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テロリスト

社会

テロリスト

てろりすと

terroriste(仏)、terrorist(英)、恐怖分子(中文)

テロ活動を行う人。政治的もしくは宗教的な信条に基づき、非合法かつ暴力的な破壊活動を行う人。「テロ組織」のメンバー。


概略

もともと「テロ」の語はフランス革命期の最盛期の「恐怖政治*1を指す語だった。よって最初の「テロリスト」(terroriste)とはその担い手となった人々のことだった。

次にテロリストと呼ばれたのは19世紀後半に台頭した帝政ロシア転覆を企てる無政府主義者アナーキスト)の過激分子であり、1881年のアレクサンドル2世の暗殺はその活動の一つの頂点となった。過激派アナーキストの活動は各国に波及し、1894年にはフランスカルノー大統領が、1901年にはアメリカのマッキンリー大統領が、それぞれ暗殺されている*2

今日的な意味でのテロリスト(terrorist)の語が用いられたのは1947年で、パレスチナ駐留イギリス軍を攻撃したユダヤ人組織の方法を指すものだった*3

その後、世界各地で民族解放運動(植民地独立戦争)が展開される中で、独立側の現地勢力(ゲリラ)の戦術の一つとしてテロリズムが採用され「独立の担い手」と「テロリスト」というレッテルの張り合いが行われた。

19世紀のアナーキストたちの活動は権力の象徴たる政治家政府をターゲットとしたものであり、最も有能なIRA指導者たるマイケル・コリンズの標的は治安関係者であったが、その後、テロの目標は大幅に拡大し、一般市民をも対象とする所謂「無差別テロ」へと拡大していく。

ハイジャック」という方法論の発見、マスメディアの発達による声明発表の容易化、そして民族解放運動への東側への援助といった要素が重なり合い、例えば

北アイルランド出身のテロリストアメリカで資金を集めリビアで訓練を受けて、イギリステロを行う」といった真の国際テロリズムの時代が訪れる。

一方でソ連アフガニスタン侵攻という事実に直面したアメリカは、彼らの敵と同じ方法論を用いることに決定し、アフガン人ゲリラに有形無形の支援を与えるとともに中東各地からイスラムの絆を共有する戦士たちをアフガンに送り込んだ。この方法論は成功を収めるが、「その後の展開」をもう少し考えておくべきだったのは確かである。

*1:テルール。仏語で La Terreur、英語ではReign of Terror

*2:彼らをもって後年の国際テロリズムの源流と見ることも可能ではあるが、実際には個人もしくは個々の組織がばらばらに活動していただけと見る方が正確であろう

*3:上記内容はOnline Etymology Dictionary [uri]に拠った