地上波のオリジナルドラマ、特に警察や法廷、医療といった専門領域を扱う作品を観る際、視聴者はある種の賭けを強いられることになる。画面から流れてくるのは、緻密に計算された「不滅のクラシック」なのか、それともエモさと衝撃展開という爆音で耳を塞がれた「一過性のポップソング」なのか、という賭けだ。 現代のテレビドラマ界において、オリジナル脚本を手掛けるライターの設計思想は、その資質において完全に二極化している。 一方は、野木亜紀子氏や古沢良太氏に代表される「万能のスコアラー(コンポーザー)」タイプである。彼らは楽譜(プロット)の構造から楽器の特性(専門知識)までを完璧に把握した上で、オーケストラを統率す…