病気 病名
生活習慣病の一つとされる2型糖尿病と膵臓のランゲルハンス島の異常によって発症する1型糖尿病がある。日本における糖尿病患者の大部分が2型糖尿病である。血糖値のコントロールが効かなくなり、高血糖状態が続くことが基本的な症状である。この高血糖に起因する様々な合併症状を併発する。
1型糖尿病は、免疫異常やウイルス感染などによってランゲルハンス島が破壊されてしまうことにより発症し、肥満や生活習慣とは関係がない。1型糖尿病患者は、血糖値をコントロールするホルモンであるインシュリンがほとんど分泌されないため、注射などでインシュリンを定期的に補給しなければ生命を維持できない。そのため、一時期インシュリン依存型糖尿病*1とも呼ばれていたが、2型の患者でも状態によってはインシュリンの投与が必要な場合もあり、この呼称は現在では使用されない。
1型は若年で発症する糖尿病の中での比率が大きい故に、若年性糖尿病と呼ばれる場合もあるが、中年以降の発症も少なくなく、この呼称も現在ではあまり用いられない。
糖尿病の合併症状の中で最も危険なものの一つが、高血糖昏睡である。インシュリン不足に起因する高血糖症から、意識障害・昏睡という症状を呈し、最悪の場合死に至る。
インシュリンをはじめとする血糖値をコントロールする薬剤の投与を受けている場合、食事と薬の量のバランスが取れず、インシュリンが過剰な状態になった場合は、低血糖症を発症する可能性がある。生あくび、眼の焦点が合わない、考えがまとまらない、おかしな行動、性格の変化などが起こり、症状が著しい場合は昏睡状態に陥り、最悪死に至る。
低血糖症の応急手当ては、ブドウ糖、ジュース、砂糖水などの糖分を与えることである。処置が早ければすぐに症状は改善される。周囲に糖尿病の患者がいる場合、この処置を覚えておく事が望ましい。
参考URL
社団法人日本糖尿病協会 http://www.jadce.or.jp/
*1:2型はインシュリン非依存型と呼ばれていた