農水省ナラティブと撤退戦の現場 「食料安全保障」「国産農産物を守る」「豊かな森林の保全」——。 農林水産省が掲げる言葉は、どれも国民の命と国土を守るための絶対的な正義(ナラティブ)として響きます。しかし、その耳ざわりの良いスローガンの裏で動いている2つの特別会計——「食料安定供給特別会計」と「国有林野債務管理特別会計」の実態を覗くと、そこにあるのは国民へのコスト転嫁と、官僚機構の自己保身の歴史です。 今回は、農水省ラインが抱える「現代のステルス集金」と「昭和の大失敗の敗戦処理」という2つの暗部を解き明かします。 1. 「食料安定供給特会」:食料安全保障という名の手取り奪取 毎朝食べるパンやパス…