すっかり習慣になった夜の早歩きで「夏の大三角」が輝いているのを目にします。このうち、ベガ(織姫)とアルタイル(彦星)は七夕の物語として語られるので、第三の星デネブは三角形の添え物のように見えてしまいます。しかしこの星は、ベガやアルタイルとは比較にならないほど巨大な天体で、地球から2,616光年も離れているそうです。2,616年前といえば、釈迦の生年が紀元前624年、出家をしたのが30歳のときなので、ちょうど釈迦が出家をし、まさに悟りを開かんとする頃の昔です。そのころ発した光を、今私たちが目にしているのです。さて、このありがたい仏の光を受けながら、もう少し遠い昔の物語をしたいと思います。この釈迦…