摩周湖は、北海道川上郡弟子屈町にある湖。
面積は19.22km²で、日本では20番目の広さを有する。また、世界ではバイカル湖についで2番目に透明度の高い湖である。
河川とのつながりがないことから、河川法により国土交通大臣が管理する「湖」ではなく、「大きな水溜り」となる。
「霧の摩周湖」と呼ばれる神秘的な湖。霧に覆われている事が多く、その姿が見たくて多くの人たちが訪れる。湖岸の海抜が351mもあり、険しい斜面の岸で囲まれている。湖の水は世界一を競うきれいな透明度。四季折々、刻々と変化する湖の表情が多くの人々を惹き付ける。
「霧の摩周湖」というイメージがあるが、実は湖面が見れないほどの霧が出る日は多くない。釧路や霧多布の方が濃い霧が出る。
流入、流出河川がないことから、水の透明度は大気の状態の尺度ともなる。
2024年、国立公園指定90周年を迎える阿寒国立公園。当初は阿寒湖だけが国立公園に目されていたが、屈斜路湖・摩周湖も同時に阿寒国立公園に内包されることとなった。日本における国立公園の歴史は、大正9年(1920)に田村剛が内務省衛生局の嘱託となり、翌年から調査を開始したことに始まる。結論をあらかじめ述べれば、釧路管内をあげて国立公園調査会委員を大々的な招待旅行に誘致し成功を収めたことが、屈斜路湖・摩周湖が阿寒湖と共に国立公園に指定された要因である。昭和初期に国立公園指定運動は大きな盛り上がりを見せるが、釧路管内は一丸となって、阿寒湖だけでなく屈斜路湖・摩周湖を加えるように働きかけ、その一環として…