人の加齢に伴う発達的変化を研究する心理学の一分野。かつては、子どもが大人になるまでの過程が発達であると考えられていたが、現在では老年期までも含め、人は生涯を通して変化・成長を続けるものと捉えられるようになったため、発達心理学の研究対象も、加齢による人の一生涯の変化過程となった。一生涯を研究対象とする視点を強調するために、生涯発達心理学と呼称される場合もある。 (wikipedia:発達心理学より)
発達心理学 - Wikipedia
------講義録始め------ 人の発達的変化をどのように捉えるかは、昔から様々な形で行われてきました。1900年以降の発達心理学における主な理論家として、パーソナリティーの発達を捉えたフロイトと認知発達のピアジェが挙げられます。これがフロイトについてですが、1856年に生まれ1939年に亡くなりました。フロイトはリビドという性的なエネルギーに基づく発達という精神力動説を唱え、心理性的発達段階説とも呼ばれています。フロイトの発達段階には、口唇期、肛門期、ファリック期(または男根期)、潜伏期、生殖器期という、一見奇妙に思われるかもしれない名前がついています。 これら5つの段階を通じて人が発達…
-----講義録始め----- 今回は第1回目として、「人の発達とは」についてお話しします。本日取り上げるテーマは以下の3つです。まず、「発達とは何か」ということについて、発達的変化をどのように見るかについて話します。 第二に、「獲得と喪失」という視点で、人の発達は成長と衰退が混在するダイナミックなシステムとして捉えられます。エイジングに伴い、できなくなることもある一方で、補償的あるいは代替的なメカニズムが発達すると考えられます。例えば、年を取ると忘れやすくなり新しいことを覚えにくくなるものの、経験から得た知恵を活用して忘れない工夫をするなどが可能です。このような発達の両義性に焦点を当てたのは…
-----講義録始め----- 今回は第1回目として、「人の発達とは何か」というテーマでお話しします。本日取り上げるテーマは以下の3つです。まず、発達とは何か、ということについて、発達的変化をどのように捉えるかをお話しします。二つ目は、生涯発達について、様々な理論家が発達をどのように捉えるかについての理論を構築していますので、その理論について整理したいと思います。三つ目は、発達を捉える方法について、発達心理学の中で、発達をどのように捉えていくのか、その方法についてお話ししたいと思います。 人が発達するとはどういうことでしょうか。少なくとも私たちは、人が年齢に伴って何らかの変化を遂げていくと考え…
ブルームの分類法(教育目標分類学)として、6つのレベルの学習目標を定めている。 覚える(Remember) 理解する(Understand) 応用する(Apply) 分析する(Analyze) 評価する(Evaluate) 創造する(Create) それぞれの説明はそれなりのサイトにおまかせするが、一瞥しただけも「なるほどなぁ」と思う。 まずは低次の目標である「覚える」から入る。そこから「理解」し、「応用」できるようになり、とより高次の目標を達成していくことで学習が達成されていく。 これを踏まえると、自身が学習するときもそうであるが、ひとにものを教えるとき、例えば学校の教師、また先輩社員として…
心の中で・・・「起立、礼、着席」 みなさん、お疲れ様です!心理カウンセラーのルンタです。 それでは今日も短時間で解説をはじめますよ~ ランキング参加中【公式】2023年開設ブログ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー さて、今回は発達についてお話をしていきたいと思います。 発達という言葉はよく耳にしたことがあると思いますが、どういう意味なのでしょうか? 発達とは、簡単に言えば「肉体的・精神的・知的な成長」のことを指します。 背が伸びたり、文字を読めるようになったり、計算できるようになったり、挨拶が出来るようになったり、恋愛できるようになったり・・・。 人間は時間を重ねるごとに、発…
こんにちは、むさしです。 8年ほど前に母親が高齢化し一人暮らしが怪しくなってきた頃、自分も60歳の定年近くになった頃、たまたま書店で 「老いのこころ」 加齢と成熟の発達心理学 :有斐閣 を買いました。 読み切れていなかったので改めて読んでみました。 心理学は以前から関心があり、「老い」と言う受け入れざるを得ない現実を直視するためにも読む価値があったと思います。 65歳で退職後、単身赴任から自宅に戻って来た時に「健康年齢を長く保っていかにイキイキ生活するか」を実行するために自分で作った「マンダラチャート」の中にも 【発達心理学、経済心理学、行動心理学を学ぶ】を挙げていました。 musashiko…
自 分自身が,大きな自転する球体に乗っかっていることを,あなたはいつ知っただろうか?今初めて知った人もいるかもしれないが,人類がそれに気づいたのでさえ500年程前というごく最近のことなので,そこまで落ち込まないでほしい.私は幼稚園に通っていた頃,祖父母に福岡県八女市星野村に連れて行ってもらい,そこでその驚愕の事実を知った.様々な展示物を見ながら,祖父に説明してもらったのを今でも覚えている. このように,我々は元々持っている概念を,外界から得られる情報をもとに柔軟にアップデートしていく.その過程を心理学では概念変容と呼ぶ.そして元々知っていた,日常経験の中で獲得された知識のことを素朴概念,科学的…
発達心理学(Developmental Psychology)は、個人の生涯にわたる心理的発達の研究を行う心理学の分野です。発達心理学は、人間の成長や変化を対象とし、生まれてから成人期までの個人の発達過程やその背後にある要因を理解することを目的としています。発達心理学は、以下のような領域において研究されます:1. 認知の発達: 認知的能力(知覚、記憶、言語、思考など)がどのように発達していくのかを研究します。例えば、子どもの言語習得の過程や思考能力の発達に関する研究があります。2. 社会的・情動的な発達: 社会的な関係性や感情の発達に焦点を当てます。子どもの社会的なスキルの発達や他者との関わり…
発達心理学(Developmental Psychology)は、個人が生涯を通じて心理的な変化や成長を遂げる過程を研究する心理学の分野です。この分野では、生まれてから成人期までの個人の発達における身体的、認知的、社会的、感情的な変化や進化に焦点を当てています。 発達心理学は、子どもの成長と発達に関する研究だけでなく、生涯発達の視点を持ち、成人期や高齢期の個人の発達も含みます。研究の対象は広範であり、言語習得、知能発達、社会的スキルの獲得、モラルの発達、自己概念の形成、性別役割の発達など、さまざまな領域が含まれます。 発達心理学の研究は、さまざまな手法を用いて行われます。観察、実験、アンケート…
選好注視法は、発達心理学や認知神経科学、特に幼児の視覚認知の研究において広く用いられている研究手法である。スクリーン上に2つの視覚刺激を並べて提示し、参加者(通常は乳幼児)がどちらの刺激をより頻繁に、あるいはより長く見ているかを測定する方法である。 乳幼児研究において、選好注視法は、視覚的嗜好、特定の視覚的特徴に対する感受性、視覚知覚の発達を研究するためによく使われる方法である。例えば、色や模様が異なる2つの画像を乳児に見せ、どちらの画像を長く見ているかを観察する。これにより、乳幼児の視覚刺激の識別能力と、知覚的嗜好の発達を知ることができる。 この方法は、刺激や研究課題は異なるが、成人を対象と…
出会いと思い出 愛することは理解すること 理解することは愛すること 認める心 信じる心 支える心 育てよう 健全育成 愛のスコール ようこそ完全愛情物語へ 安寧愛情物語より 愉快愛情物語と共に 貫く愛心愛情物語 愛好愛情物語を込めて 寄り添う愛嬌愛情物語 ときめく恋愛愛情物語 励まし合う愛 崇高な童心愛情物語 満ちる愛想愛情物語 愛の塊=自然笑顔=笑顔満開 夢体系 水産学磨きをする=農芸化学磨きをする=生命科学磨きをする=児童学磨きをする 経済学磨きをする=音楽磨きをする=商学磨きをする=幼稚園課程磨きをする 教育学磨きをする=地理学磨きをする=国際関係学磨きをする=小学校課程磨きをする 業界…
-----講義録始め----- 最後に、何を目的とするかですが、こうしたデータを得ることで発達の実態をきちんと把握しようとする実態把握研究は非常に重要です。一定の知見を得られれば、それを手がかりにして大きな問題になる前に介入できますし、実施した介入が実際に意味のあるものだったかを検討する効果研究もあります。最終的には、適切な介入につなげるために何をすべきかに関する情報を得ることがとても重要ですが、現段階ではまだ明確な結論に至っていません。 その意味で、地道ではありますが実態把握をきちんと積み重ねていくことが重要だと考えます。今日は「発達とは何か」というテーマで、発達をどのように捉えていくかにつ…
-----講義録始め----- 人の発達を捉える研究方法についてお話しします。発達研究の方法は多岐にわたりますが、基本的なアプローチの一つとして日誌研究があります。この方法では、個人の行動や心の営みを詳細に観察し、記録に残します。例えば、チャールズ・ダーウィンは1877年に「マインド」という哲学雑誌に自分の長男ウィリアムの観察日誌を発表しました。この日誌には視覚、感情、思考、道徳感、無意識などに関する詳細な記録が含まれており、後の児童研究に大きな影響を与えました。 研究方法を考える際に重要なのは、データの取得方法、分析方法、研究対象、研究の目的をどのように定めるかです。データの取得方法としては…
------講義録始め------- 幼児期初期は自立性確立ということで、自分でいろんなことをやってみたいと主張する一方で、うまくできずに失敗してしまうこともあります。失敗したことが恥ずかしいと感じることや、自分はできないかもしれないという自己疑念が生じることがあります。幼児期の後半は「罪悪感」という時期で、なぜならどうしてといった質問を盛んにすることからも知られています。この時期は、積極的に世界に関わろうとする一方で、何か悪いことをしてしまったかもしれないという罪悪感が芽生えることがあり、その両極の中で揺れ動きます。学童期は「勤勉性対劣等感」として知られ、学校で新しい知識を獲得し、一生懸命努…
------講義録始め------ フロイトもピアジェも、発達のそれぞれの時期に特徴的な状態があることを想定しており、それを「発達段階」と呼んでいます。ただし、フロイトであれピアジェであれ、それらの段階が大人になるという状態で、一つの最終的な状態として捉えられており、大人が一つのゴールとされています。しかし、人の発達は大人になることで完了するわけではありません。 成人以降の発達がどのようなものかを考える必要があります。成人期以降の発達も含め、それぞれの時期の発達課題を考えた人としてハヴィガーストがいます。ハヴィガーストの発達課題論は、1930年頃のアメリカでの理想的な市民の姿を想定したもので、…
------講義録始め------ もう1人の発達理論家として代表的なのがジャン・ピアジェです。 ピアジェはスイスのニューシャテルで生まれ、ジュネーブのルソー研究所で子供の知能あるいは思考の発達について研究をしてきました。ピアジェは、人が環境との関わりから知識を構築し、既に持っている認知構造の中に新しい情報を同化、取り入れることで理解を深めていくと考えました。これを発生的認識論と呼んでいます。認知発達に関するピアジェの理論は、段階論として知られており、感覚運動期、前操作期、具体的操作期、形式的操作期という4つの段階で考えられています。これらの段階は、人の認識世界が具体的なものから抽象的なものへ…
前回、HSPの学術的なことについて読んだ本をについて書きましたが、第2弾!同じ著者「HSPの心理学」飯村周平著よりHSPの心理学 科学的根拠から理解する「繊細さ」と「生きづらさ」/飯村周平【1000円以上送料無料】価格:2200円(2024/4/15 18:33時点)感想(0件) HSPを花で例える『感受性の低いグループはタンポポ。 比較的環境を選ばずに成長することができます。 春になると、アスファルトの隙間や歩道のわずかなスペースなど、驚くような場所で綺麗に咲いているのを見かけたことかある人もいるかもしれません。』『感受性の高いグループは、ラン。 ランは、タンポポと比べれば、育てる環境に気を…
積読在庫消化。 組織も人も変わることができる! なぜ部下とうまくいかないのか 「自他変革」の発達心理学 作者:加藤 洋平 日本能率協会マネジメントセンター Amazon 成人発達理論というらしい。 人材育成についてモヤモヤしていた点について、一つの見識を与えてくれたので、とても面白かった(もう一回読んでいる)。 一番なるほどと思ったのは、大人の成長には水平と垂直があると。 水平は所謂スキルアップで、本書で扱うのが垂直的成長で、まぁ人格的成長と言って良い。 第一段階は子供のレベルで、抽象度が高い思考ができるようになるか。 第二段階は利己的、道具的(人を道具のように扱う)段階。 第三段階は従属的段…
前回は、学部生に向けてのQAを書いた。 今回は、大学院進学を考えている人向け。 基本的な指導スタイル等は変わらないので、学部生向けQA やカテゴリー:谷中研究室も読んでいただければ。 Q:どんな人が向いていますか? 研究をやりたい人、研究能力を身に付けたい人、が向いています。 いきなり博士課程を持ったバリバリやっている大学院・研究室はハードルが高い。 でも、能力を身につけて、博士課程に進みたい気がないわけではない。 そういう人がお試しとして来るのはありです。 他分野・隣接分野の学部生で、心理学や特別支援教育、関連分野の研究がしてみたい、というような場合も想定しています。 博士課程に進む気はなく…
発達心理学において縦断研究は重要とされるが、現在その量は不足しており、主流となっているのはコホート研究である。 コホート研究は横断研究に比べれば、発達曲線を描くことができるという利点は存在するものの、発達の個別性を明らかにすることはできていない。 また、アタッチメント研究において見解の一致する所としては「アタッチメント・スタイルの質は変化しうるものである」、「1歳時点でのアタッチメントがその後の精神病理や問題行動のかなり強い予測因子である」こと。 種々の問題はあれど、内的ワーキングモデルという補助線を引けば十分に意義はある。 https://www.jstage.jst.go.jp/artic…
発達心理学において縦断研究は重要とされるが、現在その量は不足しており、主流となっているのはコホート研究である。 コホート研究は横断研究に比べれば、発達曲線を描くことができるという利点は存在するものの、発達の個別性を明らかにすることはできていない。 また、アタッチメント研究において見解の一致する所としては「アタッチメント・スタイルの質は変化しうるものである」、「1歳時点でのアタッチメントがその後の精神病理や問題行動のかなり強い予測因子である」こと。 種々の問題はあれど、内的ワーキングモデルという補助線を引けば十分に意義はある。
言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか (中公新書) 作者:今井むつみ,秋田喜美 中央公論新社 Amazon 言語の本質-ことばはどう生まれ、進化したか (中公新書 2756) 著者 : 今井むつみ 秋田喜美 中央公論新社 (2023年5月24日発売) f.2024/3/7p.2023/6/29 from amazon site 日常生活の必需品であり、知性や芸術の源である言語。なぜヒトはことばを持つのか? 子どもはいかにしてことばを覚えるのか? 巨大システムの言語の起源とは? ヒトとAIや動物の違いは? 言語の本質を問うことは、人間とは何かを考えることである。鍵は、オノマトペと、アブダク…