【ふるえ、ゆらゆらと〜上弦の章〜】 プレイ:329本目:21,4,10〜 〜あらすじ〜 今は昔、安倍晴明という翁がおりました。 その者、愛されるべき娘を守るため罪を重ねるのです ―― 人と触れた瞬間、肌に痛みを感じる不思議な体質を持つ孤独な少女がおりました。 彼女は夏休みを数日後に控えたある晩、平安時代へと時間移動してしまうのです。 帝がおわす都。 雅な世界と死の世界が折り重なる場所。 都を彷徨う少女を拾うは柔らかな金色の髪をした少年でした。 少年は言うのです。 ―― 次の満月の夜、元の場所に還す、と。 少女は返します。 ―― わかりました、と。 他人事のような響きに少年は眉を顰めます。 しか…