もう書いてくれないのは分っている。 それでも再びSFを書いて欲しい、それも思いっきり笑わせてくれる奴を。 最近、押し入れの夏服を整理していたら、何故か出てきたのが表題の書。今となっては登場する人物も故人が多く、若い人には分からないと思うが、これを読んだ時は本気(マジ)で腹が捩れるほどに大笑いしたものだ。 もちろん本作は小松左京の「日本沈没」のパロディなのだが、当時はSF作家同士が仲が良く、筒井氏との仲がこじれるようなことはなかったと聞く。ある意味、長閑な時代であった。 小松左京の「日本沈没」は物凄くインパクトがあったせいか、現在でも日本列島がいつか沈没するかのような考えを持っている人は少なくな…