年寄りの体は醜い。シャワーのあと、姿見に映る自分のハダカを見るたびにそう思う。太っているわけではない。痩せ気味だけど、ガリガリというほどでもない。体重は高校生の頃と変わらない。 違うのは肌の張りだ。乾燥して潤いがない。たるんでシワが寄っている箇所もある。 醜い体は愛せない。高齢者のセルフネグレクトは、そうした思いが引き金になるのかもしれない。若いときは、美しいとは言わないまでも肌に張りがあった。弾力性のある筋肉はさわっていて心地よかった。 それなのに今は・・・と太ももを両手で掴んでみる。意外にも確かな筋肉の感触が伝わってきた。野鳥撮影で歩くことが多かったせいか、足の筋肉は衰えていないようだ。 …