紀友則の生涯 幼少期と家系 紀友則は、平安時代前期の名門・紀氏の出身で、紀有友の子として生まれました。紀氏は古代から続く家柄であり、学問や文化の分野で優れた人材を輩出していました。彼の従兄弟には紀貫之がいて、後に文学的なパートナーとなりました。 官職と和歌活動 友則は40歳を過ぎるまで官職に就くことができず、不遇の時期を過ごしました。しかし、和歌の才能を認められ、897年(寛平9年)に土佐掾、翌年に少内記、904年(延喜4年)には大内記に任ぜられました。彼は宮廷の歌合に積極的に参加し、技巧を凝らした和歌を詠むことで名声を得ました。 『古今和歌集』の編纂 紀友則は、紀貫之・壬生忠岑・凡河内躬恒と…