禅宗

良寛和尚と貞心尼は、禅宗の悟りについて詩歌を通じて深い対話を交わしました。その記録が相聞歌として残されており、月の光や春の訪れ、雪解けといった自然の現象を通して、仏の慈悲や悟りの道、修行の意味を語り合っています。彼らの詩には、悟りとは何か、迷いとは何か、そしてそれを超えるにはどうすればよいのかという禅的な問いが込められています。 自然の流れと悟りの境地 おのずから冬の日数の暮れゆけば 待つともなきに春は来にけり（貞心尼） （自然と冬の日々が過ぎ去るうちに、待ち焦がれているわけでもないのに春が訪れました） この歌には、執着や期待を持たずとも、時の流れの中で冬が終わり春が訪れるという自然の営みに仏…

良寛さんは晩年、浄土真宗の檀家にお世話になりました。そのお宅の方がたのために阿弥陀仏に関する歌を作ってあげました。また、自身も阿弥陀仏に深く帰依し、阿弥陀仏にすべてを委ねる境地に至っていたようです。以下の４句は共感しやすいので訳が必要ないでしょう。 極楽にわが父母（ちちはは）はおはすらむ 今日膝もとへ行くと思へば 草の庵に寝ても醒めても申すこと 南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏 良寛に辞世あるかと人問はば 南無阿弥陀仏といふと答えよ われながらうれしくもあるか 弥陀仏のいますみ国に行くと思へば 待たれにし身にしありせば いまよりはかにもかくにも弥陀のまにまに 訳:阿弥陀仏に待たれてる身の上になったから…

はじめに 禅宗は日本に大きな影響を与えており、それは 建築、庭園、茶道、書道、絵画などの美意識だけでなく、行間を読んだり、忖度する日本精神の基盤にもなってきました。これらの文化的要素は、現代ではストレスの一因ともなっていますので、日本文化と禅宗の関係と歴史をブログに まとめ ました。 日本の美意識 禅宗の影響を受けた侘び寂びは、簡素さ、不完全さ、儚さに価値を見出す美の感覚です。茶道や日本庭園において、自然の不完全さ、経年変化、簡素さを尊ぶ感性は、禅の自然観。無常観を反映しています。 1. 禅庭（枯山水） 石や砂、苔を用いた枯山水庭園は、禅宗の精神を表現したものです。自然そのものを象徴的に表現し…

京都にはたくさんの寺院がありますが、その中でも禅寺と呼ばれる天龍寺、南禅寺、東福寺、建仁寺などは有名で、観光でも人気のある禅寺です。 禅寺とは、座禅を行い、瞑想することを中心とした仏教のお寺です。座禅は、長時間同じ姿勢で行うため、肩や腰に痛みが生じることがありますが、修行の一環として行うものです。 実際は京都だけではなく、全国にわたって禅寺はあります。 今回は禅寺とはどんなお寺なのか、また禅宗にはどんな宗派があるのかについて、簡単に説明します。 禅寺とは？他の寺院と違うの？ （禅寺は禅宗の寺院） 禅宗とはどんな宗派なの？ （禅宗という宗派は無い） 禅宗と言われる3つの宗派を簡単に説明すると？ …

弘安の役から１８年後――鎌倉期も終盤にさしかかった１２９９年に、建長寺で入門試験が行われている。記録によると、この時の試験において上級でパスしたのは２人だけ、うち１人が夢窓疎石という僧であった。彼はこの時２５歳、既に京と鎌倉の禅寺においてかなりの研鑽を積んだ、前途有望な僧であった。 彼は元々、奈良の東大寺で受戒した真言僧である。しかし天台の高僧であった師の死に臨んで、その教えに疑義を抱くようになり、禅宗へ宗旨替えしたのである。極めて優秀な頭脳の持ち主であった夢窓は、建長寺にて最終的には修行僧の最上位である「首座（しゅそ）」の座にまで昇り詰めるのだ。しかしそこで壁に突き当たってしまう。どうしても…

がんばろう輪島門前ステッカー 石川県輪島市門前町にある總持寺祖院（そうじじそいん）は曹洞宗の寺院。1月の能登半島地震で30を超える建物が被害を受けました。

ごよし整体院、代表のイカラシです。遠隔で整体をしています。私の家は禅宗で、毎月、和尚さんに来ていただき、お経を読んでもらっています。私も後ろに座って、手を合わせているのですが、お経の途中でも、気づいたことがあると、ご先祖さまの遺影に向かって話かけ、故人とコミュニケーションをとっています。亡くなった方々ではあっても、魂は明らかに残っているようですね。現世での疑問が思いつくと、「総裁選があるけど、この候補者は、どういう人間？いい人間なの？」とか、「年金は正しく運営されているの？払う必要があるの？」とか、「youtubeで○○が話していたことは、事実なの？」などと聞くと、相手は肉体が亡くなっているの…