1989年末、資産価格の上昇と好景気などを背景に株価はうなぎ登りとなり、日経平均株価は、史上最高値3万8,915円を付けた。これはまさに歴史的なピークであり、その後30年を経過してもなおこのピークを超えていない。日経平均株価に象徴されるように、日本経済も停滞しているようにみえる。ほとんど成長していないと、わたしたちは思っている。 「ここでクイズをひとつ」。 「トマ・ピケティの『21世紀の資本』にある次の文章中の〇にあてはまる国はどこだと思う? 〇は、『栄光の30年』なるもの、つまり1940年代末から1970年代末の30年間について、かなりノスタルジーを抱いてきた。この30年は、経済成長が異様に…