可能性はあります。

その可能性が100%に近いのか、0%に近いのかが重要だと思いますが。私は限りなく0%に近いと思いますが。

>つまり、公的部門に代わってより生産性の高い民間部門が進出すれば、潜在成長率も上がると言えます。しかし、そのためには規制緩和が十分にされ、改革に対する国民世論の成熟が必要であり、それが中途半端だと失敗するでしょう。

具体的にどの部門でしょうか?規制緩和とはどの規制を緩和するのでしょうか?


再分配について

http://www.mof.go.jp/comprehensive_reform/gaiyou.pdf(のPDF-PP.4)
http://dl.gov-online.go.jp/public_html/gov/pdf/pamph/ad/0002/0002b_all.pdf(PDF-PP.6)
を見て頂ければ結構ですが、消費増税の内、1%は社会保障の充実使用されるそうです。

アベノミクスはあくまで経済安定と成長戦略であり、再分配は国民会議で決定されました。

2013-09-27

渡る世間は(財務省の)ポチばかり

00:37 | 渡る世間は(財務省の)ポチばかりを含むブックマーク

前回の記事で取り上げた「安倍総理が消費税増税決定」の「誤報」ですが、その後報道はさらにエスカレートして、安倍総理が消費税増税を「決断」したという記事が「何度も」繰り返し報道されるという事態になってしまいました。

この件について、日本報道検証機構代表である楊井人文氏が、状況をまとめた記事を書いています。

主要各紙は先週までに、安倍晋三首相が来春の消費増税を「決断」したことを1面トップで相次いで報じた。しかし、安倍首相はまだ「増税を決断した」とは語っていない。(*1) この間、菅義偉官房長官は少なくとも3度の公式会見で「安倍首相はまだ決断していない」と指摘していた。にもかかわらず、各紙は、すでに増税を既定路線とみなしている。安倍首相が最終的にどのような発表を行おうとも、この間の増税「決断」報道の経緯は、記録にとどめておく必要があると思われる。

まず、主要メディアの報道をざっと振り返っておこう。報道に間違いがなければ、安倍首相は11日から20日にかけて、少なくとも4度(11日、12日、18日、20日)にわたり「決断」を繰り返したことになる。


(中略)


官房長官の否定発言は無視


これら報道の間に、菅義偉官房長官は繰り返し、安倍首相はまだ決断していないと説明していたが、そうした発言が報じられることはなかった。


(中略)


ソースの表示なき記事は「ゴミ箱行き」


安倍首相は自らの肉声で「決断」の意思を表示したわけではない。仮に会見等の場で表明していれば「〜を表明した」と報じられるし、一部の関係者に伝達していれば「決断したことを〜に伝えた」と報じられる。しかし、今回はどのメディアも「表明」「伝達」いずれの事実も報じておらず、「意向を固めた」「決断した」といった表現で報じていた。

「意向」とか「決断」とかいう内面的事実を、メディアは一体どのように確認したというのだろうか。さまざまな周辺情報(増税に備えた経済政策の検討を指示した等)から「決断している可能性が高い」と推測できるからといって、「決断した」と断定していいはずがない。

もし、「決断」の裏付けを取れたなら、その根拠となる事実関係や、ソース(情報源)を読者に示してしかるべきである。ところが、各紙の「決断」報道は、日経新聞だけが「複数の政府関係者によると」と書いたほかは、全くソースについて触れていなかった。単に「安倍首相は…決断した」とだけ書いて、根拠やソースは何も書かなかったのである。ソース情報は、読者に報道内容の信ぴょう性や情報源の意図を知る重要な手がかりとなるものだ。それを全く示さない記事は、「メディアが書いたものだから信じなさい」と一方的に事実認識を押しつけているとみられても仕方がない。

元日経新聞記者の牧野洋氏によると、こうした「出所不明記事」は英字紙では記事として扱ってもらえず「ゴミ箱行き」となるそうだ(『官報複合体』講談社)。仮に「政府関係者によると」と表記したとしても、あまりに漠然としすぎていてソースを示したとはいえないという。


(中略)


「決断」は早晩、国民の前に明らかにされることだった。各メディアがすべきことは、競って首相の心の中を読み取ることではなかったはずだ。この目下最大の政策テーマについて、「決断」が下されるギリギリまで、様々な観点で徹底的に分析し、分かりやすく論点を整理し、論者に議論を戦わせ、国民や政治家に有益な判断材料を提供し、自社の旗幟を鮮明にすること。10月上旬までにいろいろな観点で、紙面をにぎわせ、人々の「政策」に対する関心を高めることができたはずだ。

各紙が競ってした「決断」前倒し報道は、熟議の時間を減らす以外にいったい何をもたらしたのだろうか。


(中略)


(*1) 本記事掲載後、安倍首相が25日、訪米同行記者団に対し、「まだ消費税を引き上げるかどうか決めていない。さまざまな経済指標を分析しながら判断していきたい」と述べていたことが明らかになりました。「みちばな しとう」様、情報提供ありがとうございました。(2013/9/26 12:30追記)


消費増税報道を斬る(上)―安倍首相「決断」をめぐる異様な報道(楊井 人文) - 個人 - Yahoo!ニュース 消費増税報道を斬る(上)―安倍首相「決断」をめぐる異様な報道(楊井 人文) - 個人 - Yahoo!ニュース 消費増税報道を斬る(上)―安倍首相「決断」をめぐる異様な報道(楊井 人文) - 個人 - Yahoo!ニュース


このように、菅官房長官や安倍総理が繰り返し否定しているにも関わらず、マスコミは「安倍総理が消費税増税を決断」という記事を新聞やテレビニュースのトップで流し続け、総理や官房長官の発言は無視されています。

経済評論家の山崎元氏は、この記事を書かせたのは財務省だと推測していますが、誰が考えてもそれ以外の結論はあり得ないでしょう。

 大新聞では、消費税率を来年度から8%に引き上げることが既に決まった事実のように報じられている。

 先日は、社説で消費税率引き上げへの慎重論を述べていた『読売新聞』が、安倍晋三首相が税率を引き上げる「意向を固めた」と報じた。その後、『朝日新聞』も「消費税 来年4月8%」、「安倍首相が決断」とでかでかと1面トップで報じた。

 残念ながら、両紙とも、何を根拠にそうだと判断したのかが書かれていない半人前の報道だが、これが日本の公開情報なのだから、仕方がない。

 それでも分かるのは、誰かがこれらの記事を「書かせた」ということだ。読売・朝日がいかに偉くとも、根拠の全くない記事は書けない。首相側近の人物なり、関連する担当と責任を持つ官僚なりからの情報(非公式な談話で十分らしいが)がなければ記事は書けぬ。本件を主管するのは財務省だから、財務省の官僚ないしは、関係者が、大新聞に情報を流して、記事を書かせていると考えるのが普通の推測だろう。


【経済快説】引き上げ決定?の消費税 首相は財務官僚に従うだけでいいのか - 経済・マネー - ZAKZAK 【経済快説】引き上げ決定?の消費税 首相は財務官僚に従うだけでいいのか - 経済・マネー - ZAKZAK 【経済快説】引き上げ決定?の消費税 首相は財務官僚に従うだけでいいのか - 経済・マネー - ZAKZAK


以前、僕は財務省の「歳出権」の最大化という考え方の行き着くところは中国のような社会であると言いましたが、今のマスコミはすでに中国のような報道統制が実現してしまったと言えるでしょう。

*1

このように財務省が消費税増税にこだわる理由を考えると、「歳出権」の最大化という目標に行き着きます。そして、その「歳出権」の最大化という視点から様々な問題を考えると、これまでは見えなかった別の理由が見えてくると思います。

そのような考え方が行き着く先は、個人の権利が官僚の利権のために当たり前のように蹂躙される、今の中国のような社会ではないでしょうか。


「裁量権」のための消費税増税 - Baatarismの溜息通信 「裁量権」のための消費税増税 - Baatarismの溜息通信 「裁量権」のための消費税増税 - Baatarismの溜息通信


恐らく、財務省は安倍総理が土壇場になって消費税増税を撤回することがないように、マスコミを使ってすでに消費税増税が決まったような記事を書かせて、「外堀を埋める」作戦に出ているのでしょう。その手先となっているのが、麻生財務相、甘利経財相、野田自民党税調会長などの、財務省シンパの政治家達でしょう。このような政治家からリークされた情報を情報源として、やはり財務省シンパであるマスコミの記者達が、あのような「出所不明記事」を書き散らしているのだと思います。

また、前回の記事で書いたように、財務省は「歳出権」をちらつかせることで、自民党議員の大部分を消費税賛成にしてしまいました。これもまた「外堀を埋める」作戦でしょう。

自民党議員の多くは、特定の支持団体の支援で当選してきた議員です。そのような議員は自分の支持団体に予算を分配したいため、予算での「歳出権」を握る財務省に従いやすい傾向があるでしょう。また、消費税増税そのものにも賛成しやすい傾向があります。

そのような議員が多くを占める自民党を、消費税増税一色にするのは、財務省にとっては容易なことだったでしょう。その工作によって、安倍総理は「外堀を埋められた」のだと思います。


安倍総理は財務省の「歳出権」の前に屈するのか? - Baatarismの溜息通信 安倍総理は財務省の「歳出権」の前に屈するのか? - Baatarismの溜息通信 安倍総理は財務省の「歳出権」の前に屈するのか? - Baatarismの溜息通信


このように財務省はマスコミと自民党議員という二つの「外堀」(「外堀」と「内堀」と言うべきかもしれませんが)を埋めることで、安倍総理が消費税増税を余儀なくされる環境を作っているのです。まさに安倍総理の周りは財務省のポチばかりだと言えるでしょう。

そのような作戦の中心になっているのが、木下康司財務事務次官でしょう。昨年消費税増税法案が国会を通過したときは、当時の勝英二郎前財務次官が裏側で暗躍しましたが、今は木下康司財務事務次官が同じように政治の裏側で暗躍しています。まさに財務省の財務省による財務省のための消費税増税であり、もはや社会保障も財政再建も全く顧みられなくなってしまいました。これらの目的のために消費税増税が必要だと考えた人達は、財務省に騙されたと言うしかないでしょう。


http://farm6.staticflickr.com/5458/9830949194_009d5bb124_o.jpg


今、増税賛成派が主張しているのは「今から変更しては現場に混乱を招く」という理由ですが、そもそも今年10月に総理が最終判断するというのは昨年国会で法案が可決された時から決まっていたことですから、当然現場はそれを考慮すべきでした。だから「現場の混乱」を理由にした増税賛成論は、理屈が通っていないことになります。そんなことを言うのであれば、昨年法案が通る前に言うべきでした。これは財務省のバラマキ路線(エコヒイキ路線という方が適切でしょうが)のために、社会保障も財政再建も錦の御旗にできなくなった増税派が、苦し紛れに持ち出した理由でしょうね。


このように、昨年さんざん言われていた社会保障や財政再建といううわべの理由が、今ではすっかり消えてしまい、財務省の「歳出権」増大という真の理由がむき出しになってきました。そしてマスコミや政治家、さらには経済学者やエコノミストなど、財務省のポチとなったのが誰かなのかもはっきりしてきました。

来週中に安倍総理は消費税増税の最終決断をして、今度こそ「誤報」ではない本当のニュースが流れるでしょう。その決断はアベノミクスの行方を決め、今後の日本の政治や経済を左右するものになるでしょう。


今、消費税増税対策として、数兆円規模の公共事業や法人税減税が行われるという「出所不明記事」が出ています。その財源には今年になってからの税収増を充てると言われていますが、その税収はアベノミクスの「第一の矢」、すなわちリフレ政策がもたらしたものです。消費税増税による景気悪化を防ぐために、リフレ政策で得られた税収を充てるというのですから、このようなことが検討されているのであれば、長年リフレ派が主張してきたように、デフレ脱却を優先するリフレ政策が正しく、デフレ脱却前の消費税増税が間違いであることを示していると言えるでしょう。

ならば、消費税増税は先送りか増税幅圧縮をして、増税がデフレ脱却の邪魔をしないことが必要だと思います。昨年、野田政権が14年4月から3%の消費税増税を行うと決めたのは間違いでした。古来、「過ちては則ち改むるに憚ること勿れ」*2と言われています。安倍総理にはこの言葉の重みをもう一度考えて欲しいです。そして、野田民主党政権と谷垣自民党執行部がやってしまった過ちを正して欲しいと思います。

*1:余談ですが、マスコミを制圧した財務省が次に考えるのは、中国共産党と同じく、ネットの規制だと思います。消費税増税法案が可決されたときに裏で暗躍した勝英二郎財務事務次官が、今は日本有数のインターネットプロバイダーであるインターネットイニシアティブ(IIJ)の社長になっていますが、この天下りはネットの将来を考えると不気味な話だと思います。

*2:これは「論語」の言葉のようですね。http://homepage1.nifty.com/kjf/China-koji/P-011.htm

リフレ派日銀ウォッチャーリフレ派日銀ウォッチャー 2013/09/28 20:33 リフレ派の中でも、伊藤隆敏教授は消費税は25%が必要と考えているようですね(笑)

【クレジット市場】大惨事回避へ五輪前20%、消費増税が「ナローパス」
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MTN9U16S972J01.html

matsuo_tadasumatsuo_tadasu 2013/09/29 12:36 なんか「諸君私はKriseが好きだ」とか言ってそー。

べっちゃんべっちゃん 2013/09/29 13:00 日本のお役所は政策を実施段階で骨抜きしたり、問題が内容にうまいこと調整するのが得意ですが、こと消費税に関してはやたらと教条的ですね。なんかやり口が日本のお役所らしくない。

消費税を上げて、法人税を下げて、配当への課税も減らすそうだから、これは家計から金融に金を移動させる政策だから、デフレは悪化しますね。所得税を下げるという話が全然出て来ないのも不審です。

金融が儲けるには先進国の消費を振興させるのが一番効率がいいと思うのだけれど。金融界や財務省は、階級対立を煽っているという自覚はあるのでしょうか?

金本位制復帰とかゆとり教育とかたまにこういうことやりますね、日本の役所は。

彼ら、先進国の経済はもはや成長することは無く、あとは一般国民からいかに搾り取るかだけだという世界観に立って政策立てていますね。

家計の中でお金を溜め込んでいるのは高齢者で、彼らは消費税をかけられても余り痛まない、むしろ福祉の充実によってもらう側になる。家計以上に金を溜め込む部門になった企業にはさらに金が貯まる。

消費税をかけて家計に対流した金を分配するというのは、個人企業に元気があった80年代に当てはまる政策であって、今なおその30年前の政策にしがみついている財務省は無用の長物です。

べっちゃんべっちゃん 2013/09/29 13:00 日本のお役所は政策を実施段階で骨抜きしたり、問題が内容にうまいこと調整するのが得意ですが、こと消費税に関してはやたらと教条的ですね。なんかやり口が日本のお役所らしくない。

消費税を上げて、法人税を下げて、配当への課税も減らすそうだから、これは家計から金融に金を移動させる政策だから、デフレは悪化しますね。所得税を下げるという話が全然出て来ないのも不審です。

金融が儲けるには先進国の消費を振興させるのが一番効率がいいと思うのだけれど。金融界や財務省は、階級対立を煽っているという自覚はあるのでしょうか?

金本位制復帰とかゆとり教育とかたまにこういうことやりますね、日本の役所は。

彼ら、先進国の経済はもはや成長することは無く、あとは一般国民からいかに搾り取るかだけだという世界観に立って政策立てていますね。

家計の中でお金を溜め込んでいるのは高齢者で、彼らは消費税をかけられても余り痛まない、むしろ福祉の充実によってもらう側になる。家計以上に金を溜め込む部門になった企業にはさらに金が貯まる。

消費税をかけて家計に対流した金を分配するというのは、個人企業に元気があった80年代に当てはまる政策であって、今なおその30年前の政策にしがみついている財務省は無用の長物です。

BaatarismBaatarism 2013/09/29 20:34 >リフレ派日銀ウォッチャーさん
それを言えば山本幸三議員や黒田日銀総裁もそうですね。
元々リフレ派は金融政策を軸に結集したので、財政政策では意見が分かれます。

>matsuo_tadasuさん
すいません、元ネタが分かりませんでした。

>べっちゃんさん
確かに消費税については教条的なんですよね。この状況なら財務省は「1年は待ってやるがそれ以上は引き延ばすな」というような取引をすることもできると思うんですが。
あの誤報騒ぎにしたって、あそこまでしなくても彼らに取って十分有利な状況なのですが。
財務省の消費税についての姿勢を説明するのに、僕は利権のせいだという説を取っていますが、もう一つイデオロギー的な原因だという説も考えられますね。そっちも追求してみる価値はありそうです。
もし財務省がこれ以上日本経済が成長しないという前提に立っているのなら、その立場はほとんど左派知識人と同じになってしまいます。そうなると民主党が財務省寄りだっことは説明できますね。

べっちゃんべっちゃん 2013/10/04 00:13 公債費を除いた政府支出(地方含む)を調べてみましたが、驚いたことに98年から08年までの間に20兆円も減少しているんですね。政府は無駄遣いどころか超緊縮財政を続けていたことになります。

では公債費が増えているかというと違う。公債費はこの10年間ほぼ一定。

これでなんで国債の発行高だけが雪だるま式に増えていくのかよくわかりませんが。公債費や国債の60年ルールをうまく使って、真水の政府支出を増やさずに、予算の総額は増加させて、国債の発行を増やす仕組みがあるんじゃないかと思います。

BaatarismBaatarism 2013/10/05 22:53 >べっちゃんさん
財政赤字が一定額で収まっていても、国債発行高の絶対額が増えているのは分かりますが、GDP比でも増えているのは、名目GDPがこの20年間ほとんど変わっていないからですね。

日本の政府債務残高の推移
http://ecodb.net/country/JP/imf_ggxwd.html

日本のGDPの推移
http://ecodb.net/country/JP/imf_gdp.html

ただ、べっちゃんさんの記事を見ると、財務省はきちんと財政赤字をコントロールしていますね。デフレさえなかったら、ここまで財政が大問題にはならなかったのは間違いないでしょう。

リフレ派日銀ウォッチャーリフレ派日銀ウォッチャー 2013/10/06 14:12 最近思いますが、これからの日本はGDPよりGNIを指標にするべきであると考えられます。
海洋の地下資源やバイオエネルギーなど未知の可能性を除けば、日本の産業構造はすでに斜陽化しているため、海外生産や海外投資によって海外で儲ける産業構造にシフトしていく必要があります。よって、その成果をより正確に反映するGNIの重要性は今後さらに増すことが容易に想像出来ます。

べっちゃんべっちゃん 2013/10/06 18:58 2012年度の一般会計決算では歳出額は97兆円です。

2013年度の一般会計予算では歳出額は92兆円です。今年度は政府部門が5兆円、GDP比にして1%のデフレ要因となっています。

安倍政権は消費税対策として5兆円の経済対策をするとしていますが、92+5とすると、12年並みの歳出に戻るだけです。実際は総額で99兆円くらいになりそうと報道していましたので、13年度より7兆円歳出が多くなりそうです。

消費税3%引き上げによる増収が7〜8兆円と言われていますので、だいたい釣り合いが取れます。消費税を引き上げても経済が落ち込むことは無いという政府の説明の根拠はこのあたりにあるのでしょう。橋本政権の時よりは財務省は経済のことを考えてはいるようです。

今年度は結構なデフレ予算だったのですね。7−9月期の経済成長は予想より低そうなのですが、これは政府が緊縮財政を敷いているのが原因でしょう。

問題は5兆円のデフレ予算を組んだ今年度の経済成長率です。これが大方の予想通り通年で2%を超えてくれば、14年度にマイナス成長ということはなくなるでしょうが、1%近辺になると、14年度はマイナス成長になるかもしれません。

べっちゃんべっちゃん 2013/10/06 20:44 あ、財務省のホームページにだまされていました。

12年度補正予算が執行されるのは13年度になってからですから、12年度の決算には12年度補正予算(10兆円)が計上されていないですね。

補正予算を入れると14年度の国債費を除いた歳出が推定で81兆円になり、経済対策を含めて15年度の歳出が14年度当初予算+7兆円とすると15年度の国債費を除いた歳出は推定で77兆円です。

消費税は初年度は5兆円だそうなので、歳出減が3兆円で増税5兆円ですからやはり14年度は8兆円のデフレ予算になります。GDP1.8%分のデフレ要因。よくて0%成長ですね。

BaatarismBaatarism 2013/10/12 21:39 >リフレ派日銀ウォッチャーさん
GDPとGNIは一長一短がありますが、いずれにせよ債務は国家の生産高を示すそれらの指標との比で表すべきでしょう。

高橋洋一氏が指摘していますが、国家債務をネット債務(債務ー資産)のGDP比で見ると、日本と米国はほとんど同じ水準だそうですね。そして日本の資産を膨らましている(つまり債務も膨らましている)大きな要因の一つが、特殊法人(官僚の天下り先)への出資金だとか。

債務上限問題で政府機関閉鎖でも安易に増税に走らない米国と日本、どちらの財政事情が本当は悪いのか
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/37174

>べっちゃんさん
補正予算も含めた予算額で見れば来年は緊縮予算になっているという話は、「経済を良くするって、どうすれば」でもよく指摘されていますね。

10/2の日経
http://blog.goo.ne.jp/keisai-dousureba/e/20d07e6742b35f4a60e656e83ed2d8cb

経済運営に幻想は無用
http://blog.goo.ne.jp/keisai-dousureba/e/a30161b0d981fa28a61bd9a472104bc6

べっちゃんべっちゃん 2013/10/13 21:05 この前のエントリーは「経済を良くするって、どうすれば」で言っていることをグラフ化して確かめたいと思ったのが動機です。どうすればや経済コラムマガジンは言っていることは正しいのですが、ビジュアルが弱くて余り知られていません。数字の羅列だけでは物事は伝えられないと思います。

反対に財政再建派とか新自由主義者は、怪しげなグラフを作るのが上手で感心します。

BaatarismBaatarism 2013/10/14 10:16 >べっちゃんさん
なるほど、確かに「ワニの口」なんてビジュアルに訴えるグラフですよね。w