また雨だ。昨晩から降っている雨はまだ止まず、用水路の水かさが増していた。濁った水面下で鯉がじっとしていた。歯医者までは徒歩で片道二十分強の道のりである。つい先日、ここを通ったばかりだ。その時も雨だった。歯に装着しているブラケットが取れて、近いうちに来院するようにとのことで、一週間と空けずにまた用水路を抜けて歯医者へ行く。 帰り道、用水路の鯉は群れをなして泳いでいた。半分以上歩いたところで、左足が突っ張ったような感覚になった。完治に近い兆しはあったが、無理は禁物のようだ。 行きと帰り、なんなら歯医者で口を開けている時もずっと考えていた。心地良さを感じることってなんだろうと。好きとはまた違うらしい…