Aurelius Augustinus 紀元4世紀(354年生〜430没)のキリスト教ラテン教父。 青年時代、マニ教を信仰するが、後にそれを批判し、カトリック教会の信仰の基礎を作る。 古代の哲学(特にプラトンの思想)をキリスト教に取り入れた。異教・異端との論争も有名。 著書『告白』『神の国』『三位一体』『自由意思論』『創世記注解』『詩篇注解』 後世のキリスト教形成に大きな影響を与えた。
「欲望が強いこと」そのものが問題なのではなく、“欲望を消そうとする戦い方” と “欲望が担っている心理的役割を見ないこと” が、苦しみを固定化しやすい。アウグスティヌスのいう「分裂した意志」は、現代的には、長期目標に沿いたい自己と、即時の報酬を求める自動的な反応システムの衝突として理解できます。そして研究上も、ただ押し込めようとするほど、かえってその思考や衝動が頭の中で活性化しやすいことが示されています。 1. この話を現代心理学で言い換えると 欲望は「敵」ではなく、「報酬を求める学習ループ」 現代心理学では、欲望はしばしば「刺激 → 衝動 → 行動 → 一時的 relief / 快楽 → 学…
エピクロスから懐疑派まで辿ってきて、ひとつ見えてきたことがある。世界は、理解しきれない。意味づけもできない。ならば判断を止めることもできる。 それでも――人は生きなければならない。 エピクロスは、世界を怖がらずに生きる道を示し、懐疑派は、余計な判断を止める技法を示した。 だがMASAYUKIが感じたように、「現れているまま」を受け入れても、その理不尽さや気持ち悪さは消えない。 そこで舞台は、ローマへ移る。 ◇ ローマ哲学とは何か(まず全体像) 一言で言うと、 ローマ哲学は「世界は変えられない」ことを前提に、「では、どう生きるか」を徹底的に詰めた哲学 ギリシャ哲学が ・世界とは何か ・心理とは何…
私たちに目的を与える どんな組織にも、その組織の目的、ゴール、そこに到達するために必要な価値観、態度、手段があるはずです。リーダーシップの専門家であるジョン・マクスウェルは次のように言いました。 年を取ることは自動的だが、上達することはそうではない。 たとえば、ゴルフが上達するためには計画や鍛錬が必要なのは言うまでもありません。どんな競技でもチームとしてトーナメントで勝つためには、何らかの目的やゴール設定が必要です。ところで、『1分間マネージャー』の著者のケン・ブランチャードはこう言いました。 ネズミ競争の問題は、たとえ勝ったとしてもあなたがネズミであることに変わりないと言うことだ。 彼の言い…
『二つの国を作りしは二つの愛なり。地の国をつくりしは、神をさげすむほど己れ自身を愛する愛であり、天の国をつくりしは、己れ自身をさげすむほどすでに神を愛する愛なり。アウグスティヌス『神の国』(岩波書店)』 聖書の中の一番短い暗唱聖句は「神の愛なり(1ヨハネ5:16文語訳聖書)」でした。 「愛」という言葉は、表現しようとしても、人間的にはその断片だけです。 その理由は、全宇宙に満ちているのが「創造主である神【主】の愛」なのです。 冒頭のフレーズは、人間的な視点と、【主】の視点にわかれて表現されています。 一つは、「地の国」と言う視点です。 これは、「神をさげすむほど己れ自身を愛する愛」と記されるほ…
「時とはなにか」についてアウグスティヌスは「問われなければ、知っている」 とした。 ゲジゲジか、それともヤスデだったかも昔ばなしのなかで、「どのように移動しているか」と問われて「足の動かしかたがわからなくなってしまった」そうだ。 ここから得られる、統合レベルの教訓はなんだろうか? 「時とはなにか」という問いで、かえって「時が何だか全く理解できなくなり、社会生活に不便をおぼえてしまう」こともあり得るということだ。 そういう生真面目さが哲学の道に通じるということだ。 聖アウグスティヌスは自身の歩みを振り返るときに、時間の問題に遭遇した。 『告白』の第11巻の十五章にある。 時間とはなんであるか。だ…
読んだ本 ジャン・コクトー『ぼく自身あるいは困難な存在』ちくま学芸文庫 (1996) アンドレ・マルロー『人間の条件』新潮文庫 (1971) エマニュエル・レヴィナス『レヴィナス著作集2:哲学コレージュ講演集』法政大学出版局 (2016) 島田裕巳『世界史が苦手な娘に宗教史を教えたら東大に合格した』読書人 (2023) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー メモ "散文は舞踊ではない。散文は歩む。そしてその歩み、あるいは歩み方によって、その所属する種族が判明する。頭に荷物をのせて運ぶ、あの住民にふさわしい均衡のように。" P187-188 『ぼく自身あ…
A. アウグスティヌスは、音楽論のなかで、ピタゴラスの音楽哲学を紹介、数学を算術、幾何、音楽、天文学の4つの学問にわけるべきだと述べています。さらに、音楽を正しい抑揚をつけるための科学であると定義しています。
★この記事を読むと、4世紀末に活動したキリスト教の教父アウグスティヌスの自伝的な作品『告白』が読みたくなります。 ★詳細はこちら→『告白 (アウグスティヌス) - Wikipedia』 ★詳細はこちら→『アウグスティヌス - Wikipedia』 リンク 【あらすじ】 アウグスティヌスは青春時代に放縦な生活を送りながらも、心の中で真実を探求していました。異教やマニ教といったさまざまな宗教や哲学に関わりながら、次第にキリスト教への道を見出します。 この作品は彼の罪とその克服、神の恩寵、そして時間や永遠といった哲学的な考察を交えて、彼の信仰と人生の探求を描いています。 【心の軌跡:罪と救済】 ①『…
400年前後の4世紀から5世紀、西洋では何が起こっていただろうか。ヒエロニムス、アウグスティヌス、エフェソス公会議を取り上げる。次の流れで紹介していく。 ・ヒエロニムス・アウグスティヌス・エフェソス公会議・まとめ ■ヒエロニムス生没年は347年頃~420年。キリスト教の聖職者、神学者。ダルマティア、現在のクロアチアのアドリア海沿岸地域で生まれた。「ウルガータ」訳聖書のほか、多数の著作や書簡を残した。 修辞学、哲学を勉強するためにローマへと留学。ギリシア語を習得、古典の研究に没頭した。 373年ごろ重病にかかったのを起因とし、神学の研究を決意。シリアの砂漠で生活を送りながらヘブライ語を学ぶ。 3…
子どもの頃は「アーメン、そーめん」とかとバカにしていた記憶があるが、英語や世界史(特に西洋)を学ぶと、キリスト教に関する知識は無視できないものになった。それが、ここ15年くらいは、もっと知っておきたい存在になっていた。 たぶん、子どもをカトリック系の幼稚園に送った頃からだと思う。横浜という土地柄なのか、家から一番近い幼稚園はカトリック系だった。二番目も三番目も宗派は違うけど、キリスト教系だったはず。そもそも横浜には自治体運営の幼稚園はなく(たぶん、今もない)、家の位置から考えると、どこかしらのキリスト教系の幼稚園に送るしかなかった(仏教系があったが遠かった)。 キリスト教の核心をよむ NHK出…