蓮華というのは仏教でよく用いられる花です。たとえば、正しい信心ということも蓮華にたとえて教えられます。 その特徴は5つありますが、その1つに「一花多果の徳」というのがあります。蓮華は1つの花にたくさんの実ができるので、信心決定すれば、無量の幸福を得ることをたとえられます。 親鸞聖人の『教行信証』には、このようにあります。 金剛の真心を獲得する者は、横に五趣・八難の道を超え、必ず現生に十種の益を獲。 「金剛の真心」というのは正しい信心のことです。「獲得」とは、自分になかったものをゲットする、ということ。「現生に十種の益」ということで、「現生十種の益」と言われますが、10種類の幸せが得られます。 …