老人性うつとは、高齢者に多くみられる気分の落ち込みが続く病気です。単なる気分の落ち込みではなく、日常生活に支障をきたすほどの深刻な状態になることもあります。 高齢者にみられるうつには、他の年齢では観られないような特徴があります。一つ目は、加齢に伴う心身機能の低下です。体力が落ちたり、病気をしたりすることで、気持ちが落ち込みやすくなります。 二つ目は、社会的な役割の喪失への不安です。定年退職などで社会との繋がりが薄くなると、自分の存在意義を見失い、孤独感を感じやすくなります。 これらの状況下で、心身機能の低下や孤独を受け入れられないと、老人性うつを発症する可能性が高まります。若い頃のように活動で…