社会主義体制に移行することで社会保障等の充実を図るのではなく、資本主義体制を維持した上で、貧富の差・賃金格差等を是正し、社会保障制度の充実と完全雇用の実現により国民の健康で文化的な生活を保障し、国民の福祉の増進を最優先しようとする国家体制のこと。
代表的な例としては北欧のデンマーク、スウェーデン。ドイツやフランスもその傾向にある。
前回、国民全体の所得に占める「税金」と「社会保障費の負担」の割合「国民負担率」が50%近くなっていることに触れた。 fukuchanstudy.hatenablog.com 潜在的国民負担率 高福祉高負担 消費税について 潜在的国民負担率 さらに、「国民負担率」に次世代の国民負担となる財政赤字分を加えて算出したものを「潜在的国民負担率」と呼ぶそうだが、日本はより高い数値が出るこの「潜在的国民負担率」を50%以内とする「政府の指針」があるとのこと。これもぜひ知っておきたい。 で、この50%という数値、これが国際的に見て低いのか、高いのか? 世界で最も高齢化が進んでいる国・・・そのため日本の負担率…
こんにちは。 昨日はなんかバタバタして、更新できませんでした~ 今日はいいお天気で、洗濯日和☆ 朝からせっせと、お洗濯して気持ちがいいです(o^―^o)ニコ ただ、今からはちょっと自分の中のシビアな話をしたいと思います。 おとといの続きで、社会保障を勉強していると不安になるといったんですが、 それの3つ目「加速する資本主義社会」について書きますね💰 ☆私が危惧していること ①資本主義社会の加速による格差拡大 ②世論的に自己責任論が強くなって、社会福祉が使いづらくなってないか? ・①について 日本は資本主義社会ですよね。 ただ、最近それが加速している気がします。 お金儲けが上手な人はすごく儲けて…
NHKさかのぼり日本史 ⑥江戸 天下泰平の礎磯田道史NHK出版2012年1月30日 第1刷発行 ⑤に続いて、⑥江戸。パスクトクガワーナはどうやって作られたのか。天下泰平というけれど、実は、いうほど泰平でもなかったんだよ、って話。農民は、天候不良で収穫が無くても年貢米をおさめろといじめられ、年貢を納めなければ、殺されちゃったり、、、。とはいえ、島原の乱で、農民を殺しすぎちゃったら田畑があれて年貢を納めるひとがいなくなって、困ることになる、、、とういことに気が付いた幕府。また、飢饉が続くといずれだれもが大変な思いをすることになるので、備蓄することを覚えた時代。 先日の、佐藤優さんの『君たちの生存戦…
やっぱり男の脳と女の脳とは違いがあるんですね。前回は「寛大さ」と「慈悲深さ」に分けて考えたけど。やっぱり男性は女性より好戦的である。好戦的であるということは、兵器とかが好きだし、たくさん持ちたい。そうなるとどうしても、いまの自民党のように右傾化する。もちろん女性でも好戦的な考えの人はいる。前回は男勝りの「高市早苗さん」と女性の敵となって男どもを喜ばしてきた「杉田水脈さん」を取り上げたけど。それとは逆に、男性にも好戦的でない人もいます。わたしも、子供の頃は近所のTVで大人に混じって、力道山のプロレスを一生懸命見ていましたけど。でも近ごろは、格闘技全般に興味が無くなってきました。歳をとったせいでも…
今日は「格差是正」に向けた小さな1歩の話題です。 大体の人は「格差」と聞くと、結構壮大な事を考えてしまいがちで是正には莫大な時間と資金と労力が必要だ!と思いがちではないでしょうか...? あるいはジェンダーの平等の為には政府が法案を作って色々としなければならない!なんて考えていませんか? 英スコットランドで15日、生理用品の無償提供を義務付ける法律が世界で初めて施行される。政府の14日付の発表によると、地方自治体と教育機関は生理用品を必要とする人全員への無償提供を義務付けられる。 ショナ・ロビソン(Shona Robison)社会正義担当相は「生理用品の無償提供は、平等と尊厳に欠かせないものだ…
1990年代に入ると、バブル経済が崩壊して、経済の安定成長に終止符が打たれました。 当時の日本社会を支えていたのは、経済が成長することを前提につくられた社会モデルです。 これを、「成長型社会モデル」と呼ぶことにします。 その代表的な仕組みとして「福祉国家」や「日本的経営モデル」があります。 「福祉国家」とは、民主主義のもとで、国民生活の社会保障や社会サービスの整備・充実を主要な目標とする国家のことを言います。 「日本的経営モデル」とは、終身雇用・年功序列・企業別組合の制度を組み込んだ日本特有の企業経営のモデルのことです。 「成長型社会モデル」は、経済の成長がとまるとうまく機能しなくなります。 …
2021年3月10日 『教養としての社会保障』(香取 輝幸,東洋経済新報社)を読了。 近代資本主義と民主主義の枠組みの中で,社会の安定がなければ資本主義も成長していかない,持続できない,という考えから,第二次世界大戦後に福祉国家の理念の下に生まれたのが現代の社会保障です。(位置 No. 282) 資本主義の成長,持続の大前提は,社会の安定。社会の安定をもたらすために生まれたのが,現代の社会保障である。 合理的無知*1ということがある限り,社会保障のようにミクロとマクロに大きな乖離のある制度は,そもそも理解を求めること自体にかなり無理がある,という宿命を背負わされています。みんながみんなインテリ…
3 変革主体は? 斎藤は労働者を変革の主体としてとらえてはいない。 「二十世紀の福祉国家は、富の再配分を目指したモデルであり、生産関係そのものには手をつけなかった。つまり、企業が上げた利潤を所得税や法人税という形で、社会全体に還元したのである。その裏では、労働組合は、生産力上昇のために資本による「包摂」を受け入れていった。資本に協力することで、再配分のためのパイを増やそうとしたのだ。その代償として、労働者たちの自立性は弱まっていった。資本の包摂を受け入れた労働組合とは対照的に、ワーカーズコープは生産関係そのものを変更することを目指す。労働者たちが、労働の現場に民主主義を持ち込むことで、競争を抑…
子連れ旅行者目線での振り返り。
「右翼」「左翼」という言葉は政治的立場を大まかに表すのに便利なので、しばしば用いられる。「まるで右翼の言いぶんだ」「それでは左翼思想ではないか」などなど。とくに近頃ではレッテル貼りとして使われることが多く、右翼・左翼という言葉自体が相手への(中身のない)批判として用いられたりしている。もともとはフランス革命の革命議会に由来する言葉で、王政支持派の議員たちが右側に、王制打倒派の議員たちが左側に座ったことから、保守派を右翼、改革派を左翼と呼ぶようになった。この頃は国王をどうするのかという明確な論点があったのでわかりやすかった。 ところが、20世紀になるとファシズムが台頭してきたり、富の再分配がとな…
(2023/12/3) 『ウクライナ危機後の地政学』 藤和彦 集英社 2023/8/25 <終わりのない戦いが続く> ・ウクライナ危機は日本人が思っている以上に歴史の転換点である。 2023年5月現在、ロシアとウクライナの間で停戦交渉が開始される兆しはなく、「終わりのない戦いが続く」との暗い見通しが支配的となっている。 ・ウクライナ戦争が核兵器の使用を伴う第三次世界大戦につながるリスクになりつつあるからだ。 ・いわゆる「戦争PR企業」は150に上ると言われている。今回の戦争では、米国の戦争研究所が発信する情報が日本をはじめ世界のメディアで広く使われているが、この研究所は著名なネオコン(新保守主…
映画「パラダイスの夕暮れ(原題:Shadows in Paradaise)」を観た。 この映画は1986年のフィンランド映画で、映画のジャンルはコメディ・恋愛ドラマ映画だ。 この映画の主人公は、ごみ収集車の作業員の仕事をしているニカンデルという男性だ。ニカンデルは、ある時、自分の自動車のエンジンがかからなくて、エンジンを修理する際に、左手首にケガを負ってしまう。そしてケガの処置をせずにスーパーに出かけて、スーパーのレジ店員であったイロナが、ニカンデルの腕の傷の処置をしてくれることになる。その時にニカンデルは、イロナをデートに誘う。そして、この映画は、この2人の恋の進行を、間の抜けたコメディ・タ…
恒例のエントリーです。本稿では今年出版された書籍ではなく、前年の同エントリー以降に読んだ書籍の中から10冊を取り上げます。以下、順不同で。 オリヴィエ・ブランシャール(田代毅訳)『21世紀の財政政策 低金利・高債務下の正しい経済戦略』 21世紀の財政政策 低金利・高債務下の正しい経済戦略 (日本経済新聞出版)作者:オリヴィエ・ブランシャール日経BPAmazontraindusoir.hatenablog.jp r-gマクロ経済学の「定型的事実」に対する異論が並べられる。使用される知識は、ローマー『上級マクロ経済学』であれば第2章までのラムゼイモデルと世代重複モデル。
感情 (〈1冊でわかる〉シリーズ) 作者:ディラン エヴァンズ 岩波書店 Amazon 『福祉国家』、『ポピュリズム』、『法哲学』、『マルクス』、『古代哲学』、『懐疑論』などに続いてVery Short Introduction シリーズの邦訳書を紹介するシリーズ。 当たり外れも大きいVery Short Introduction シリーズだが、本書は役者解説が充実しているのも含めて、かなり「当たり」の部類。原著は2000年と古いが、(一部の議論を除けば)現代でも通じる内容であると思われる。 本書の特徴のひとつは、進化心理学の観点に基づいて感情の「普遍性」が強調されていること*1。第一章の章名…
授業が始まると、やっぱりその準備と実際の対面での講義でそれなりにバタバタとすることになります。そこで論文を書こうとすると苦しむわけですが、今回は久しぶりに新しいテーマで論文を書いてみたのでほんとに大変だった…初めから仮説がある程度あり、データもすでに取っていたにもかかわらず、先行研究を見始めると芋づる式で…。最近はこの手の作業について大学院生に向かって偉そうなことをいうのが仕事になりつつあるわけですが、自分がそんなうまくできてるわけではありませんすみません。 最近は東洋経済で書評を書いていることもあって、いよいよブログでの本の紹介まで手が回らなくなりつつありますが、いくつかいただいた本をご紹介…
VW の広報担当者は BILD に対し次のように認めています。「『競争力がない』という表現は VW ブランドを指します。それはドイツの管理コスト、賃金コスト、そして生産性に関するものです。したがって、VW ブランドは健康を維持するためのパフォーマンス プログラムを実行しています。」 背景:テスラなどの他の自動車会社は、生産コストを大幅に削減し、販売される車両あたりの利益がVWの何倍にもなるほどになっています。 >>従業員がトヨタの倍いて同じ数の新車販売を行っていたら、そうなるわな。 人員削減は安易な解決策だからなぁ。 この目的のために、EU エネルギー税指令の導入が計画されていました。ディーゼ…
皆さんこんにちは ❗ 私の心の叫び (ストレス) を発散するためにブログに落としました (^_^;) 檜原村は新島等の島嶼部を除き、東京都で唯一の村だそうです、人口ピークは昭和22年の6642人で令和5年の現在は2038人と確実に過疎化しているのが見てとれます。 一方で東京都の現在の人口は1324万人、昭和31年は800万人だった人口が、昭和38年1000万人超えとなり現在に至ります、これは東京都だけでなく札幌・仙台・横浜・大阪などの主要都市は人口が増え、近隣市町村は人口減少で過疎化が進んでます、働き口・利便性・地域のインフラコスト (維持メンテナンス) を考えると過疎化して一極集中の方が..…
とりあえずメモがてら… 今回の投稿の発端は以下のポスト。 今のロシアは共産主義ではないわけですが、現状で西側のような道徳化、文明化が失敗した遠因はロシア革命にあるような気がする。ちなみにウクライナの民主化が成功すれば旧共産圏そのものに希望を与えるんだけど、それこそがプーチンが阻止したいことなんよな。 — 樫原辰郎 (@tatsurokashi) 2022年4月3日 ロシア革命ってまだ105年しか経ってないわけで、そこから始まった失敗のドミノ倒しがまだ続いてると考えた方がまだ腑に落ちるわけです。ソ連の計画経済がダメだというのが判明したのが80年代で、これまたそんなに昔ではない。 — 樫原辰郎 (…
「貯蓄から投資へ」というスローガンが言われるようになってから久しくなります。我々は否応なくその方向へと進まざるを得ません。世の中が今どう動いているのかをよくよく見極める必要があるのです。 日本は昔から低賃金労働者を使いながら安物を外国で売って稼いできた国です。ところが高度成長期を経て日本人の所得が上がってしまった為に、以前のように儲けることができなくなってしまったのです。ですから庶民から富を奪い、再び低賃金労働者にすることで日本の経済力を復活させるというのが国の目論見です。 昔の日本では法人税が高く、多少なりともその富を国民に再分配するという流れになっていました。社会福祉国家的な面も持っていた…
多文化共生は亡国への道 世界中で、多文化共生の正体、嘘と欺瞞が暴かれ始めています。 拡散案件も多く、取り上げておきます。 https://t.co/NR3WRSm4eXアルゼンチン新大統領『多様性反対、ジェンダー反対、女性省も廃止する。移民もエコも反対。対中国寄り政策見直し(ry』#拡散希望素晴らしいこれこそ日本が見習うべき姿勢かと国を壊すだけの多様性やジェンダー平等なんて、無い方がマシでは?皆さんはどう思います? seikeidouga.blog.jp — ナクシ@話の種を蒔いてみる (@nakusi2) 2023年11月22日 アルゼンチンだけの事象では無く、これから全世界で起きるであろう…
〝人口減少問題〟にまったく触れない決議案の不思議、第29回党大会決議案を読んで(2)、共産党はいま存亡の岐路に立っている(その9)、岸田内閣と野党共闘(74) - 広原盛明のつれづれ日記 リベラル21 〝人口減少問題〟にまったく触れない決議案の不思議、日本の少子化・超高齢化は共産党の関心事ではないのか、第29回党大会決議案を読んで(2)、共産党はいま存亡の岐路に立っている(その8) 「人口減少問題」にそれほどまでに「人口学者でもない」広原*1(都市計画学者?)がこだわる理由が謎です。 「反党分子として、単に党大会決議案に『人口減少によって危惧される問題(労働力不足、社会保険料不足による年金財政…
小坂会員より講演会の情報提供がありました。 オンライン併用で開催されます。オンラインでのご参加を希望される場合は、小坂会員にメールでご連絡ください。折り返しURLをお知らせいただきます。 日本フンボルト協会中部支部 講演会のお知らせ 講師: 北村陽子氏(博士)(名古屋大学人文学研究科准教授)演題:「20世紀ドイツにおける福祉国家の発展—戦争障害者支援をもとに」日時: 12月10日(日)13時30分〜15時00分場所:名古屋大学法学部第1会議室(名誉教授 小坂光一 日本フンボルト協会中部支部_講演会のお知らせ kosaka@nagoya–u.jp)
あまり聞きなれない言葉「人新世(ひとしんせい)」とは何なのだろうかという好奇心と今頃なぜ「資本論」なのかという興味から、「人新世の『資本論』」を読んでみました。 読んでみて、こういう考え方もあったのかと驚きました。 本書によれば、産業革命以降、人間は石炭や石油などの化石燃料を大量に使用し、膨大な二酸化炭素を排出するようになったといいます。 この結果、大気中の二酸化濃度が上昇、気候変動が急激に進み、「100年に1度」と呼ばれるような異常気象による災害が世界で頻発するようになったといいます。 気温上昇が進んでいけば、南極の氷床が融解し、日本のような島国は海面上昇により甚大な被害を受け、シベリアの永…
日本の宗教観では、「すごい」ものや「すごい」人は皆「カミ」になります。 菅原道真から織田信長、豊臣秀吉、徳川家康も「カミ」になり、漫画の神様、野球の神様、果ては「トイレの神様」に至るまで、人間の生活や社会に大きな影響を及ぼした存在は皆「カミ」になる。 最近では、何か突出したものがある「すごい」コンテンツを「神ゲー、神アニメ、神動画、神作品」と言って称賛し、偉大な才能や能力のある人々を「まさに神!」といって崇める。 日本では、「すごい」ものや「強い」ものは皆「カミ」になる。 これを、多様な個性を認めるおおらかな文化とみなすべきでしょうか? これもまた、八百万(やおよろず)の万物に宿る神々を尊重す…