現在、国会や論壇で展開されている皇位継承や夫婦別姓、戸籍のあり方をめぐる議論。そこで保守派やメディアが錦の御旗にするのは、「万世一系・2600年例外なく続いた男系天皇の伝統」や「古き良き日本の家族観」である。 しかし、歴史学や分子生物学のファクトを直視するならば、「紀元前から一度の例外もなく男系男子だけで続いてきた」という物語は、近代に政治的目的でパッケージングされた単なるプロパガンダ、百歩譲っても事実誤認(ファンタジー)である。科学的・歴史的な事実を意図的に無視し、150年前に作られた「おとぎ話」を前提として国家の最高法規や法改正に臨む姿勢は、21世紀の文明国家としてあまりにも知的怠慢であり…