イニシエーション 20世紀初頭にフランスの民俗学者であるアルノルト・ファン・ヘネップが作り出した言葉。 ヘネップは1909年に自身の著作である「通過儀礼」の中で、「人がある状態から他の状態へ移行する際、洗礼等と同様に通過の際の特別な儀礼を呈する」とした。
原始社会における割礼や戦国時代等の元服、また現代社会における成人式などを指す。
はじめに 五月五日の意味を考える 折口信夫と端午の節句 成男戒 少年から大人への通過儀礼 印地打ち 通過儀礼としての遊び 現代に生きる「かすかな名残」 おわりに 少しずつ知っていきたい世界 【参考にした書籍】 はじめに 五月五日の意味を考える 五月五日は「端午の節句」として、こどもの日として広く知られています。柏餅や菖蒲湯、こいのぼりといった風習は、今では季節の風物詩のように親しまれています。 しかし、少し調べてみると、この日には古くからさまざまな意味や背景があったことが分かってきます。民俗学者・折口信夫(おりくち・しのぶ)の文章を読んで、私なりに感じたことをここに記してみたいと思います。 折…
学校でも、職場でも。 日本だろうと、アメリカだろうと。 時代を問わず、国境を超え。 古顔による新参いびりは人間社会につきものだ。ニュージャージーの名門校、プリンストン大学に新たに入学(はい)った若者は、先輩たちからいのいち(・・・・)に、腐った卵を投げつけられる通過儀礼を課せられた。 (Wikipediaより、プリンストン大学) ご丁寧にも卵には、粘土が塗られて強化され、命中すると結構痛い。 馬鹿げきった話たが、この屈辱と痛みとに耐えないことにはまず真っ当なキャンパスライフを送ることが不可能になる。 「自由の国」を金看板にしているだけのことはあり、大学の運営も学生の自治に任せる部分が相当多く、…
今は成人年齢は18歳だけど、講義のまま変更はしていない点に注意。まあ浪人しない限りは18歳で大学生になるけれど。 ーーーー講義録始めーーーー それでは、成人の発達と学習に関する最初の講義を始めたいと思います。第1回目のテーマは「社会変動と成人学習」です。成人学習では、成人のライフコースに関連するさまざまな学習活動を広く扱います。そのため、学習というものを社会学、心理学、生物学、経済学、文化人類学など、幅広い学問的視点に基づいて考えます。 成人学習は、学校教育のように制度的に一定の共通性を持って実施されるものではありません。皆さんがご自身の学習経験を振り返るとわかるように、学習はそれぞれのニーズ…
ジェットコースターなど絶叫系が苦手だという人は多い。 理由は様々だと思うが、 三半規管が弱くて酔ってしまうとか、 高所恐怖症だとか、 あの胃がふわっとする感じが苦手、 という人が多いのではないだろうか。 私の夫は上記3つには当てはまらない。 乗ろうと思えば乗れるがすすんで乗りたくはないという部類だというが、 その理由が、 安全性が信用できないから だそうだ。 インフラ系の仕事をしている夫からすれば、 かなりチェックやルールが厳しく精鋭が集まってくる自社でさえ事故が起こることがあるのに、 遊園地やテーマパークの整備が自社より水準が高いと思えない。 だから、危険極まりない。 ということらしい。 万…
人間の成長と近代/未開社会の成長の境界線と自我の探求と自分探し ~自分探しでカリスマ(暗示者)を求めてるのが群衆状態? 人間の成長と自我の確立 【ウィトゲンシュタイン全集『哲学探求』】 未開社会の成長と通過儀礼 【ヘネップ『通過儀礼』】 近代社会と通過儀礼の喪失 〜成長の境界線の行方 【江藤淳『成熟と喪失』】 【大塚英志『子供流離譚』】 自分探しと自我の探求 【食べて、祈って、恋をして】 自我の探求 〜哲学的大テーマとパッケージ的商品化 【デカルト『方法序説』】 【永井均『〈私〉のメタフィジックス』】 自我の代替者としてのカリスマ 【ル・ボン『群衆心理』】 前回のお話 https://www.…
今日は呼吸器の勉強だ。 テストが近づいて、ようやくやる気に火がつき、昨日今日でグンと問題を解くペースが上がった。 その分勉強の丁寧さが落ちているので、いいことだとは言えないが、でも焦る気持ちは少し減った。 焦りつつ、愚痴をこぼしつつ、なんだかんだ言って、自分は自分の追い込み力を分かっていて、それに向けての助走みたいな日々を過ごすことに徹していたのだなぁと思い まだペースを上げていかなければいけない事実に絶望するも まあなんとかやれそうだと感じているところが面白い。 僕は毎回テストの前に、どういう風に勉強するか考えたり、やる気が起きず焦って苦しんだりする期間があるのだが それも一種の儀式であり、…
イニシエーションという言葉があります。日本語では通過儀礼という言葉が用いられます。ウィキペディアによれば「人間が出生してから成人し、結婚などを経て死に至るまでの成長過程で、次なる段階の期間に新しい意味を付与する儀礼。」の意味だそうです。現代日本では例えば七五三や成人式などがあります。 さて、人は人生において時に自らが最も苦手とする事態に直面することがあります。それが何の苦にもならない人にとっては「何でそんなことで悩むのか?」と思えるようなことであっても、それが当の本人にとってはとてつもなく苦手なこと、苦になることというのがあります。しかし次の段階に進むには必ず通り過ぎなくてはならない人生の課題…
一条真也です。時の経つのは早いもので、ブログ「長女の結納」で紹介した昨年11月3日の結納式から7ヵ月が経ち、6月5日の11時から長女の結婚式が行われました。この日は朝から小雨ですが、雨の日の結婚式は新郎新婦の人生に幸運をもたらすと言われているそうです。場所は、松柏園ホテルの新館「ヴィラルーチェ」のチャペルです。 親子3人で入場 母と娘 父と娘 新郎と向き合う 新婦の父親であるわたしは、長女と腕を組んで入場しました。長女と腕を組んだことなんて初めてなので落ち着きませんでしたが、そのまま前に進んで、新郎とバトンタッチしました。そのとき、ブログ「そして、バトンは渡された」で紹介した映画のクライマック…
大学でひょんな事から、世界を変える目標を掲げ秘密結社サークル”モアイ”を結成しする田端楓と秋好寿乃。しかし秋好はこの世界からいなくなり田端が暴走する。 原作を先に読んだのですが『青くて痛くて脆い』 住野よるhttps://gotoblueseabicycle.hatenablog.com/entry/64486617 この仕組みをどう映像化するのか?興味がありましたが違和感なく上手く映像化してお見事。 さて、お話ですがリア充や意識高い系の就活サークルに興味あるくせに何だなんだあいつら!って斜に構えたり 現実と理想のギャップや心のすれ違いで原作本でも書いてるけど、この痛みって多かれ少なかれある。…
一条真也です。わたしは、これまで多くの言葉を世に送り出してきました。この際もう一度おさらいして、その意味を定義したいと思います。今回は、「人生の卒業式」という言葉を取り上げることにします。 決定版 終活入門 作者:一条 真也 実業之日本社 Amazon 一時期、「終活」についての講演依頼が非常に多かったです。お受けする場合、「人生の卒業式入門」というタイトルで講演させていただくようにしています。わたしは「死」とは「人生の卒業」であり、「葬儀」とは「人生の卒業式」であると考えているからです。 2010年10月4日「読売新聞」夕刊 かつて「読売新聞」夕刊の「この人、この一言」(2010年10月4日…