食欲や報酬系、睡眠や覚醒を制御することが知られている、脳で作られる蛋白に似た神経ペプチドの一種。 視床下部外側野に存在するオレキシンニューロンとよばれる神経細胞が産生している。
オレキシンの欠乏により、ナルコレプシーという睡眠障害を引き起こす可能性がある。また、別腹の原因にもなっているとされる。 1998年、米国テキサス大学サウスウエスタン医学センター教授・柳沢正史らのグループにより発見された*1。
睡眠の科学―なぜ眠るのかなぜ目覚めるのか (ブルーバックス)
*1:http://www.cell.com/retrieve/pii/S0092867400809496
不眠症に悩んでいる方は非常に多いですね。従来の睡眠薬である、デパスやマイスリーなどがよく処方されますが、依存性や、認知機能の低下、転倒骨折の危険性があるため、あまりお勧めできません。最新のオレキシンに作用する睡眠薬は、非常に副作用が少なく、脳波でデルタ波が増えることから、体の回復や免疫機能の強化に役立つことが示唆されます。悩まれてる方は一度試されてはいかがでしょうか。
【出典:筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構】 1. 睡眠不足がもたらす危険とは? 2. 睡眠に関するよくある誤解 3. 良い睡眠をとるための具体的な方法 4. 科学が解き明かす眠気のメカニズム 5. 最新の睡眠研究と今後の展望 まとめ 1. 睡眠不足がもたらす危険とは? 睡眠不足は、私たちの健康にさまざまな悪影響を及ぼします。 しっかり眠れない日が続くと、体だけでなく心にも大きな負担がかかります。 例えば、睡眠不足が原因で太りやすくなったり、血圧が上がったりすることがあります。 さらに、心筋梗塞や脳卒中といった命に関わる病気のリスクも高まるのです。 なぜ睡眠不足が健康を脅かすのでしょうか? そ…
過去記事「むずむず脚症候群の新仮説」でも書いた通り、私は不眠に長いこと悩まされております。 ddh-book.hatenablog.com ビタミンEを飲み始めてからは本当にむずむずが起きなくなりましたが、夜中に目が覚めるのは今でもしょっちゅうです。それでも、昼間に眠くなることはあまりないし、2日も眠れないと翌日は朝までぐっすりなので、そこまで日常生活に支障はないのですが。できれば、毎日朝までぐっすり眠りたいものです。 今回は、「睡眠の科学・改訂新版 なぜ眠るのかなぜ目覚めるのか」(2017年)を読んで、睡眠における科学的なことを学んだので、まとめておきたいと思います。 睡眠の科学・改訂新版 …
どうやら、「胃に血液が集まって、脳に血が行かなくなるから」というのは違うみたい。 空腹状態で血糖値が低くなると、脳を覚醒させる脳内物質「オレキシン」が出て、食事をして血糖値が上がると「オレキシン」が減って脳が安静になって眠くなるらしい。 gluco-help.com それとは別に、 高GIの食事をした時に、血糖値が急に高くなると、その後急降下して低血糖になり、頭にも糖が足りなくなり眠りに落ちてしまう。 血糖値が下がって出るはずの「オレキシン」が間に合わずに寝落ちしてしまうほど、脳がエネルギー不足になるということか。 しかしこの眠気が辛い。 食後のどうしようもない眠気がひどいので対策として、食前…
梅雨明け後、寝苦しい夜が続いている。今日は睡眠について調べてみた。 上図は、睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があり、睡眠の段階に違いがあることを示している。私は最近毎日のように夢を見ており、レム睡眠ばかりで眠りが浅くなったように思っている。 上図は、年齢による睡眠時間の変化を表している。これによると、私の年齢での平均睡眠時間が6時間となっているので、時間だけを見れば私も平均ぐらいであり、要は、睡眠の「量」よりも「質」が問題になるのであろうと思った。 最近、睡眠サプリメントとして GABA という言葉を良く聞く。上図はGABA作動性ニューロンが睡眠システムの中核を担っていることを示している。また一…
2週間で0.5キロ減!睡眠ダイエットの仕組み 【はじまり】 どうもこんにちは!願いをかなえるニョイホウジュ!私は 如意宝珠ごくう です。 「睡眠1時間増やすと体重減?」 という朝のニュースを見ました。私なりにカンタンにまとめました。 おススメの記事 minmin-sinsin.hatenablog.com minmin-sinsin.hatenablog.com minmin-sinsin.hatenablog.com この記事の要約 寝る時間を増やせば、ダイエットできる仕組みを紹介 シカゴ大学の睡眠研究センターチームによる新研究 まるっと!サタデー より
ナルコレプシーとオレキシン 【introduction】 前回の 覚醒における脳内メカニズムについての話で オレキシンについて少しだけ触れました。 オレキシンは 1998年頃に発見された、 摂食、報酬系、覚醒と睡眠に関係する神経伝達物質です。 今回もヒトが起きたり寝たりする仕組みの解説です。 今回で『睡眠と生体リズム』シリーズは最終回となります。 おススメの記事 minmin-sinsin.hatenablog.com この記事の要約 オレキシンとナルコレプシー フリップフロップ仮説 生理心理学 第10回 生体リズムと睡眠 より
起きていられるのは脳のどこが大事なのか? 【introduction】 寝るということは不思議なものですが、起きている ということも不思議だなと思ったりします。 寝たり起きたりする脳内メカニズムについての実験研究を私なりに解説しました。 おススメの記事 minmin-sinsin.hatenablog.com この記事の要約 ネコの脳破壊でわかった覚醒と睡眠 生理心理学 第10回 生体リズムと睡眠 より
火事場の馬鹿力とは 「火事場の馬鹿力」とは、火事現場などの命の危機的状況に陥った時に、普段は発揮することができない爆発的な力を発揮する。という話からできた慣用句です。 スポーツにおいても、もしこのような爆発的な力を発揮できれば、パフォーマンスは大きく飛躍するでしょう。 火事場の馬鹿力発揮される仕組み 火事場の馬鹿力は人間の生理的反応のひとつで、生命の危機的状況により、視床下部という脳の間脳にある自立機能の調整を行う総合中核が活性化することによって起こります。 視床下部が活性化すると、緊急対応として強いストレスが生じ、覚醒度、心拍数、血糖値などが高まり、爆発的な力を発揮します。 しかし、火事場の…