正覚寺の鐘楼が建てられたのは正覚寺第11代住職了空の頃(天保年間)だといわれています。今から約200年弱前のようです。正覚寺は明治初期に類焼していますが、鐘楼は火災をまぬがれて寺基移転とともに現在地に移築されたのだろうと思われます。簡素な形式の鐘楼ですが細部を見れば幾何学的な地紋彫が施されていて見あきることがありません。門信徒の皆さんが類焼を防ぐために懸命の消火活動をされたことでしょう。また建立に携わった宮大工の優れた技術も見逃せません。チョウナやヤリガンナも使ったのだろうと思います。現在の梵鐘は昭和23年に富山県高岡で鋳造されたものですが、町内の方の話しに依れば、幼少の時梵鐘が来て数㎞はなれ…