道を歩きます。わざと狭い路地に入り込みます。あまり褒めた話ではありませんが、でも何となく、いや、強い興味を覚えます。だからそのまま進みます。軒先の家の窓から顔を出したおばさんに不審そうに見詰められます。でもこれだけではまだ犯罪ではないので、そのまま無視して進みます。小さな子供が猛烈に狭い道、それも日陰の場所で三輪車に乗っています。私と目が合うと不思議そうに私を見詰めます。私は愛想たっぷりににっこり笑って挨拶します。その子を通り過ぎて振り向き、手を振ると、その子も小さく手を振ってくれます。更に行くと廃屋があります。建物はまだ崩れてはいませんが、それでも家の前の雑草の生え方が尋常ではありません。気…