-----講義録始め----- このように、働く時間への配慮がなされていますが、育児や家族の介護を行うにあたっては、労働時間への配慮を受けるだけでは不十分な場合もあります。そこで、労働者が雇用を維持しつつ休業できる仕組みとして、育児・介護休業制度が導入されています。育児や介護を契機とする離職はもちろん存在しますが、育児・介護休業制度が存在することで、労働者は雇用を失うことなく一定の期間、育児や介護に専念することが可能となっています。 続いて、3つ目のテーマとして、育児・介護休業制度について見ていきたいと思います。まず、育児休業は1991年に創設された制度で、原則として子供が1歳になるまで取得で…