toriadecafe.hatenablog.com 啓子はカイトの誕生日を、ドンペリのロゼで祝った。その日の会計、19万8千円という金額を見て背筋が凍った。家賃を含め、1か月の生活費に近いお金がほんの数時間で消えたのだ。それでも、次の瞬間「今日だけは、特別な夜」非現実的な贅沢は、今日だけだから…と、啓子はその“浪費”をよし!とした。季節は春を迎え、啓子は人事異動の内示を受けた。行く先は、資材管理室。あの52歳の大山が室長をしている通称「窓際どころか窓の外」と呼ばれる部署だ。そこの課長として、啓子は異動するのだ。ただでさえ、日々の仕事に遣り甲斐も何も無く去年のクリスマスを境に会社の中での“自分…