シューターのブログ 真理と力 今年もわずかとなりました。早速ですが、2021年の読み納めはこの一冊、ハクスリー(1932)の『すばらしい新世界』。ディストピアの傑作と言われているそうです。90年近くも前に、科学の進歩が人間に与える影響の一つの可能性を示しており、驚くばかりです。 生命のコントロール この物語で描かれている世界は、現代人の感覚からすればとても歪な世界となっています。人間は受精卵が孵化する前のところから人工的にコントロールされており、社会は生命を完全にコントロールすることにより、α階級からε階級までのヒエラルキーを作り出しています。そして、条件付けという刷り込み教育により、そのよう…