映画「肉弾」(1968)を見る。岡本喜八監督の戦争という深刻なテーマを題材としつつも、あえて軽妙・滑稽にブラックユーモアと風刺で描いた反戦映画の傑作。主演は「あいつ」を演じる寺田農(みのり)と大胆ヌードも見せる少女を演じた大谷直子が印象に残る。ATG配給の白黒・スタンダード作品。仲代達矢がナレーションを担当。116分。 理不尽な命令に従うしかない兵士の姿を通して戦争の不条理と個人の無力さや「肉弾」という言葉に象徴されるように国家による人間の消耗品化への批判を描いている。 「バカ野郎!」と叫び続けるド近眼のようなメガネをかけた21歳の幹部候補生の「あいつ」の青春と戦争を描くが、寺田農の圧倒する熱…