葛飾北斎が絵手本として発行したスケッチ画集*1。
初編の序文によると、1812年秋頃、後援者で門人の牧墨僊(1775年 - 1824年)宅に半年ほど逗留し300余りの下絵を描いた。これをまとめ1814年(文化11年)、北斎55歳のとき、名古屋の版元永楽屋東四郎(永楽堂)から初編が発行され好評であった。その後1878年(明治11年)までに全十五編が発行された。人物、風俗、動植物、妖怪変化まで約4000図が描かれている。北斎はこの絵のことを「気の向くままに漫然と描いた画」とよんだ。ただし、幾つかの図では他からの盗用が認められ、そもそも絵手本集という企画自体も北尾政美の『略画式』から着想を得ている。
*1:この場合の「漫画」は、気の向くままに描いた画