この国の官憲には、過度の「民間信仰」とも呼べる、官より民間の方が効率的で、生産性があり、無駄のない業務遂行ができる、という"間違った認識"がはびこっている。考えてもみてほしい。バブル期から失われた30年へ遷移するころ、民間企業の使途不明金がどの程度存在したかを。簿外債務を乱発し、経営破綻した企業がどれだけあったかを。そして今、過度の安全運転により、利益を出しても内部留保を積み上げるだけで、社員の給与に回さない経営の結果、個人および家庭の可処分所得が減少し、それゆえに内需の縮退を招き、巡り巡って民間企業の利潤が減少するために、さらに社員の給与が減少し・・・という負のスパイラルに陥っている現状を見…