中間の領域のこと。英語では"gray zone"とかく。
障害者福祉においては、健常者と精神障害や発達障害、知的障害等の間の状態を指し、最近では健常者と発達障害のグレーゾーンにいる人たちが然るべき支援を受けられないなどの問題が生じている。
彼らの場合、若者サポートステーションや地域生活支援センターを利用し、施設側から医療機関に連絡するなどの措置があって初めて障害者手帳、年金などの支援が受けられるという状態である。それ以前に、医療機関の利用はおろか、家族に最低限の知識がないために「うちの子供は何でもない」の一点張りで通して、支援のタイミングを逸してしまう若者もいたりする。
かかりつけの精神科医が生育歴を確認せずに精神疾患、またはそれだけと診断してしまう。もともと発達障害や知的障害を専門としていないからよく起きる。
発達障害のグレーゾーンは、一見すると健常者と変わらない場合もあるので、周囲がまず見落としがちである。グレーゾーンであっても、福祉施設や医療機関と連携を取る「チーム支援」が必要になることもある。グレーゾーンの段階で早くに気づく事が肝要である。