半世紀以上ぶりに行った駒場のキャンパスは、新緑で青々としていました。夫が用事あって行くというので、部外者の私も喜んでついて行ったのでした。遥か昔、ワン婆(おチビからの呼称)が学生時代にデートした場所です。 緑生い茂る駒場を歩きながら、昔読んだ「されどわれらが日々ー」(柴田翔)を思い出し、どうしても読みたくなって帰りに書店で買いました。1964年に芥川賞を取った作品で駒場が舞台であり、私は高校時代に読んだのでした。 久しぶりに読んだら、なんと面倒くさい小説であることか。学生運動で荒れ狂った50年代、運動に身を投じ悩み苦しむ学友が周りにいる中で、主人公の「私」はとりあえず中立の立場。幼馴染の延長の…