映画「国宝」(2025)を見た(松竹系シネコンMOVIXさいたま)。李相日監督は「悪人」「怒り」に続いて吉田修一の小説を映画化。上映時間は3時間近い175分と長尺だが、歌舞伎世界の舞台と裏側が見られまったく飽きさせない。 今年の上半期では邦画のベストワン(個人の感想です)で、年間でもベストワン作品になるかもしれない。2025年第78回カンヌ国際映画祭の監督週間部門出品。 任侠の家に生まれながら、歌舞伎の女形役者として芸の道に人生を捧げた男が「人間国宝」になるまでの激動の50年間に及ぶ人生を描いた人間ドラマ。 歌舞伎はテレビでの襲名披露の口上くらいしか見たことがなかったが、まるで歌舞伎座で「曽根…