何回かの記事を費やした重松清著「その日のまえに」の感想文も今回が最後です。この連載は「生老病死」のうち、「老」が最も縁が薄い作品を扱っており、「老いを見つめる」というカテゴリー名から少し離れていますが、老いた私が本を読んでブログを書いているのですから大丈夫。最後の短編「その日のあとで」の最終の場面において、主人公と二人の息子が、奇縁で結ばれた石川さん主催の花火大会を観に行きます。途中で電車は相模新町駅に停車します。この小説に出てくる駅名は、調べた限りでは凡て架空の名のようです。どうやら神奈川県らしい。 相模新町は主人公と和美が新婚生活を送ったころに使っていた駅です。そして、シュンが石川さんと再…