鮎(あゆ)は各河川で放流されると、海まで下る過程で海の豊富なプランクトンなどの栄養を摂って、魚体も大きくなって、また放流された川まで帰ってくるようだ。しかし湖産アユは、数十万年以前に地殻変動で海へ出られなくなった環境に順応し、各河川に遡上する習性をもつ個体が半数近くいて、産卵はびわ湖に流れ込む各河川の河口付近で行うらしい。 海へ出られなくなった湖産アユは、型が小さく小アユと呼ばれているが、鮎の子供ではなくこれは成魚で旨みが期待できる。以前にも書いたように、日本酒1・砂糖1・醤油1の黄金比の煮汁を作って、沸騰して泡がたったところへ、丁寧に小アユを一匹一匹放り込んでいく。鍋中の煮汁温度が下がれば、…