20世紀の代表的な知識人であったH.G.ウェルズは単なる作家ではなく、世界史についての総合的な普及書をあらわすほどの教養人でありました。 彼はその最期に及んで、人類の将来についてたいそう悲観的な見通しを述べていました。 なぜに、こんな古人の逸話を持ち出すかというと森永卓郎氏の最後の経済予測も似ているからであります。同時代人のエコノミストとして、気張らない生活人として親近感を持たれていた同氏の末期は見習うに足る立派なものでした。 がん告知宣言のあと、あれよあれよという間にやつれはてて行く様をリアルタイムにブロードキャストしていただいたのは、まことにがんと生活の両立を全うすした先達でありました。 …