『引窓』は、1749(寛延2)年 人形浄瑠璃として大阪竹本座初演。歌舞伎は同年8月京布袋屋梅之丞座で初演された。 作者 竹田出雲、三好松洛、並木千柳。 今月昼の部は「引窓」と、後に「夏祭浪花鑑」(1745年)がかかっていたが、両方見ていると何やら共通点があることに気づく。どちらも上方の侠客の達引(けんか)がテーマで、人を殺して、他の人に罪をなすりつけて逃げているのも同じだなと思っていたら、竹本座で『夏祭』が評判になったので、2匹目のどじょうを狙えということで4年後に『双蝶々』も作られたらしい。ところが『夏祭』に似ていたため初演時はあまり評判が良くなかったそうである。 人気が出たのは歌舞伎に移っ…