11月

urotanken2007-11-21





【文芸】

犬身

犬身

紹介遅ればせながら、結構話題になっている小説*1


袋小路の男 (講談社文庫)

袋小路の男 (講談社文庫)

絲山秋子の名作がまた文庫で読める。解説あるかな。*2


ゴッドスター

ゴッドスター

はじまりは、絶望の中にあった。ごく普通のOLだった私を一人の少年が変えていく。疾走する時間、崩壊する日常、そして広がる新しい世界――天地創造って、こんな感じだったの? フルカワ史上、最速・最強! 圧倒的リズムで語られる東京湾奇譚、いよいよ降臨。

11月29日発売。各書店での朗読イヴェント目白押し。*3さて、どこでゲットできるやら。

gift (集英社文庫)

gift (集英社文庫)

『gift』は正直ぴんとこなかった短篇小説集。この人の作品はドライブ感が命だから、短篇に向かないのでは(失速しちゃうと駄目なんだ)。


新編 かぶりつき人生 (河出文庫)

新編 かぶりつき人生 (河出文庫)

新編 かぶりつき人生

ストリップではじめてブラジャーをはずしたR、全ストになって大当たりした女西郷、北陸で出会った広島弁の踊子あけみ……脇道にそれながら戦後日本を歩んできた田中小実昌が描く女たち。コミさんの処女作が新編集で復活!

書簡文学論 (水声文庫)

書簡文学論 (水声文庫)

小説の楽しみ (水声文庫)

小説の楽しみ (水声文庫)

〈水声文庫〉なるシリーズがスタート。とまれ、小島信夫氏の小説のなかで予告されていたラインナップである。*4



須賀敦子全集〈第3巻〉 (河出文庫)

須賀敦子全集〈第3巻〉 (河出文庫)

2人の文学者の魂の二重奏『ユルスナールの靴』、西欧の建築や美術を巡る思索の軌跡『時のかけらたち』、愛するヴェネツィアの記憶『地図のない道』、及び画期的論考「古いハスのタネ」などエッセイ18篇。


フレップ・トリップ (岩波文庫)

フレップ・トリップ (岩波文庫)

フレップは赤い実,トリップは黒い実──ツンドラ地帯の木の実で名づけた白秋の旅は,心もはずむ樺太紀行.横浜を出た船は海峡を越え,小樽から国境安別へ北上し,ポンコツ車での樺太横断を挟み,真岡・本斗・豊原・大泊・敷香をへてオットセイとロッペン鳥群れる海豹島へ.歌に手紙に創作に,異境の人心と風景息づく紀行文.

心中抄

心中抄


エクリチュール元年

エクリチュール元年


マザコン

マザコン


無間道

無間道


好かれようとしない

好かれようとしない

わたし、好きだ、このひと。
鍵屋の若旦那に恋をした風吹の心に、やすやすとは開けられない錠前が取りつけられてしまった――!?

千野帽子氏のおかげで知った作家だが、たしかに巧い書き手である。


回転ドアは、順番に (ちくま文庫)

回転ドアは、順番に (ちくま文庫)

甘くせつない二人の逢瀬と別離。ちょっと(大分?)恥ずかしいけどこんな気分のときもあるでしょ。


重版中らしいから、幸先よしか。


鰐 ドストエフスキー ユーモア小説集 (講談社文芸文庫)

鰐 ドストエフスキー ユーモア小説集 (講談社文芸文庫)

怪しい色男を巡る、2人の紳士の空疎な手紙のやり取り。寝取られた亭主の滑稽かつ珍奇で懸命なドタバタ喜劇。小心者で人目を気にする閣下の無様で哀しい失態の物語。鰐に呑み込まれた男を取り巻く人々の不条理な論理と会話。19世紀半ばのロシア社会への鋭い批評と、ペテルブルグの街のゴシップを種にした、都会派作家ドストエフスキーの真骨頂、初期・中期のヴォードヴィル的ユーモア小説4篇を収録。

ロシアン・ユーモアというのは確かにある。これは読んでおきたい。


初版グリム童話集(1) (白水uブックス 164)

初版グリム童話集(1) (白水uブックス 164)

素朴で荒削りな魅力
グリム兄弟は1812年のクリスマスに『童話集』初版第一巻を上梓しました。昔話を口伝えの形で書きとめ、後世に伝えることを自らの使命とした彼らは、物語自体に手を加えず、純粋な形で残そうと考えました。しかし、1857年の『童話集』第七版の刊行に至るまで、彼らは集めた昔話を自らの手で何度となく書き替えていきました。
グリム兄弟は何故、書き替えを行なったのか。この点について現在様々な批判があります。そして『初版グリム童話集』の重要性がますます高まっています。子殺しや近親相姦などの残酷性や、大らかな性表現に溢れた「初版」を読むことで、忘れ去られた「本来のメルヒェン」を直接感じとることができます。
あなたが読んだグリム童話と読み較べてみませんか。Uブックス化に際しては、大きな活字を用い、読みやすさを追求しました。第1巻には「ヘンゼルとグレーテル」「灰かぶり」「赤ずきん」など28篇を収録

大使たち (下) (岩波文庫 赤)

大使たち (下) (岩波文庫 赤)

『大使たち』は『鳩の翼』『金色の盃』と共にヘンリー・ジェイムズ(1843−1916)の後期三大長篇を成す.人生を生き損なったと感じている55歳のアメリカ人ストレザーが主人公.彼はある使命をおびて〈大使〉としてパリに赴いた.ヨーロッパの魅力を知るにつけ,次第にストレザーの内面には変化が生じていくのだった…….

カレル・チャペック短編集

カレル・チャペック短編集


ラナーク―四巻からなる伝記

ラナーク―四巻からなる伝記

重力の虹』『百年の孤独』にならぶ

20世紀最重要世界文学、ついに刊行!
ダンテ+カフカジョイスオーウェル+ブレイク+キャロル+α……
奇才アラスター・グレイによる超弩級百科全書的ノヴェル。
スコットランド文学の奇才アラスター・グレイの第一長篇にして最高傑作『ラナーク』。SF・ミステリ・ファンタジー・半自伝・ビルドゥングスロマン・メロドラマ・文芸批評・メタフィクション等々あらゆるジャンル・小説形式をミックスした超弩級の百科全書的ノヴェル、ついに登場。

何だか凄そうではある。訳わかんないけど。


カサノヴァの帰還 (ちくま文庫)

カサノヴァの帰還 (ちくま文庫)




【思想・哲学・社会・人文・芸術】


哲学の歴史 第8巻(18ー20世紀) 社会の哲学

哲学の歴史 第8巻(18ー20世紀) 社会の哲学

伊藤邦武氏の責任編集とあって、アメリカのプラグマティズムの哲学者たちに多く頁を設けているようです。


沖縄を撃つ!

沖縄を撃つ! (集英社新書 415D)

沖縄を撃つ! (集英社新書 415D)



フッサール哲学における発生の問題

フッサール哲学における発生の問題

ん? これは『幾何学の起原』の長い序文ではなく、デリダの別論文なのかな。にしても、表紙装画がよいなあ。


存在と無〈1〉現象学的存在論の試み (ちくま学芸文庫)

存在と無〈1〉現象学的存在論の試み (ちくま学芸文庫)

ぼくは人文書院版で結構なので買いませんが一応。


増補 敗北の二十世紀 (ちくま学芸文庫)

増補 敗北の二十世紀 (ちくま学芸文庫)

市村弘正氏の著作は大著ではなく〈短〉著だけれど、その濃密で奥深い思索のパースペクティブ
一文一文噛みしめて読む味わいがそれだけ深いものとなる。おそらくこの書も必読ものだ。


文学をめぐる理論と常識

文学をめぐる理論と常識

かつて栄華を誇った文学理論が衰退したように見える今,ロラン・バルトの最後の弟子にして現在フランスの文学研究で追随を許さぬ地位にある著者は,「作者」,「読者」,「文体」といった基本概念を改めて俎上にあげ,理論の意義と限界を測定する.巨大な射程の下で幾多の文学理論を総括する,明快にして緻密な一大パノラマの書


探究―思考の臨界点へ

探究―思考の臨界点へ


地下室の批評家(新装版)
ルネ・ジラール=著 織田年和=訳
白水社 四六判上製 300頁

ドストエフスキー文学を解明する鋭い批評
ドストエフスキー─分身から統一へ─」という秀逸な作家論を中心に、ダンテ、カミュなどの作品のうちに現代人の心の地層を深くとらえ返そうとする鋭い文芸批評。待望の復刊なる。


秘密の動物誌

秘密の動物誌 (ちくま学芸文庫)

秘密の動物誌 (ちくま学芸文庫)

なんでも「謎の失踪を遂げた動物学者によって発見された新種動物」の本らしい。どんな「秘密」だろうか。


宮川淳 絵画とその影 [大人の本棚]

宮川淳 絵画とその影 [大人の本棚]

宮川淳著作集を買い損なった(高値で!)向きとしては、買っておこうかと思う。


旧石器・縄文・弥生・古墳時代 列島創世記 (全集 日本の歴史 1)

旧石器・縄文・弥生・古墳時代 列島創世記 (全集 日本の歴史 1)

全集・日本の歴史全一六巻が刊行されていきます。「徳川の国家デザイン」など気になる巻があれば、全巻白色のなかに、二・五・九巻だけ別の色になってたりします。中世にあたる五巻は編集委員五味文彦氏が執筆か。


文化系トークラジオLife

文化系トークラジオLife

TBS ラジオの人気番組「文化系トークラジオLife」が本になった!  話し合うテーマは、バブル再来、東京の再開発、戦争とリアル、1995 年、憧れの女性、セカイ系、ロストジェネレーション、大人になるということ……などなど。パーソナリティおすすめの80冊も一挙に紹介。「失われた10年」のあとの「希望」を語る、深夜の部室トークへようこそ!

図説 ドイツの歴史 (ふくろうの本)

図説 ドイツの歴史 (ふくろうの本)


20世紀ファッションの文化史―時代をつくった10人

20世紀ファッションの文化史―時代をつくった10人


黒い聖母と悪魔の謎 (講談社学術文庫)

黒い聖母と悪魔の謎 (講談社学術文庫)

講談社現代新書の学術文庫化。いまの現代新書はあの装幀にして極力買いたくない。無味乾燥で詰まらない本に見えてくるから。


魅せられた身体―旅する音楽家コリン・マクフィーとその時代

魅せられた身体―旅する音楽家コリン・マクフィーとその時代

僕のアルバム

僕のアルバム

【数学】

エレガントな解答 (ちくま学芸文庫)

エレガントな解答 (ちくま学芸文庫)


【都市・東京】

東京のどこに住むのが幸せか (セオリーブックス)

東京のどこに住むのが幸せか (セオリーブックス)

そんなことは自分で決めると言いたいところだけれど、皆さんどんな基準で都市を測っているのかの参考にはなるかも。

*1:たとえば〈「犬身」論・論争〉など。

*2:解説は松浦寿輝でした。

*3:Night 夜 @青山ブックセンター六本木店 12月8日(土)19:00~/Voice 声 @丸善丸の内本店
12月13日(木)19:00~/Book 本 @リブロ渋谷店 12月16日(日)13:00~15:00/G・O・D 神 @三省堂書店神保町本店
12月21日(金)18:30~

*4:

残光

残光