建設年:1933年設計者:宮内省内匠寮(設計主務:権藤要吉) こんにちは。今日ご紹介するのは、東京の白金台に静かに佇む「東京都庭園美術館」です。名前からしてちょっと上品な感じが漂っていますが、実はここ、元々は美術館ではなかったこと、ご存知でしょうか? 今回はこの美しい建物について、その背景や魅力をひもときながら、建築好きならではの視点も交えてお話ししていきますね。 アール・デコの粋を極めた旧朝香宮邸 東京都庭園美術館の前身は、朝香宮鳩彦王(あさかのみや・やすひこおう)一家の邸宅でした。建設されたのは1933年、昭和初期です。設計は宮内省内匠寮の権藤要吉が担当し、インテリアデザインには当時流行し…