競争を勝ち抜き、栄光や栄冠にまみれた環境が用意され、そこでの目標を達成したものの「得られるはず」と期待していた天啓や啓示が来なかったとき、人はどうなっちゃうのか。「自分らしさ」ってなんだっけ?と見失った野口が、再出発後に、つい自分語りをしちゃった本だ。 喪失感や虚無感に襲われ、自分でも意識できるほどの燃え尽き症候群が待っていたと野口は言う。「他者があなたを評価し、目標を与えてくれるとは限りません」。しょせん、時間や関係性、立場や役割が変わってしまえば、よそ様が与えてくれるものなんて無くなっちゃうことがザラにある。いや、そっちがフツーだ。だからこそ、自分のアイデンティティや自分の目標は、人任せに…