一般的にキリスト教は博愛の宗教と呼ばれ、キリスト教がキリスト(救世主)、または神の子と信じるナザレのイエスは愛(アガペー)の人と呼ばれます。しかし、そのように聞かされたうえで聖書を読むと、ある箇所では戸惑いを覚える。 「さて、イエスはそこを出て、ツロとシドンとの地方へ行かれた。すると、そこへ、その地方出のカナンの女が出てきて、「主よ、ダビデの子よ、わたしをあわれんでください。娘が悪霊にとりつかれて苦しんでいます」と言って叫びつづけた。しかし、イエスはひと言もお答えにならなかった。そこで弟子たちがみもとにきて願って言った、「この女を追い払ってください。叫びながらついてきていますから」。するとイエ…