「一辺倒に、辛いときこそ笑え、みたいなこと言う人いてるやん。そういう人にだけはなりたくないわ。」 ヒッチハイクで宮城県に向かう無鉄砲な僕を載せてくれた同い年ぐらいの小型トラックの運転手が言った。 「ほんとに辛いときは笑われへんしな。なんで自分だけって、そんな気持ちにもなるし。みんな同じ目に合えばいいのにってさえ思うときもある。そんな状態の人に笑えってのは、突き放してるみたいな感じやん。」 僕はただ聞いていた。関西弁が心地よかった。 「その人なりの頑張り方、踏ん張り方がある。この人も、あの人も頑張って生きてるってことを忘れたらあかんと思うねん。」 同意を求めるように、先を見る目を一瞬僕に寄せた。…