最近、金融機関の担当者から、 やたらと電話が掛かって来る。 「実は・・・」で少し身構えるが、 それに続いての言葉に拍子抜けする。 「また金利が上がることになりまして」 「そうなのね。分かったよ」 「申し訳ありません。 一度お時間を頂いて支店長とご挨拶へ」 「わざわざ良いって。 あなたが異動するとか担当者が変わるなら、 支店長に直接抗議するけど」 「あはははは。ありがとうございます」 金利が上がるのはもちろんうれしくないが、 彼の責任ではまったく無いし、 これまでの、と言うか、 利上げされた今ですら、 世界的に見れば低水準だろう。 「そう言って頂けると助かります」 若い担当者はそう言って電話を切…