先週参加した東洋医学会は、東京開催ということもあり多くの参加がありました。今更ながら数多の発表とは裏腹に、伝統的な漢方薬の使い方とは離れているとの印象は強くなるばかりです。 このままでは、漢方薬を使う医療者は増えても、漢方薬を使いこなす医療者は年々減少するような危機感さえ覚えます。私はどちらでしょう? 使いこなすという境地には、まだまだ届かないように感じており、この勉強は一生続くんだろうと考えています。 ここで、私の関わった印象深いケースを振り返ってみます。鼻づまりがあり、蓄膿症との診断で耳鼻科で治療を受けていた方です。点鼻薬を1日に何回も使用しなければならないような重度の鼻づまりで、医師から…