1. いくら利益を追求しても神は懲罰を加えないことを人間は発見しました。 マックス・ウエーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」の中で彼は行動的禁欲主義が資本主義の萌芽であると述べています。つまり神召に従った天職の勤労と節約が一つのシステマティックな徳性として、また経済的合理性と客観的社会道徳的倫理規範(エートス)が資本主義の精神になったとの説明はよく知られています。 このエートスから生まれた営利行為が、産業人の経営の中核となる資本主義的利益追求倫理の新たなエートスとして変革していきました。さらに18世紀にイギリスで発達した科学技術による産業革命と、この営利行為の倫理との結びつき…