第2章 一斉授業の歴史 一斉授業は、近代学校の成立以来、時代ごとに“別の理由”で批判され続けてきた。 近代産業社会では「画一性」の象徴 戦後民主化期には「権威主義」の象徴 高度経済成長期には「効率化の限界」の象徴 ゆとり教育期には「個性を奪う仕組み」の象徴 2000年代以降は「非対話・非効率」の象徴 AI時代には「個別最適化の対立軸」 このように、一斉授業は“実態”ではなく、時代が必要とした物語の中で意味を変え続けてきた存在である。 本稿では、その歴史的変遷を丁寧にたどり、一斉授業批判がどのように再生産されてきたのかを明らかにする。 (1) 一斉授業とは 一斉授業とは、「同じ時間・同じ場所で、…